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意外と読めない?【漢字クイズ】「恭しい」はなんと読む?→気になる正解は?

  • 2025.11.19

ふだんの生活ではあまり使わないのに、文章や小説で見かけると「これ…なんて読むんだっけ?」と立ち止まってしまう漢字がありますよね。

そんな“読めそうで読めない”代表格ともいえる「恭しい」。

見た目からして少し堅そうで、なんとなく礼儀に関係する言葉かな?と想像する方も多いのではないでしょうか。
この記事では、読み方だけではなく、その意味や由来も解説していきます。

またひとつ、日本語への知識と理解が深まりますよ!

問題

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問題 「恭しい」...なんと読む?

 

答え

答えは…「うやうやしい」です。正しくすらっと読めましたか?

この「恭しい」は、目上の人や大切な相手に対して、礼儀正しく、丁寧すぎるほど慎重な態度をとる時に使う言葉です。

手紙や小説の中ではよく登場する一方、会話ではなかなか耳にしない表現ですね。

漢字の意味や由来、日常での使い方

さて、「恭しい」という言葉。
意味は、“相手を敬って丁寧にふるまうさま、かしこまった態度”というもの。
ただ丁寧なだけでなく、どこか“改まった緊張感”を含むのが特徴です。

では、この漢字の由来を少し深掘りしてみましょう。

「恭」という字には、“うやまう・つつしむ・かしこまる”という意味があり、 偏(へん)にある「心」は“気持ち・態度”を表します。全体として「心をつつしんで相手に向き合う」というニュアンスを含んでいて、どことなく品のある様子がうかがえる言葉ですね。
古くから中国でも、日本でも、礼儀を重んじる場面で使われてきた言葉で、和歌や古典文学にも登場しています。


使い方の例を、日常生活の場面から具体的に挙げてみましょう。

・「恭しい態度で頭を下げた」
→ ただの会釈ではなく、相手への敬意がしっかりと伝わる所作。

・「恭しく神前に進む」
→ 神社や儀式など、格式ある場面での丁寧な振る舞い。

・「恭しい口調で説明する」
→ 相手を立てつつ、慎重に言葉を選びながら話す様子。

このように、「恭しい」はビジネス文章・式典・文学など幅広い場面で使える便利な言葉です。
ただし日常会話で使うと、やや大げさに感じられることもあるため、使うシーンには少し注意したいですね。

知識は力。漢字の世界を旅してみよう

漢字一つにも、礼儀や心遣いといった深い文化が刻まれているのが日本語の面白いところ。
「恭しい」という言葉を知っていると、文章に奥行きが生まれ、使う人への印象もグッと変わります。

これからも、知らなかった漢字の魅力を一緒に探っていきましょう。

次回の漢字クイズも、ぜひお楽しみに!


参考文献:広辞苑(第七版)、大辞林(第四版)、日本国語大辞典、ほか


文(編集):桜うさぎ

小学生から高校生までの国語の講師として個別指導・集団指導に携わる。ふと目にした気になる漢字や文字の意味・成り立ちを楽しく伝える方法を探りつつ、日本語のすばらしさを実感する日々を送っている。