1. トップ
  2. レシピ
  3. 話題の朝ドラ『ばけばけ』の舞台・松江。小泉セツ・八雲夫妻が歩いた街を巡る

話題の朝ドラ『ばけばけ』の舞台・松江。小泉セツ・八雲夫妻が歩いた街を巡る

  • 2025.10.27

この秋からスタートした連続テレビ小説『ばけばけ』。物語はまだ序盤ですが、いち早く物語のモデルとなった小泉セツ・八雲夫妻が暮らした、松江へ! 作品の舞台としても注目の街の魅力をご紹介します。

話題の朝ドラの舞台で、文化と風情に浸る

『ばけばけ』の物語のモデルとなった、小泉セツ・八雲夫妻が暮らした松江。国宝・松江城の周りに広がる城下町には武家屋敷が残るなど、ふとした景色に江戸時代から続く情緒を感じることも。

また、古代から酒造りが行われてきた松江の歴史ある蔵元の地酒を飲み比べたり、宍道湖(しんじこ)のしじみや出雲そば、日本海の幸などのグルメでお腹を満たすのも楽しい。

歴史と文化、そして今改めて注目が集まる文豪のロマンも味わえる“ばけばけの世界”を、この秋ゆっくりと旅してみましょう。

セツと八雲が歩いた街を巡る

古き良き日本の面影を宿す城下町、松江を、ぶらりと散策。

古き良き日本の面影を宿す城下町を、ぶらりと散策。市民に愛され続ける伝統の味や手仕事の品に出合う。

【風流堂 寺町本店】日本三大菓子処・松江ならでは。老舗に代々伝わる職人の技を

風流堂 寺町本店の路芝 6本入り

路芝 6本入り¥659。

大名茶人として名高い松平不昧の影響で茶の湯が根付いた松江は、古くからの和菓子舗が多い。創業135年の『風流堂』もそのひとつ。2代目が“不昧公好み”の落雁「山川」を復活させるなど、松江に欠かせない名店だ。今春には地元で知らぬ人はない銘菓「路芝」が復刻リニューアル。誕生時の味わいをよみがえらせた。白ごま入りの求肥と白餡を重ねて短冊状に切り、捻ったお菓子は素朴ながら上品な味わい。

風流堂 寺町本店の季節の上生菓子

季節の上生菓子も美しい。

Information

風流堂 寺町本店

松江市寺町151 TEL. 0852-2-3241 9:00~18:00 水曜休

【浪花寿司】蒸籠で蒸したてを頬張る幸せ! 松江の冬の風物詩、蒸し寿司の元祖

浪花寿司の蒸し寿司しじみ汁つき

蒸し寿司しじみ汁つき¥1,500。

ふたを開けた瞬間、湯気とともに甘い香りがたちのぼる。熱々の酢飯の上に鰻やエビ、牛肉しぐれ煮や出雲名物アゴ野焼き、錦糸玉子などが彩りよく盛り込まれて目にもご馳走だ。松江藩士だった初代が明治になり、大阪で修業の末に創業した店は今や5代目。「冬でも寿司を美味しく」と考えだした蒸し寿司が、今も変わらず受け継がれている。

Information

浪花寿司

松江市東茶町27 TEL. 0852-21-4540 11:30~14:00、16:30~18:30(16:30~はテイクアウトのみ※売り切れ次第終了) 水・木曜休

【喫茶きはる】国宝の現存天守を眺めつつ、香り高い抹茶と和菓子をいただく

喫茶きはるの抹茶と上生菓子セット(落雁付)

抹茶と上生菓子セット(落雁付)¥1,100。

松江城の東、かつて家老屋敷が並んでいた一画にある「松江歴史館」では、日本庭園に面した座敷で地元ならではの茶の湯の文化を楽しめる。抹茶とともにいただける和菓子の中でもおすすめは、数量限定のきはる特製わらび餅だ。口溶けなめらかなわらび餅生地の内側には小倉餡が潜んで、小豆のコク深い風味が口内に広がる。表面にふりかけられた抹茶の香りも実に豊か。

Information

喫茶きはる

松江市殿町279 松江歴史館内 TEL. 0852-32-1607 9:30~17:00(16:30LO) 月曜(祝日の場合は翌平日)休

【八雲庵】武家屋敷の佇まいと風雅な庭の風情、3代続く出雲そばの味を楽しむ

八雲庵の山陰名物をセットにした松江だより(三段割子、名物鴨汁、砂丘とろろ、赤てん)

山陰名物をセットにした松江だより(三段割子、名物鴨汁、砂丘とろろ、赤てん)¥1,700。厳選した島根の地酒も充実。

内堀沿いに武家屋敷が連なる塩見縄手の一画に暖簾を掲げるそば処。重厚な長屋門の脇に佇む樹齢480年の黒松が屋敷の歴史を感じさせる。看板料理は挽きぐるみの出雲そば。甘皮ごと挽き込むから色は少々黒いが、香りと甘みはこの上なく濃厚。本枯れ節と昆布、地元の醤油を合わせた秘伝の出汁が、そばの味わいを一層引き立てる。

Information

八雲庵

松江市北堀町308 TEL. 0852-22-2400 10:30~13:30 木曜休

【objects 本店】目利きが選び抜いた、日々の暮らしに寄り添ううつわに出合う

objects 本店

宍道湖から流れ出し、松江を東西に流れる大橋川。そのほとりにあるのが全国から民藝好きが訪れる『objects』だ。西持田窯や森山窯、湯町窯など山陰を中心に日本各地の工房に出向き、作り手と対話しながら吟味した手仕事の品がずらり。陶器や漆器、ガラスや木工、鍛金など幅広いジャンルの作品が並ぶ。元はテーラーだったという建物のレトロモダンな造り、大きな窓の外に揺れる川岸の柳も趣深い。

Information

objects 本店

松江市東本町2-8 TEL. 0852-67-2547 11:00~18:00 不定休 営業日はHPにて確認を。

写真・村上未知 取材、文・日高むつみ

anan 2468号(2025年10月22日発売)より

元記事で読む
の記事をもっとみる