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蘭たちの“変なところ”に魅せられて。写真家・当山礼子と植物

  • 2025.10.24
写真家・当山礼子と植物

50鉢以上の蘭を育て、愛(め)でる当山礼子さん。そのきっかけは幼少期に遡る。「地元の沖縄で小さい頃に蘭ブームが起きて、一大興行になったんです。その時に母が切り花のナーサリーを始めたので、蘭は身近にありました」。居住スペースではインコと暮らしているため、蘭を育てるのは基本的に仕事場。その中で花が咲いたものはリビングに持っていき観賞する。

仕事場の本棚に飾られたミャンマー原産のバルボフィラムの不明種
仕事場の本棚に飾られたミャンマー原産のバルボフィラムの不明種。小型の着生蘭で、長く伸びて垂れ下がる花茎に複数の小さな白花を咲かせる。3月中旬に開かれたJOGA洋らん展で一目惚れして購入したという。
デンドロビウム プリムリナム
玄関に置かれたラックにも蘭が並ぶ。ハンギングされているのはタイ、ラオス、ベトナム、中国・雲南に自生するデンドロビウム プリムリナム。交配種も好きだが、特に原種に目がないという当山さん。

「蘭の“変なところ”がたまらなく好きなんです。謎に包まれた生態、人の意思が介在しているとしか思えない神秘的な花、みちっとした葉まで全部が愛おしい。主に春咲きの蘭を育てているので、この季節は毎日ワクワクしながら眺めています」と蘭愛を語る当山さん。毎日撮影で忙しくしているが、管理はどうしているのか?

「朝、仕事場へ行き蘭たちの様子を見て、水を欲しがっている子に葉水をあげるのが撮影前のルーティン。帰宅したら、音楽をかけながらゆっくり観察、水やりをする時間に幸せを感じます。家の中に生き物があり、生命力に溢れた空間はエネルギーをくれると思うんです」

ファレノプシス シレリアナ
こちらは居住スペースの一角。椅子の上には愛鳥のセキセイインコのOちゃんが。食器棚の左上で花を咲かせているのは、当山さんが一番好きだというファレノプシス シレリアナ。このほかに4株育てているそう。
より日光が必要な蘭は仕事場のベランダで栽培
仕事場の一角、風通しの良い場所でまとめて管理。水場も近く水やりもしやすいそう。より日光が必要な蘭は仕事場のベランダで栽培。「毎年咲くものから、なかなか咲かないものもいて、育て甲斐があります」

profile

当山礼子(写真家)

とうやま・れいこ/沖縄県生まれ。実家は蘭の切り花のナーサリー。2015年より写真家として活動を始め、雑誌や広告など幅広く活躍。撮影を担当した本に『Book for discovery ときめくラン図鑑』(山と溪谷社)がある。

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