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タオ、コム デ ギャルソンの本社が入るビルで2026年春夏ミニショーを開催。強さを秘めた、優しくポジティブな花柄など全41ルックをレビュー

  • 2025.10.23

10月23日朝、今季もタオコム デ ギャルソンの本社が入る、東京・南青山のビルの一室で2026年春夏コレクションのショーを開催した。会場は真っ暗で、ランウェイに一筋の光だけが走っている。はたしてダークなムードのコレクションとなるのか。

予想を裏切り、ショーのスタートと共に流れてきたのは軽快な音楽。そしてファーストルックは細かくギャザーが入ったグレーのジャケットと白のフレアスカートだった。

やがて、花やドット、ギンガムチェック、レオパード、ストライプなど、薄手の生地とのレイヤードも駆使した柄同士の組み合わせが登場する。バラをかたどったかのようなディテールも。

最後は淡いグラデーションを描くチュールのスカートのルックで締めくくった。

ブランドではおなじみの柄が揃ったが、今季の花柄は特別だった。主に花や植物をモチーフとするアーティスト、今村文の作品がプリントされていたのだ。

ショー終了後、取材に応じたデザイナーの栗原たおによれば、花を描いたドローイングや水彩画を切り絵にし、コラージュした今村の作品に感銘を受けたよう。

「すごく生命力があって、本物の花のように見えてしまうんです。今村さんの作品に出会ったことをきっかけに、作品から感じられる強さや、単純に花をかわいらしいと思う気持ちをタオらしいスタイルでポジティブに表現しようと思いました」

ギャザーやフリルを多用したボリュームのあるシルエット、ロマンティックなムードはまさに「タオらしい」。しかし、だからと言って決してソフトなのではなく、ディテールや柄の過剰なほどの積み重なりには強さがある。栗原が「優しさやたくましさ」に共鳴したという今村の作品は、そんなタオの世界観に自然と溶け込んでいたのだった。

Photos: Courtesy of TAO Text: Itoi Kuriyama

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