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J・K・ローリング、エマ・ワトソンを「無知」と非難

  • 2025.10.1
2011 Orange British Academy Film Awards - Press Room

『ハリー・ポッター』シリーズの原作者J・K・ローリングが、トランスジェンダーの権利をめぐって意見が対立するエマ・ワトソンを「実生活の経験が乏しく、自分の無知に自覚がない」と非難した。2020年にトランスジェンダーの権利について持論を明らかにして批判を受けたローリングは、エマやダニエル・ラドクリフルパート・グリントら映画『ハリー・ポッター』のキャストたちが、彼女を非難してトランスジェンダーコミュニティへの支持を表明したことから、彼らを「決して許さない」と発言するなど、溝が深まっている。

最近、ポッドキャスト『On Purpose With Jay Shetty』に出演したエマが、「あのようなことがあっても、私自身の意見と、それに対する愛情とサポートを持ったまま、たくさんの思い出を共有するジョー(J・K・ローリングの愛称)を大切に思うことはできる、と心から信じています」とコメント。「私の意見に賛成しない人にも愛してほしいし、私も必ずしも同じ意見を持たない人を愛し続けたい。これが私の切なる願いです」として、対話の用意があると語った。

これにローリングはXに自身の見解を綴り、エマやダニエルらにはトランスジェンダーについて自分の考えを持つ権利があるとしたうえで、エマとダニエルは特に『ハリー・ポッター』の「スポークスマン」として、トランスジェンダーに関するローリングの見解を「公の場で批判する義務」があるかのように振舞ってきたと指摘。エマへの意見を求められても、幼い頃から知っている彼女を傷つけたくないと断ってきたが、以前「あなたの状況を心から残念に思います」と書かれたメモを人伝いに渡されたことで、気持ちが変わったと明かす。

「当時、私は殺害やレイプ、拷問の脅迫がピークに達しており、セキュリティを大幅に強化し、家族の安全を常に案じなくてはならない状況でした」。それなのにエマは公の場で「火に油を注ぐ」言動を取りながら、「懸念を書いた一行のメモが私を慰め、同情と優しさを示すことができると勘違いした」と非難。

そして幼い頃からスターであった彼女は、「実生活の経験があまりにも乏しく、自分がどれほど無知であるかに気づいていない」とし、ホームレスシェルターや公共病院の男女混合の病室、公衆トイレ、市民プールの更衣室のお世話になったこともなければ、公営のレイプ被害者センターで担当者に女性を指名できないこと、女性刑務所で男性のレイプ犯と一緒に収監されるといったことも起こりえないだろうと苦言を呈した。

そして、ローリング自身は貧困の中で『ハリー・ポッター』を執筆したため、「自分の経験から、エマが熱心に取り組んできた女性の権利を蔑ろにする行為が、彼女と同じ特権を持たない女性や少女たちに、どのような影響を与えるか知っている」と主張。「エマには私の意見に賛同せず、公に感情を語る権利があるが、私にも同じ権利がある。そしてついに、私はそれを行使することにした」と締めくくっている。

Text: Tae Terai

Photo_ Suzi Pratt/Getty Images
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