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【映画】『おーい、応為』長澤まさみが口の悪いパンクな任侠ヒロインを好演

  • 2025.9.30

こんにちは。 地域特派員のハヅムラルダです!

江戸時代を代表する浮世絵師・葛飾北斎の娘で弟子でもあった葛飾応為の人生を、長澤まさみが演じる映画「おーい、応為」が10月17日に公開されます。

大河ドラマなどで江戸の絵師に注目が集まる昨今ですが、この映画の主人公は葛飾北斎ではなくその娘。葛飾応為という絵師でもあったのですが、あまり知られてないその人生に興味津々で、試写を観させていただきました!

出典:リビングふくおか・北九州Web

“応為”という名前がシャレです

“応為”(おうい)は、父の北斎から「おーい、おーい」と呼ばれることから授かった雅号だとか。「おーい、応為(おうい)」という映画タイトルは洒落が効いております。

北斎の弟子であり、北斎の右腕として活躍、いつも「おーい」と呼ばれていた。と聞くと、懸命に家事をして父を陰で支えるしおらしい孝行者キャラを想像しましたが、それは映画冒頭で見事に裏切られました。

自由奔放で豪快な女性絵師を長澤まさみが熱演

絵師に嫁いでいた応為は、夫の絵の下手さにブチ切れ。ドスの効いたダミ声で「北斎の娘で悪かったな!」と夫を罵倒して家出。以来、父、北斎の住む長屋に転がり込み、その仕事を間近で見続けることになります。

出戻り娘の応為は、茶も入れず、針仕事もせず、しおらしくもかわいらしくもありません。実にお行儀が悪く、酒好きで、いつもキセルを片手にしたヘビースモーカー。同居する父を❝じじい❞呼ばわりして憎まれ口をたたく豪胆でパンクな自由人なのです。

やがて、父と共に絵を描くようになり、「父をも凌ぐ」と言われた画才を発揮。数少ない女性の絵師として成長し、男中心の江戸の芸術界を駆け抜けていきます。言わば、先駆的な女性アーティストとして、自分の心に正直に生きたカッコよい女傑ヒロインであります。

見目麗しい“永遠の美女”、長澤まさみが、このクセ強キャラをたくましく演じるというギャップは本作のみどころの一つ。長澤まさみが毒母を演じた映画『MOTHER マザー』(2020)以来、再タッグを組んだ大森立嗣監督が、今回は時代劇で長澤まさみの魅力を撮ろうとした熱い情熱を感じます。

江戸庶民の長屋暮らしがリアル

応為はファッションも自由奔放。時代劇のような町娘の着こなしなんかせず、雰囲気はなんと任侠風。シックなデザインの男性の丈の短い着物を、大雑把な着流しにし、銭湯の帰りに濡れた髪のまま手ぬぐいを肩にかけて路地を歩いたり。江戸時代のリアルな庶民の生活感が垣間見える丁寧な描写が面白いです。

出典:リビングふくおか・北九州Web

北斎もすごーく破天荒です

脇役として登場する葛飾北斎も、応為にそのDNAを遺伝させた型破りな天才奇人。永瀬正敏が鬼気を爆発させて演じています。

北斎と応為が暮らす貧乏長屋は画材や絵が散らかり放題。2人が並んでゴミ屋敷のような汚い床にはいつくばって一心不乱に絵を描く姿からは、画業へのすさまじい執念が迫ってきます。北斎が生涯93回繰り返したという引っ越しの場面は劇中何度も登場。ひたすら絵を極めようとする父娘の旅は、北斎の晩年、富士山のそばにまで至ります。

登場する浮世絵は圧巻の美しさ。応為が得意とした美人画、有名な北斎の富士図など、背景にあるストーリーを知りながら観るのは、格別の鑑賞体験です。

出典:リビングふくおか・北九州Web

キンプリ高橋海人も出演

脇役陣には、応為の弟分である優男・善次郎(渓斎英泉)役にKing&Princeの髙橋海人、応為が淡い恋心を寄せる兄弟子役で大谷亮平。ほか、篠井英介、奥野瑛太、寺島しのぶなどが出演しています。

出典:リビングふくおか・北九州Web

大友良英の哀愁漂うトランペットの響きと粋なサウンドによるBGMは、時代劇っぽくなくて新鮮。

江戸時代に存在した、エキセントリックで自由な新ヒロイン、葛飾応為を演じる長澤まさみを劇場で目撃しましょう!

映画『おーい、応為』
◆公開日:2025年10月17日(金)より全国公開
(2025年/122分)
◆配給:東京テアトル、ヨアケ
◆原作:飯島虚心 『葛飾北斎伝』(岩波文庫刊) /杉浦日向子 『百日紅』(筑摩書房刊)より「木瓜」「野分」
◆監督・脚本:大森立嗣
◆出演:長澤まさみ、髙橋海人、大谷亮平、篠井英介、奥野瑛太、寺島しのぶ、永瀬正敏
◆福岡県内の公開劇場:ユナイテッド・シネマキャナルシティ13、ユナイテッド・シネマ福岡ももち、ローソン・ユナイテッドシネマ小倉、ユナイテッド・シネマなかま16、イオンシネマ筑紫野、ユナイテッド・シネマトリアス久山、セントラルシネマ大牟田、TOHOシネマズ 福津、TOHOシネマズららぽーと福岡、TOHOシネマズ直方、KBCシネマ、イオンシネマ大野城、イオンシネマ戸畑
©2025「おーい、応為」製作委員会
URL:https://oioui.com

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