1. トップ
  2. 『鬼滅の刃』上映前に大福を食べたら…155分後、まさかの結末に「あと1時間はいける」

『鬼滅の刃』上映前に大福を食べたら…155分後、まさかの結末に「あと1時間はいける」

  • 2025.9.18
undefined
出典元;photoAC(画像はイメージです)

映画を観ている最中、どうしてもトイレに行きたくなり、やむなく席を立った経験は、誰しも一度はあるのではないでしょうか。なかには、そんな事態を避けるため、上映中はあえて飲み物を控えるという人もいるかもしれません。

今回は、うささ(@usasa21)さんがX(旧Twitter)に投稿した「映画前に食べたら尿意が抑えられた食べ物」について、医師からの見解も含めて深堀りしていきます。

気になる投稿が、こちら!

これは驚きの結果ですね!

「映画の前に餅や大福を食べると尿意を抑えられる」という話を聞き、実際に試してみた投稿者さん。劇場に入る前、友人と大福を半分ずつ食べてから155分の映画を観たところ、不思議なことに「我慢している感覚」がまったくなかったそうです。

この体験談には、「私も大福を食べて観たら大丈夫でした」「同じく耐える必要がありませんでした」といった共感の声が寄せられています。

なぜ餅や大福で尿意が和らぐのかは謎ですが、上映中にトイレの心配が減るのなら、ちょっと試してみたくなりますね。

餅が一時的に尿意を抑制する可能性は…

今回の現象について、なかざわ腎泌尿器科クリニック院長の中澤佑介医師にお話を伺いました。

---「餅や大福などを食べておくと尿意が抑えられる」という話について、実際にそのような効果が期待できるのか、あるいは医学的な根拠があるのでしょうか。

中澤医師:この話は、一見すると何の根拠もないように思えますが、科学的な観点からすると、あながち嘘とは言えません。餅が一時的に尿意を抑制する可能性は、以下の要因が絡み合っていると推測されます。

・グリコーゲンによる水分の保持効果(結合水)
餅の主成分である炭水化物は、体内でブドウ糖に分解された後、肝臓や筋肉に「グリコーゲン」として蓄えられます。このグリコーゲンは、その分子構造上、水分と強く結合する性質を持っています。具体的には、グリコーゲン1gに対して約3gの水が結びつくことが知られており、この結合した水は「結合水」と呼ばれます。

結合水は、汗や尿として体外に排出されにくい状態で細胞内に保持されるため、一時的に尿として排出される水分量が減少し、結果として尿意が抑えられる可能性があります。

また餅は、炊いたご飯に比べて水分含有量が少なく(約20%前後)、消化吸収が速いという仮説が立てられています。そのため、食べた後に血糖値が急激に上昇しやすくなります。この血糖値の急上昇は、体内のグリコーゲン生成を効率的に促すため、上記の水分保持効果がより顕著になると考えられます。

・インスリンによる水やナトリウムの再吸収促進
血糖値の急上昇に伴い、膵臓からは血糖値を下げるために「インスリン」が大量に分泌されます。インスリンの主な働きは血糖の細胞内への取り込みを促すことですが、インスリンには腎臓の尿細管において、ナトリウムと水分の再吸収を促進する作用も報告されています。このメカニズムにより、通常であれば尿として排出されるべき水分が一時的に体内に留まり、尿量が低下する可能性が指摘されています。

・塩分(ナトリウム)の水分保持作用
餅を調理する際には、味付けとして塩分が添加される場合があります。ナトリウムは体内の水分を保持する働きがあるため、これが尿意抑制に寄与する可能性も考えられます。しかし、この効果はあくまで一時的なものであり、塩分摂取量の全体的なバランスを考慮する必要があります。

---効果を実感している声は他にも多くあがっていますが、尿意のコントロールが身体に悪影響を及ぼす可能性はあるのでしょうか?

中澤医師:尿意を感じた時に我慢することは、いくつかの健康リスクを伴う可能性があります。

・尿路感染のリスク
膀胱に溜まった尿は通常無菌状態ですが、尿道から侵入した細菌は、排尿時に洗い流されます。しかし、尿意を我慢し続けると、細菌が膀胱内で繁殖する時間を与えてしまい、膀胱炎のリスクを高めます。膀胱炎が悪化すると、細菌が尿管をさかのぼって腎臓に達し、より重篤な「腎盂腎炎」を引き起こす可能性もあります。

・膀胱機能の低下と尿閉
頻繁に、あるいは長時間にわたって尿意を我慢する行為を繰り返すと、排尿を司る膀胱の筋肉(排尿筋)が疲弊し、機能が低下する可能性があります。これにより、尿を完全に排出しきれなくなる「尿閉」という状態を引き起こすリスクが高まります。

ただし、尿意を我慢することは一概に悪い行為ではありません。その目的や方法が、日常生活における無計画な「我慢」と、治療の一環として行われる「膀胱訓練」とでは全く異なります。

膀胱訓練は、過活動膀胱や神経因性膀胱といった排尿障害の治療において、排尿間隔を徐々に広げることで膀胱の容量を増やし、尿意切迫感を緩和することを目的とします。排尿日誌を用いて自分の排尿パターンを正確に把握しながら、専門医の指導のもとで計画的に進められます。

---尿意をコントロールするための食事や飲み物の摂り方について、気をつけるべき点はありますか?

中澤医師:尿意をコントロールするには、生活習慣、特に食生活の見直しが重要です。膀胱を刺激する成分や利尿作用のある食品・飲料は控えるべきです。具体的には、カフェインやアルコール、酸味や辛味の強い食品、炭酸飲料、人工甘味料、一部のナッツやチョコレートなどが挙げられます。また、塩分や糖分の過剰摂取も尿量増加につながります。

尿量を減らす目的で水分を極端に制限するのは逆効果で、脱水や膀胱炎のリスクが高まります。カフェインを含まない麦茶や水を、1日1,000〜1,500mLを目安にこまめに摂ることが推奨されます。バランスの取れた食生活を心がけることが、根本的な改善につながります。

また、排尿に関する悩みが生活に支障をきたしている場合は、その背後に隠された疾患(前立腺肥大症、過活動膀胱、糖尿病など)の可能性を考え、泌尿器科専門医に相談することが最も確実で安全な道です。受診をためらう方も多いですが、1人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。

---貴重なお話をありがとうございました。

※医師の見解は、投稿者様の投稿内容や回答を元に推測される内容から推測しています。

尿意のコントロールには食生活の見直しを

餅や大福類には、一時的に尿意を抑えられる可能性があるようです。ただし、尿意を長時間我慢することは、膀胱炎や尿閉など健康リスクを伴う場合があります。

尿意をコントロールするには、食生活の見直しが大切とのこと。排尿に関する悩みが続いて生活に支障をきたしている場合は、自己判断せず泌尿器科専門医に相談してみましょう。

取材協力:うささ(@usasa21)さん


監修者:なかざわ腎泌尿器科クリニック 院長 中澤 佑介

undefined

金沢医科大学医学部医学科卒業。「患者さんに近い立場で専門的医療を提供したい」という思いで2021年、なかざわ腎泌尿器科クリニックを開設。2024年9月、JR金沢駅前に金沢駅前内科・糖尿病クリニックを開設。

なかざわ腎泌尿器科クリニック(https://www.nakazawa-cl.jp/index.php

金沢駅前内科・糖尿病クリニック(https://kanazawa-naika.jp/)


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名OK