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「救いがなさ過ぎ」「かなりエグい…」“常軌を逸した残酷さ”に拒絶反応も…だけど「大好きで仕方ない」称賛相次ぐ傑作映画

  • 2025.11.9

ドラマや映画の中には、暴力や権力のぶつかり合いを通じて人間の本性をえぐり出す作品があります。今回は、その中から「裏社会のリアリティを描いた過激な作品」を5つセレクトしました。本記事ではその第3弾として、映画『グッバイ・クルエル・ワールド』(ハピネットファントム・スタジオ)をご紹介します。銃撃戦や爆破の迫力と社会の片隅で生きる者たちの孤独を重ね合わせ、“裏社会のリアリティ”を突きつけた本作の魅力とは――。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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撮影に応じる玉城ティナ(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『グッバイ・クルエル・ワールド』(ハピネットファントム・スタジオ)
  • 公開日:2022年9月9日
  • 出演:西島秀俊(安西幹也 役)

元ヤクザの安西(西島秀俊)、半グレの萩原(斎藤工)、ラブホテル従業員の矢野(宮沢氷魚)、風俗嬢の美流(玉城ティナ)、そして冴えない中年男・武藤(宮川大輔)。互いに素性を知らない5人は、一夜限りの強盗団を結成し、ラブホテルで秘密裏に行われていたヤクザの資金洗浄を襲撃して大金を奪い去ります。

しかし、金を奪われた組織は黙っておらず、刑事の蜂谷(大森南朋)を使って追跡を開始。さらに組織を背負う浜田(三浦友和)までもが動き出し、逃げ場を失った5人は次第に追い詰められていきます。

安西は妻との再出発を望みながらも再び手を血に染め、萩原は暴力に取り憑かれていきます。矢野と美流は若さゆえに迷いなく銃を撃ち、武藤はただ生き延びようと足掻くばかり。やがて、彼らは仲間同士の潰し合いへと突き進んでいくのでした――。

銃声とソウルが鳴り響く、暴力と孤独の群像劇

映画『グッバイ・クルエル・ワールド』は、映画『日日是好日』『タロウのバカ』『MOTHER マザー』『星の子』の大森立嗣監督と『夜、鳥たちが啼く』『告白 コンフェッション』『死刑にいたる病』で知られる脚本家・高田亮さんが、2013年の映画『さよなら渓谷』以来ふたたびタッグを組んで挑んだクライム・アクションです。

主演の西島秀俊さんをはじめ、斎藤工さん、宮沢氷魚さん、玉城ティナさん、宮川大輔さん、大森南朋さん、三浦友和さんといった、世代も個性も異なる豪華キャストが集結し、社会からはじき出された人々の群像を描き出しています。

なかでも玉城ティナさんの存在感は圧倒的でした。「かわいい」「とにかく美しい」と称賛が寄せられ、「華やかで憧れる」「ビジュ良すぎ」といった声も。さらに「クレイジーな役が似合うのは玉城ティナしかいない」「マジで最高だった」「ブッ飛びすぎて本当にそういう人かと思った」「半端ない」と評されるように、危うくも魅力的な役どころを見事に演じ切っています。

美しさと狂気を同時にまとい、絶賛された彼女は、この作品の魅力を象徴する存在となっています。

さらに物語を彩るのは、迫力満点の銃撃戦や爆破シーン。そこにソウルやファンクの音楽が重なり、緊張感と軽快さが共存する独特のリズムを生み出しています。派手な暴力描写にとどまらず、それぞれの登場人物が抱える孤独や居場所のなさが浮かび上がり、「クズ同士の潰し合い」というエンターテインメントの奥に人間ドラマが息づいています。

“カウントされない人間”への眼差し ― 日本ノワールの新境地

『グッバイ・クルエル・ワールド』は、大森立嗣監督にとって初めてのクライム・アクション映画です。企画のきっかけは、旧知のプロデューサーとの酒席で話が盛り上がったことにありました。その流れの中で、監督は脚本家・高田亮さんと再びタッグを組むことになります。

大森監督はキャスト陣の自然な表情仕草を引き出すことに重点を置きました。特に冒頭の車内シーンでは、窓の外を見つめるキャストの横顔を切り取ることで、それぞれの人間的な魅力を映し出しています。

そして物語の根底に流れているのは、「居場所のない人々」へのまなざしです。ヤクザや半グレといった典型的なアウトローに限らず、どこにも属せず社会の網目からこぼれ落ちた人々を描くことで、“カウントされない人間”の存在を浮かび上がらせています。

SNSでは「退屈だった」「期待したほどではなくて残念」といった声や、あまりの残酷さに「誰も幸せになれない映画」「救いがなさ過ぎ」「かなりエグい…」と受け止める感想も見られました。

しかしその一方で、物語や演技の熱量に心を揺さぶられた観客も少なくありません。「宮沢氷魚が別人のように壊れていく姿が圧巻だった」「鳥肌が立った」「キャスト陣の全力を出し切った演技に感動した」と絶賛の声が続出。

ストーリーについても「意表をつく展開が続いて面白い」と驚きをもって受け止められ、「大好きで仕方ない」「日本ノワールの傑作」「こんなハードボイルドを日本で撮れることに感動」といったコメントが相次ぎました。

単なるアクションにとどまらず、アウトローたちの生き様を鮮烈に描き出した本作は、まさに「裏社会のリアリティを突きつける過激な作品」と呼ぶにふさわしい一作です。


※記事は執筆時点の情報です