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杉浦邦恵が東京で個展を開催中。視覚芸術の境界を問い続ける軌跡をたどる

  • 2025.7.23

ニューヨークを拠点に活動を続けるアーティスト・杉浦邦恵の個展『境界と共存』が、8月23日(土)までタカ・イシイギャラリーの六本木および京橋の2会場で開催中となる。写真を出発点としながら、絵画や彫刻、科学との融合を図るなど、ジャンルを超えた創作を続けてきた杉浦は、日本とアメリカ、東洋と西洋といった二項対立を「共存」という視点で乗り越える独自の表現を築いてきた。

六本木会場では、シカゴ美術館附属美術大学在学中に制作された代表作《Cko》シリーズ(1966〜1967年)をはじめ、写真と絵画が融合した《フォトキャンバス》シリーズや、X線写真をもとにした最新作まで、時代を横断する作品群が一堂に会す。《Fever》(2021年)や《Nina’s Pelvis & Leg》(2024年)など、医療用ネガを素材とした作品には、人体の構造を詩的かつ象徴的に描き出す杉浦のまなざしが宿る。

一方の京橋会場では、1980年代以降に継続して取り組んできたフォトグラム作品を紹介。《The Kitten Papers》(1992年)には、夜の静けさに宿る子猫の気配が繊細に映し出される。光と影が織りなすその画面には、日本的な儚さと東洋的な美意識が漂い、杉浦の二文化的アイデンティティがより顕著に表れている。

60年代のカラー写真から始まり、写真とアクリル絵具を用いたキャンバス作品、日常のモチーフを捉えたフォトグラムへと展開してきた杉浦邦恵。そのキャリアは常に、写真というメディウムに新たな表現領域を切り開いてきた軌跡でもある。現代における視覚芸術の可能性と本質を問うこの展覧会は、国内外の美術館で高く評価される彼女の全貌に迫る貴重な機会となるだろう。

杉浦邦恵 『境界と共存』

会期/〜2025年8月23日(土)

場所/タカ・イシイギャラリー 六本木、タカ・イシイギャラリー 京橋

営業時間/12:00〜19:00 (タカ・イシイギャラリー 六本木)、11:00〜19:00(タカ・イシイギャラリー 京橋)

定休日/日・月・祝祭日

www.takaishiigallery.com

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