イタリアを舞台に“美”を探求。サンローランによる映画『パルテノペ ナポリの宝石』が8月22日公開

2024年、第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された映画『パルテノペ ナポリの宝石』が、ついに日本公開を迎える。本作は、『グレート・ビューティー／追憶のローマ』でアカデミー賞®外国語映画賞に輝いたイタリアの巨匠、パオロ・ソレンティーノ監督の最新作であり、自身初の女性主人公を据えた新境地でもある。

物語の軸となるのは、“神聖さ”というテーマ。ソレンティーノ監督は「現代のヒーローは男性ではなく女性だと信じている」と語り、これまでの映像美と哲学的ユーモアに加え、時代の空気を繊細に映し出した。イタリアでは若者から圧倒的な支持を受け、彼のキャリア史上イタリア国内で最大のヒットを記録した。

この傑作の制作に名を連ねたのが、サンローラン プロダクション。ファッションブランドの枠を超えて映画制作に取り組んでおり、クリエイティブ・ディレクターのアンソニー・ヴァカレロの構想により始動した。彼は本作において衣装のアートディレクションも担当し、登場人物の魅力を一層際立たせている。

ジャンルや枠組みを横断し、“美”を探求する姿勢が結実した『パルテノペ ナポリの宝石』。セレステ・ダッラ・ポルタ、ゲイリー・オールドマン、イザベラ・フェラーリら豪華キャストを迎えたこの作品は、映画とモードの新たな交差点として、観る者の感性を揺さぶるに違いない。

Text: Makiko Yoshida

READ MORE

• クレス・オルデンバーグの『いろいろ』がPace 東京で展示。日常がアートに変わる魔法を体感して
• 2025年下半期に訪れたい展覧会・アート展10選。感性を刺激する出合いを美術館で探して
• アートとカルチャーの新たな交差点。「MEET YOUR ART FESTIVAL 2025」が天王洲で開催決定
• 神楽坂の新スペース・パアマで、多層的な視覚文化を紡ぐグループ展『オープンワールド』が開催
• Vogueエディターおすすめ記事が届く── ニュースレターに登録