医師「糖尿病のリスクも」→実は『血糖値』を上昇させている…見落としがちな“NG習慣”とは？

血糖値が高い状態が続くと、体にさまざまな悪影響をもたらす可能性があります。しかし、「食べ過ぎ」や「甘い物の取りすぎ」だけが原因ではありません。実は、普段何気なくやっている習慣の中に、血糖値を高めてしまう『NG習慣』が潜んでいることも多いのです。

医師の見解も踏まえながら、知らず知らずのうちに血糖値を上げてしまう生活習慣をチェックし、その改善策をご紹介します。

知られざる血糖値上昇の原因に迫る！見落としがちな日常の『やってはいけないこと』

血糖値が常に高い状態になる2型糖尿病のリスクは、糖質の過剰摂取だけにとどまりません。

ストレスや睡眠不足、運動不足、さらには飲酒習慣や食事のタイミングといった日常の行動が大きく影響しています。例えば、夜遅い時間に重い食事を摂ることや、間食を頻繁にすることは血糖値の乱高下を招きやすく、膵臓に負担をかける原因に。また、慢性的なストレスはホルモンのバランスを乱し、血糖値のコントロールを難しくします。加えて、睡眠の質が悪いとインスリンの効き目が鈍くなりやすく、これは医学的にも実証されています。

さらに、アルコールの過剰摂取も血糖値に悪影響を与えることが知られています。飲み過ぎると、インスリンの効果や分泌が低下し、血糖値を下げる働きが妨げられます。さらに、過剰なアルコール摂取によって肝臓や内臓に脂肪が蓄積し、インスリンの働きが一層弱まり、高血糖を引き起こす原因となります。

また、アルコールには食欲を増進させる作用があり、カロリーの高いつまみや食事を摂ることで、さらに血糖値を上昇させる要因になります。意外に思われるかもしれませんが、これらの「普段の生活習慣」が血糖値をコントロールする上で大きなカギを握っているのです。

血糖値を悪化させるNG習慣とその改善ポイント

ここでは、よくあるNG習慣の具体例をあげ、それぞれ改善のヒントを紹介します。

• 夜に遅い食事を摂る
  睡眠中は身体の代謝が低下するため、夜遅い食事は血糖値を余計に上げてしまいます。可能なら就寝の2〜3時間前には食事を終えることが理想的です。
• 間食や甘い飲み物を頻繁に飲む
  頻回の間食は血糖値の上下を激しくし、膵臓に強い負担をかけます。おやつは低GI食品やナッツ類などに替えるのも効果的です。しかしナッツは脂質も多く含むため過剰摂取は禁物です。
• 運動不足
   運動はインスリンの効果を高めますが、身体を動かさないとその効果が低下し、血糖値のコントロールが悪化しやすくなります。ウォーキングなどの軽い運動を毎日30分続けるだけでも改善が期待できます。
• 慢性的なストレス
• ストレスは血糖値を上げるホルモン「コルチゾール」の分泌を促します。瞑想や趣味の時間を持ち、リラックスする習慣を取り入れましょう。
  夜中に何度も目が覚める、睡眠時間が短いなどの問題は血糖コントロールを乱します。寝る環境を整え、規則正しい睡眠サイクルを意識することが重要です。
• アルコールの過剰摂取
  適量を守り、飲む場合は空腹時を避けると肝臓の負担を軽減できます。

これらのポイントに注意を向けることで、血糖値の安定に寄与し、長期的な健康維持につながります。医療機関での定期検診と合わせて自分の生活習慣を見直すことで、大きな変化が期待できるでしょう。

日常のNG習慣を見直そう

血糖値が高めの方は、単に食生活だけを見直しがちですが、実は日々の習慣全体をじっくり見直すことが重要です。食事の内容や時間の調整はもちろん、運動、睡眠、ストレス管理、そしてアルコール摂取のコントロールも血糖値に大きな影響を及ぼします。これらのNG習慣に気づき、積極的に改善を図ることが大切です。

もちろん、自己判断だけでなく医師の助言を得ながら無理なく行うことが肝心です。まずは気づくことから始めて、できることを少しずつ取り入れてみてくださいね。

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池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長：柏木 宏幸


埼玉医科大学医学部卒業。東京女子医科大学消化器内科にて助教として勤務。複数の医療機関で臨床経験を重ね、2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及を目指し、企業や地域住民を対象とした健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療に幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性を発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院：https://www.ikebukuro-cl.com