カステラの、次なる一歩。ひとひねり、アレンジした長崎カステラ味比べ3選

長崎を代表する銘菓といえば、カステラ♬ ローカルなおみやげスイーツですが、その歴史は400年超といわれるほどに長く、それぞれに推しの銘柄をもっている人も多いのではありませんか？ が、その伝統の味も、現代的な感性と嗜好の変化にあわせて、次々と新しいアレンジカステラが登場していることをご存じですか。 今回は、長崎の老舗が手がける限定フレーバーから、伝統を継承しつつも遊び心を加えたもの、そしてカステラの概念を覆すような新感覚スイーツまで、まさに「次なる一歩」を踏み出した長崎カステラをご紹介します。 一口食べれば、きっとあなたのカステラ観が変わるはず。お気に入りのアレンジカステラを見つける旅に、一緒に出かけましょう。

老舗の遊び心！福砂屋「フクサヤキューブ ほうじ茶カステラ」で味わう、伝統と香りのハーモニー

長崎カステラの歴史を語るうえで外せないのが、創業1624（寛永元）年の老舗・福砂屋です。そのカステラは、しっとりとした独特の食感と、底に沈むザラメのシャリシャリ感がたまりません。

そんな福砂屋のカステラを、もっと気軽に味わえるように開発されたのが「フクサヤキューブ」です。小箱の中には1食分ずつカットされたカステラが収められていて、手のひらにコロンとのるサイズ感。箱の真ん中からパカッと開くユニークな仕掛けも、なんだか特別感を演出してくれるよう。

「フクサヤキューブ ほうじ茶」は、創業400周年を記念して開発されたアイテム。上質な一番茶の茎部分「白折（しらおり）」を丁寧に浅煎りし、その香ばしさをそのまま生かしたもので、ほんのり甘香ばしいほうじ茶の風味が口いっぱいに広がります。
販売は、長崎市の一部店舗のみ。長崎を訪れた際はぜひ忘れずにお持ち帰りしてくださいね。

カスタードとキャラメルの2つのフレーバーが楽しめる和泉屋「SALUCK（さらく）」

長崎の繁華街、ベルナード観光通りに本店を構える「和泉屋」は長崎カステラの伝統製法を守りつつ、現代の嗜好に合わせたカステラスイーツが評判のお店です。新製品が登場するたびに、その味わいと、パッケージの斬新さで驚きと喜びを与えてくれます。

なかでも、とくに注目したいのが、本店限定のプレミアムカステラスイーツとして誕生した「SALUCK（さらく）」シリーズです。長崎の方言で「歩き回る」の意味をもつ「さらく」と、幸運を意味する「LUCK」を合わせた造語で、バニラカスタードとキャラメルアーモンドの2種類のフレーバーが楽しめます。

「SALUCKバニラカスタード」には、十勝産牛乳を使用したものを含む2種類のカスタードを使用。マダガスカル産のバニラシードと北海道産の小麦粉を生地に練り込んでいて、きめ細やかでしっとりとした食感と、やさしい甘さが特色です。食べる直前に、あとがけ用のラスクをかければ、これまでにないコクとサクッとした食感が楽しめます。

「SALUCKキャラメルアーモンド」は、ほろ苦いキャラメルソースをたっぷり練り込んだ、どこか懐かしい味わい。濃厚でコクのある甘さに、トッピングした大粒のクラッシュアーモンドが香ばしさを加え、絶妙なバランスを生み出しています。

店内2階には、木のぬくもりに包まれたセルフカフェスペースがあります。おみやげとしての購入はもちろん、その場でカステラとコーヒーのセットを味わいながら、ひと休みするのもおすすめです。

カステラとテリーヌの2層が混ざり合ってとろけだすMix＆Blendの「長崎カステリーヌ」

「長崎カステリーヌ」は、スイーツブランドMix＆Blendが開発した新感覚のカステラスイーツです。ふわふわのカステラとまったりとろける濃厚テリーヌという、全く異なる2層の食感を合わせたもので、それぞれの味わいを引き立て合い混ざり合うことで、これまでにないおいしさを生み出しています。

レシピ開発はパティシエ国際大会日本代表チームでキャプテンを務めた鍋田幸宏シェフ。長崎県産の無添加たまご「太陽卵」や北海道産クリームチーズを用い、ショコラ味にはフランス産の最高級チョコレート「ヴァローナ」を使うなど厳選素材尽くし。

その味と話題性が注目を集め、2023年度長崎県特産品新作展の「ながさき手みやげ大賞」をはじめ、複数の賞を獲得。各種媒体でも多数紹介されるなど、注目を集めています。2024年9月には長崎市浜市アーケードのタナカヤ1階に初の実店舗がオープンしました。

400年の歴史を誇る長崎カステラは、伝統を継承しながらも、現代的なアレンジで進化を遂げています。
通販商品としてスタートしたMix＆Blendの「長崎カステリーヌ」を除けば、いずれも地元長崎でしか手に入らない限定品。
長崎を訪れた際には、伝統を大切にしながら、今の時代に寄り添うかたちでアップデートされた新しいカステラを、旅の思い出とともにおみやげにしてみてはいかがですか。