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「いつも」と「もしも」を繋ぐ!レジャーにも防災にも使える便利グッズ

  • 2025.7.1

防災の要は「いつも」と「もしも」を繋いでおくこと

「もしも」に備えて購入したけれど、1回も使わずにずっとお蔵入りをしている…。そんなグッズが増えている方、多くありませんか?
東日本大震災を経験した直後の私もそんな一人でした。でも、緊急事態で慌てている時に、使用経験のないものを使うことができるでしょうか。

息子が2歳の時に「フェーズフリー」※1という考え方と野遊びに出会い、防災用のグッズも「もしも」の時の為だけでなく、普段から使えるものを選ぶようになりました。

また、子どもたちも大きくなってくると、親と離れている時間が多くなり、1人で家にいるときに被災する可能性もないとは言えません。そんな時、子どもたちも普段から使っている道具であれば、使い方をよくわかっているし、動揺している「もしも」の時も使うことができるので安心です。個人的には、「日常」と「非日常」をゆるやかに繋ぐことが防災の第一歩、と思っています。

携帯用ポンピングシャワーと着替え用ポップアップテント

さて、この記事でご紹介するフェーズフリーグッズは、携帯用のポンピングシャワーと折り畳みポップアップテントです。夏に海に遊びに行った際、足に砂をつけたまま帰ることが気になり、その場で足を洗える道具があれば、と思い購入しました。

電池や電源が不要のポンピング式なので、水さえあればどこでも使うことができます。海や川など水辺のレジャーでは、シャワーや着替えの場がないこともしばしば。

わが家では、ポンピングシャワーと背の高いポップアップテントを持参して、テントの中で、簡易的なシャワーや着替えをし、身支度を整えています。

水遊び後に駐車場で着替え…という場面で大活躍!

BUNDOKは、サイズが幅120x奥行120x高さ180cm。立った状態で着替えたり、シャワーをしたりすることもできるためとても便利。公園のじゃぶじゃぶ池や川などで遊んで、駐車場などで着替えなければいけないというシチュエーションでも大活躍してくれます。

臨時のトイレとしても使用可能

キャンプの時や被災時には、このテントの中に簡易トイレを入れて、臨時のトイレとして使用することもできます。

畳み方に少しコツがあり、最初はやや苦労しますが慣れれば大丈夫。畳むと幅57㎝×奥行57㎝×高さ5.5cmほどになり、子どもたちでも持ち運びできるぐらいの大きさにまとまります。薄くて軽いので、収納にもあまり困らないのもよいところです。1年ほど前に購入した時には3982円でしたが、現在は少し値上がりしていました。

アウトドアメーカーのモンベルやロゴスの類似商品は1万円以上。BUNDOKのものよりも高さがあったり、トイレットペーパーをつるす紐があったり、強風でも耐えられるよう張り綱があったりと、特徴はそれぞれです。

ポンピングシャワーの意外な使い方

一方のポンピング携帯シャワー。日常使いできる場面なんてある?と思うかもしれませんが、実は意外に活躍の場があるのです。

近所に住む友人が、臨月でぎっくり腰になってしまい、「髪の毛が洗えなくて困っている」という相談を受けた時にふと思いついたのが、この携帯シャワー。「横になった状態でもドライシャンプーではなく、いつものシャンプーで髪を洗いたい」との希望を、無事に叶えることができました。

排泄介助や植物の水やりにも!

親御さんの排泄介助に役立てていたり、ベランダの植物の水やりに活用されていたりする方もいます。あまり噴射量が多くはなく、水圧も優しめなのがデメリットではありますが、使う場面によってはそれがメリットになることもあるようです。

こちらもテント同様、複数のメーカーから販売されていますが、私はポップアップテントと同じメーカーのものにしました。7Lのタイプだと、3人家族の手足とサンダル・道具類の砂を洗い流すぐらいの量です。

強い水圧が欲しい場合は電動式を

全身シャワーを浴びたいという場合や家族の多い方は、もう少し容量の多いものを検討する必要があります。電動式や充電式のものも販売されているので、強い水圧が欲しいなどの場合には電動式がよいかもしれません。

電動式の中には充電タイプもあるので、充電切れにさえ気を付けていれば、アウトドアや災害時にも使えます。ただ、「シンプルな手動式が1番息が長いのでは」と考え、手動式をチョイスしました。こちらも約1年前に2000円程度で購入。現在もほぼ同価格で買うことができます。

今回ご紹介したものはおおむね及第点でしたが、シャワーヘッドがやや小さい点、シャワーヘッドを固定して収納できるようなパーツがない点、タンクの外側に目盛があるものの中の水が透けて見えないので、どれくらい水が残っているか目視できない点などが改善されるといいなと感じました。

キャンプなどの野外活動は、こうしたグッズのお試しの場にもってこいです。さらに、子どもたちと野や海に出かけることで自然と身につくアウトドアスキルも、防災マスターへの近道の一つかもしれません。

「いつも」と「もしも」をゆるやかに繋ぐ、家庭のフェーズフリーは楽しい野遊びから。

まずはこれらのグッズを手に、野遊びから始めてみませんか?

※1フェーズフリー:身のまわりにあるモノやサービスを、日常時はもちろん、非常時にも役立つようにデザインしようという考え方。①常活性:どのような状況においても利用できること、②日常性:日常から使えること、日常の感性に合っていること、③直感性:使い方、使用限界、利用限界が分かりやすいこと、④触発性:気付き、意識、災害に対するイメージを生むこと、➄普及性:参加でき、広めたりできること、という5つの原則がある。

<執筆者プロフィール>
水野佳(みずの けい)
保健師/フリーライター
オートキャンプ歴9年

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