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紫陽花と切り絵御朱印に心ときめく。奈良・四ヶ寺をめぐる「あじさゐ回廊」さんぽ

  • 2025.6.19

梅雨の季節、しっとりと雨に濡れながら咲く紫陽花たちが、見頃を迎えています。古都・奈良には、美しい紫陽花が彩るお寺が点在し、訪れる人をやさしく迎えてくれます。 今回は、日本最古の観音霊場として親しまれる長谷寺・岡寺・壺阪寺、そして今年から新たに加わった室生寺の四ヶ寺で、5月24日〜7月6日まで開催中の「大和観音 あじさゐ回廊」をご紹介。各寺それぞれが工夫を凝らし、荘厳された風景に出会える、紫陽花さんぽ。期間限定で楽しめるスタンプラリーも用意されているので、巡礼旅にもおすすめです。

紫陽花と切り絵御朱印に心ときめく。奈良・四ヶ寺をめぐる「あじさゐ回廊」さんぽ
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長谷寺・紫陽花に包まれる石段「嵐の坂」へ

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ことりっぷ

奈良県桜井市にある真言宗豊山派の総本山「長谷寺」は、古くから信仰を集める由緒ある名刹。断崖に建てられた本堂からは初瀬の町並みや四季折々の自然が一望でき、春の牡丹、初夏の紫陽花、秋の紅葉と、季節の花々が咲き誇ることから、古くより‘‘花の御寺’’として親しまれてきました。

大きな仁王門をくぐり、399段の登廊を上った先に現れる石段は「嵐の坂」と呼ばれ、あじさゐ回廊期間中は約300鉢もの紫陽花がずらりと並びます。

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階段いっぱいに敷き詰められた色とりどりの紫陽花と、左右には地植えの紫陽花も咲き、坂全体が華やかに彩られた“あじさい階段”に。訪れる人を魅了する、一番の人気スポットです。美しく幻想的な光景が広がります。

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見上げるあじさい階段も素敵ですが、実は、上から眺めるのもおすすめ。ちょっと視点を変えるだけで、やわらかな光に包まれた、可愛らしいあじさい風景が広がります。色とりどりの紫陽花が並ぶ花小径から、とっておきのお気に入りスポットを見つけてみて。

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長谷寺では、嵐の坂だけでなく、境内全体におよそ3,000株もの紫陽花が咲き誇ります。境内をのんびりおさんぽしながら、色とりどりの紫陽花に出会えるのも、この季節ならではの楽しみ。紫陽花の季節は特に混み合うことが多いので、どうぞ時間にゆとりをもって訪れてみてくださいね。

岡寺・花手水とあじさい道に誘われる奥の院

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明日香村の静かな山あいに佇む「岡寺」は、日本最初の厄除け霊場として知られ、やさしい表情の本尊・如意輪観音像が迎えてくれます。岡寺は別名「龍蓋寺」とも呼ばれ、その由来となった伝説の龍が眠る池、龍蓋池も見どころの一つです。

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あじさゐ回廊の時期になると、天竺牡丹と紫陽花で彩られた華手水舎や、水面に紫陽花が浮かぶ「華の池」が境内を華やかに彩り、どこを切り取ってもフォトジェニックな風景が広がります。

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本堂へと向かう階段にも紫陽花が並べられ、より一層華やかに。境内のあちこちで、紫陽花がやさしく迎えてくれます。

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奥の院へと続くあじさい道には、川のように流れるブルーの紫陽花が。森の緑にそっと溶け込むように、紫陽花が奥の道へと静かに導いてくれます。

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奥の院は少しひんやりとした空気に包まれて、気持ちもふっと落ち着きます。歩みをゆるめて、しっとりとした雰囲気をぜひ味わってみて。紫陽花に囲まれ、やさしく微笑むちいさなお地蔵さまたちが、訪れる人の心をそっと癒してくれますよ。

壺阪寺・紫陽花と和傘が織りなす境内さんぽ

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清少納言の「枕草子」にもその名が登場する由緒ある「壺阪寺(つぼさかでら)」は、“目の観音様”として広く親しまれているお寺です。壺阪寺は高台に位置しており、境内からは桜の名所・吉野の山並みを一望できる素晴らしいロケーション。世界最大級といわれる石仏さまが静かに迎えてくれます。

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四季折々の景色を楽しめることも魅力な壺阪寺は、春は桜、夏の前は新緑や紫陽花、秋は紅葉、冬は雪景色と季節ごとに移り変わります。「あじさゐ回廊」の時期には、境内に紫陽花と色とりどりの和傘が登場。和傘と紫陽花に彩られた石仏さまが見られるのも、梅雨時期ならではの特別な景観です。

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「ピンクの塔」として海外からも注目されている多宝塔にも和傘が彩られ、境内さんぽが楽しくなります。

本堂へと続く小径にも紫陽花が咲き、涼やかな風に包まれながら初夏の訪れを感じられます。また、眼病封じのお寺として知られる壺阪寺では、本堂・八角円堂に「目の観音様」こと十一面千手観世音菩薩が祀られていますので、ぜひあじさゐ回廊と合わせてお参りしてみてください。紫陽花に彩られた境内を歩きながら、心と目がほっと和らぐような時間を感じてみてくださいね。

室生寺・紫陽花と新緑が彩る女人高野の風景さんぽ

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「室生寺(むろうじ)」は‘‘女人高野’’とも呼ばれ、女性にやさしいお寺として知られています。梅雨シーズンになると、仁王門の奥にたたずむバン字池のまわりが紫陽花で彩られ、しっとりと華やかな風景に。今年から「あじさゐ回廊」にも仲間入りし、境内の紫陽花スポットもパワーアップ。

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バン字池には天然記念物のモリアオガエルも生息しており、鳴き声から梅雨らしさを感じることもできます。池をそっと覗いてみると、キレイな緑色のモリアオガエルに出会えるかも。

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今年は、金堂から本堂へと続く苔むす石段にも、色とりどりの紫陽花が並び、新緑との美しいコントラストが広がっています。静けさに包まれた空気の中で、しっとりと咲く紫陽花はとても美しく、穏やかなひとときが過ごせます。

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また、室生寺は静寂な山中に佇む神秘的光景が見られるお寺としてもオススメです。五重塔は、屋外にたたずむ五重塔の中では日本最小となり、その優美な姿も人気のスポットとなっています。

今年からあじさゐ回廊に仲間入りした室生寺では、来年以降も楽しんでもらえるように、毎年違った場所で紫陽花を彩る計画が進められているとのこと。次に境内を彩る紫陽花スポットはどこになるのか、ぜひ来年も楽しみにしていてくださいね。

四ヶ寺限定・あじさゐ回廊の切り絵御朱印

紫陽花と切り絵御朱印に心ときめく。奈良・四ヶ寺をめぐる「あじさゐ回廊」さんぽ
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お寺を訪れたなら、ぜひ合わせていただきたいのが御朱印。寺院ごとに工夫を凝らした個性豊かな御朱印が多く、最近では旅の楽しみとして集める方も増えています。そんな中、あじさゐ回廊でも、この季節だけの特別な切り絵御朱印が登場。
四ヶ寺それぞれに新たにデザインされた、紫陽花をモチーフにしたやさしい配色の御朱印は、見た目にも美しく、手にするだけで心がときめきます。

これらの切り絵御朱印は、この時期だけの限定。紫陽花めぐりの思い出に、ぜひ手に入れておきたい一枚です。四ヶ寺すべてをめぐって、コンプリートしたくなる可愛さも魅力のひとつ。境内を彩る紫陽花を眺めながら、特別な御朱印との出会いも楽しんでみてくださいね。

巡礼旅のお楽しみ、重ね色スタンプ朱印も

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四ヶ寺では、あじさゐ回廊と合わせて、無料で参加できる期間限定のスタンプラリー「あじさゐ回廊 重ね色巡礼」も開催中。各寺に設置されたスタンプを専用台紙に重ね押していくと、一枚の美しい紫陽花参拝記念朱印が完成。

少しずつ彩りが増えていくたびに、心もわくわくしていきます。それぞれのスタンプが、訪れたお寺での思い出をやさしく彩ってくれる。そんな小さな楽しみが、旅の思い出をより深いものに。ぜひ、切り絵御朱印とあわせて集めてみてくださいね。

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