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工夫して10秒で計算してみて!「98×93」→暗算できる?

  • 2025.12.12
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桁の大きな数になると計算は難しくなります。

しかし、ある特定の条件を満たす計算であれば、簡単に計算できることがあります。

今回はそのような問題に挑戦してみましょう。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
98×93

通常の計算方法で考えると、少し難しいかもしれません。

まずは、正しい答えが出せるかどうか、自分自身で計算してみましょう。

解説

今回の問題の答えは「9114」です。

ここでは「インド式計算法」を用いた暗算方法を紹介します。

この計算方法は、「100に近い数どうしの掛け算」のときに活用しやすくなります。

【手順1】
100×100を計算する。
(100×100=10000)

【手順2】
二つの数と100との差をそれぞれ求める。
100−98=2
100−93=7

【手順3】
【手順2】で求めた二つの数を足し、100を掛ける。
(2+7)×100=900

【手順4】
【手順2】で求めた二つの数を掛ける。
2×7=14

【手順5】
【手順1】−【手順3】+【手順4】を計算する。
10000−900+14=9114

慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、手順を覚えてしまえば、筆算より速く正確に計算できるようになるかもしれませんよ。

この計算が成り立つ理由

ここでは、なぜこの計算方法が成り立つのかについて、考えてみましょう。

これを知らなくても計算はできますが、理由まで知っていると計算ミスを減らすことができます。

必要なのは、中学校で学習する「乗法公式」を用いて考えてみましょう。

<展開公式>
(x−a)(x-b)= x^2−(a+b)x+ab

「100に近い数どうしの掛け算」なので、二つの数を「100−a」「100−b」と表します。

このとき、これらの掛け算は

(100−a)(100−b)

となります。したがって、

(100−a)(100−b) = 10000−100(a+b)+ab

【手順1】の計算が、10000
【手順3】の計算が、100(a+b)
【手順4】の計算が、ab
となっており、先に解説したインド式計算法が正しいことが分かります。

まとめ

この方法を利用すれば、通常の計算よりも速く、正確に答えを出せるようになるはずです。

何度も繰り返し練習し、マスターしましょう!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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