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「偏見に囚われていたのは、私だった」【女らしさ】の呪縛から解き放ってくれた『上司の言葉』

  • 2025.6.1

無意識のうちに、何かに縛られていたりすることってありますよね。ふとしたきっかけで、自分を枠に押し込めていたと気づくと、どこかほっとするものです。今回は筆者の友人がそんな“気づき”を体験したエピソードをお届けします。

画像: 「偏見に囚われていたのは、私だった」【女らしさ】の呪縛から解き放ってくれた『上司の言葉』

まっすぐすぎた私

私は昔からいわゆる「男勝り」と言われるタイプで、誰よりも先に動いて結果を出すことがすべてだと思っていました。

社会人になってからもそのスタイルは変わらず、与えられた仕事には即座に対応し、成果を出すことだけを目標に、毎日を突っ走っていました。

上司や同僚に頼られる存在になりたくて、弱さを見せることは悪だとさえ思っていたのです。

上司の一言にモヤモヤ

そんなある日、上司から思わぬ言葉をかけられました。

「君、少し柔軟性を持って、周りを思いやるようにした方がいい。肩の力を抜いて、もっと優しく接してみなさい」と。

その言葉に、思わず反発心が湧きました。
「もっと女性らしくしろってこと?!」と、勝手に解釈してしまったのです。

「女だからってバカにされたくない!」という気持ちが強かった私は、上司の言葉の裏にある真意を読み取ることができませんでした。

それ、被害妄想じゃない?

性別で評価されているように感じ、差別された! と憤っていた私は、数日後、女性の先輩にこの出来事を愚痴ってみました。

すると先輩は笑いながら、「うーん、それって“女性らしく”って言われたわけじゃないんじゃないかな?」と一言。

その瞬間、ハッとしました。

確かに、上司は「女性らしく」とは一言も言っていませんでした。
私が勝手に「女性らしさ」という枠に囚われ、上司の言葉を歪めて解釈していたのです。

上司が私に求めていたのは、性別に関わらず、柔軟に仕事を進めること、そして周囲とのコミュニケーションや協力を大切にすることでした。

肩の力を抜いて、しなやかに

自分こそが「女性らしさ」の偏見に囚われていたことに気づき、私は心から反省しました。
そして、その頃から、少しずつ肩の力を抜くことを意識するようにしたのです。

結果を出すことはもちろん大切ですが、人との関わり方や協力する姿勢も、同じくらい大事なんだと、今では実感しています。

「女性らしさ」なんて、曖昧な言葉に縛られるのではなく、もっと自分自身をしなやかに保つこと。

それこそが、性別に関係なく、自分らしく働き続けるための“本当の強さ”なのだと、今は思えるようになりました。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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