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【インレッド的女子のための本棚】『ご自愛サウナライフ』原案・清水みさとさんが影響を受けた2冊のエッセイ

  • 2025.5.25

InRed世代に読んでほしい書籍をご紹介!今回は、『ご自愛サウナライフ』(KADOKAWA)を発売した、タレント・モデル・俳優の清水みさとさん推薦の2冊です。

人生を鮮やかにするユーモアあふれるエッセイたち

わたしはエッセイが大好きです。エッセイを通して、人の数だけ異なる考え方、感じ方、生き方に触れるたび、自分自身の感性が耕されている感覚があり、尊いのです。 今回は、ものごとはすべて見方と受け取り方次第で、うれしくも、悲しくも、面白くもなるということを教えてくれたエッセイを紹介します。 向田邦子さんの『眠る盃』を初めて読んだ時、言葉選びと文才に度肝を抜かれました。昭和全盛期の出来事が記されているのに古さをまったく感じません。水羊羹の話をしていると思いきや、「多く」より「たった一つ」を大切にする心を教えてもらったりと、人生の深みが凝縮されています。 そして、さくらももこさんの旅エッセイ『ももこの世界あっちこっちめぐり』です。旅は特別だと思いがちですが、読めば、夫の腹痛が大半を占め、ハワイに行ってもやることがないという。絶妙な毒とユーモアのバランスに抱腹絶倒したり、心に響いたり、ひたすら楽しい一冊です。 なんてことない日常も、とんでもない失敗も、このお二人のようなユーモアがあればどうやら人生は鮮やかになるらしい。そう気付いてから私は、われながらあっぱれなほど、以前よりも鮮やかな人生を送れていると思うのです。 文=清水みさと

『新装版 眠る盃』 向田邦子著/講談社

向田邦子2冊目の随筆集。「荒城の月」の「めぐる盃かげさして」の一節を「眠る盃」と覚えてしまった少女時代の回想に、戦前のサラリーマン家庭の暮らしをいきいきと甦らせる表題作をはじめ、なにげない日常から鮮やかな人生を切りとる珠玉の随筆集。

『ももこの 世界あっちこっちめぐり』 さくらももこ著/集英社文庫 ©MOMOKO SAKURA

ああ素晴らしき、この世界! スペインでガウディにキュンとして、バリ島で毎日ナシゴレンを食べ、父ヒロシと長年の憧れグランドキャニオンに飛び……。行く先々で思いもよらない出会いやハプニングがある。それがももこの旅。抱腹絶倒、伝説の旅エッセイ。


今回、おすすめ書籍を教えてくれたのは…
清水みさとさん サウナ検索サイト「サウナイキタイ」のポスターモデル、サウナーオブザイヤー殿堂入り、2022年にはお笑い芸人のサバンナ・高橋茂雄さんとサウナ婚を発表。サウナ関連の連載も多数。

『ご自愛サウナライフ』 清水みさと(原案)、山本あり(漫画) ¥1,430/KADOKAWA

サウナの世界へようこそ! サウナにハマったきっかけ、水風呂のコツ、サ旅(国内・海外)、サ飯、アウフグースなど、サウナがある日常を描いたコミックエッセイ。サウナ初心者の方も、サウナをこよなく愛するサウナーも楽しめる一冊。

※InRed2025年6月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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