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「ごめんね、教育間違えた」自分は“失敗作”…両親への恨みと葛藤「親としては認めていませんでした」16歳の少年が魅せた快進撃

  • 2025.5.17

芸能界で成功した親の名前を背負いながら活躍する俳優がいます。今回は、そんな二世俳優を5名セレクトしました。本記事では第1弾として、村上虹郎さんをご紹介します。色気、繊細さ、そして危うさ――そんな魅力をあわせ持つ村上虹郎さんの魅力とは…?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

夜中の火災で自宅全焼…!?助けてくれたのは父

俳優・村上虹郎さんは、父に俳優の村上淳さん、母に歌手のUAさんを持つ、いわゆる“二世俳優”です。けれども、その歩みは恵まれた出自だけでは語れない、葛藤と挑戦の連続でした。

2010年、神奈川県内にあった虹郎さんの自宅が火災に見舞われ、全焼してしまいます。夜中の出火でしたが、幸いにもけが人は出ませんでした。後に虹郎さんは、「パニクって、灯油ストーブにしがみついたりしてて。踊り場に出たら、踊り場からオヤジがかついで(助けてくれた)」と当時を振り返っています。

「やってみようかなぁ…」16歳の少年が魅せた快演

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(C)SANKEI

村上虹郎さんの俳優デビューのきっかけは、カナダ留学中に父・村上淳さんから届いた一本の連絡でした。
「河瀬直美監督が映画を撮りたいんだって」――。紹介されたのは、奄美大島を舞台にした青春映画『2つ目の窓』でした。芸能界らしさを感じさせないその世界観に心を動かされた虹郎さんは「じゃあ、やってみようかなぁと…」と出演を決め、当時16歳にして主演に抜擢されたといいます。

この作品は2014年、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、虹郎さんは華々しい映画デビューを飾りました。その後もオファーが相次ぎ、ドラマ『天使のナイフ』や映画『ディストラクション・ベイビーズ』など話題作に次々と出演。2017年の映画『武曲 MUKOKU』では、確かな演技力が評価され、日本アカデミー賞・優秀助演男優賞を受賞しました。

活動休止、降板、そして復帰… 待望の新作は近日公開!

村上虹郎さんは華やかな活躍の一方で、体調不良のため休養期間を設けたこともありました。

2023年3月には体調不良のため、舞台『エヴァンゲリオン ビヨンド』を降板。事務所から正式に休養の発表があり、一時的に活動を控えることになりました。

2020年公開のNetflixの人気シリーズ『今際の国のアリス』では、シーズン1から登場する“チシヤ”役で注目を集めた虹郎さん。2025年9月には待望のシーズン3が配信予定です。多くのファンが心待ちにしていることでしょう。

「自分のことを失敗作だと思ってた…」二世俳優の苦悩と虹色の未来

村上虹郎さんはとあるインタビューで両親への思いを聞かれた際、「自分は失敗作というか。2人に謝られましたもん。『ごめんね、教育間違えた』って」と笑いながら語ったことがありました。幼い頃は自分は“失敗作”のように感じていたと明かしつつも、「完璧な親だったら、僕はできあがっていないので、それはそれでよかったと思います」と振り返る虹郎さんの言葉には、両親への感謝が滲んでいたように感じます。

幼少期は両親が多忙だったため、祖母に育てられたと語る村上さん。「幼少期は二人を親としては認めていませんでした」「恨みがその時はあった」と当時の心境を語っています。そして村上さんが小学校2年生の時に、両親の離婚を経験。しかし、離婚後のほうが父親との思い出が増えたことを喜ばしそうに語り、「“子バカ”じゃないですが、俳優として父を尊敬していますし、僕の中でUAは日本の女性ボーカルではトップです」両親への尊敬の意も明かしています。

デビュー当初は“親の七光り”とも言われましたが、虹郎さんは「親の七光りって言われたら...僕は七つ以上に光ります!」と笑い飛ばしたといいます。虹のように多彩なその魅力は、これからどんな輝きを見せてくれるのでしょうか。村上虹郎さんの、今後のさらなる活躍が楽しみです!


※記事は執筆時点の情報です