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50年間で6度のアニメ化…テレビ史に刻まれる“比類なき完成度”→「全員観るべき」“史上初の快挙”を成し遂げた至高作とは?

  • 2026.3.13

少年少女の物語だと思っていたのに、気づけば大人の自分が救われていた――。アニメには、年齢を重ねたいまだからこそ響く作品があります。今回は、そんな“大人も刺さる”アニメ作品を5本セレクトしました。

本記事ではその第5弾として、アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』第6期(フジテレビ系列)をご紹介します。アニメーション作品では史上初となる、第57回ギャラクシー賞でテレビ部門特別賞を受賞した一作です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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※Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):アニメ『ゲゲゲの鬼太郎 第6期』(フジテレビ系列)
  • 放送期間:2018年4月1日~2020年3月29日

21世紀も20年近くが経ち、人々が妖怪の存在を忘れた現代。科学では解明できない現象が頻発していました。憶測が飛び交い、大人たちはおろおろと戸惑うばかり。そんな状況をなんとかしようと妖怪ポストに手紙を書いた13歳の少女・犬山まな(CV:藤井ゆきよ)の前に、カランコロンと下駄の音を響かせ、ゲゲゲの鬼太郎(CV:沢城みゆき)がやってきました。

鬼太郎らしさを残しつつ、現代版に更新

アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』第6期の見どころは、長く愛されてきた鬼太郎らしさを守りながら、物語の手触りを現代にしっかり更新した点にあります。舞台は現代社会で、妖怪の怖さがただの怪談ではなく、人間の不安や欲望、無関心の影として迫ってくるのが魅力です。

印象的なのは、妖怪退治の痛快さだけでなく、人間社会のひずみまで描いているところ。鬼太郎は善悪を単純に裁くヒーローではなく、人間と妖怪の間に立ちながら、弱さや愚かさまで見つめる存在として描かれます。だからこそ、第6期は子ども向けの枠に収まらず、大人が見ても胸に刺さるのです。まなというキャラクターの存在も大きく、視聴者が感情移入しやすくなっています。

もうひとつ見逃せないのは、現代的なキャラクターデザインと、変わらない水木しげる先生らしさが両立していること。設定や見せ方には刷新がある一方で、妖怪たちの本質はブレていません。怖い、切ない、滑稽、そしてどこかやさしい。そんな『ゲゲゲの鬼太郎』の魅力を、いまの時代の空気で鮮やかに再提示したのが第6期だと言えるでしょう。

アニメーション作品として“史上初”の快挙

アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』第6期は、第57回ギャラクシー賞でテレビ部門特別賞を受賞しました。ギャラクシー賞とは、放送文化の向上に貢献した番組や個人・団体を表彰するもので、アニメーション作品の特別賞受賞は史上初の快挙となります。本作が受賞した理由として、50年以上にわたり6回もアニメ化されたのはテレビ史に残る出来事であり、2年間放送された第6期も支持を得たことが挙げられました。

さらに、現代社会に合わせた主人公たちの設定の見直しや、『ゲゲゲの鬼太郎』という作品が持つ普遍性、子どもたちにていねいにメッセージを送ることに徹底してつくられた点などが、TVアニメのあるべき仕事として評価されたのです。そんな本作についてSNSでは「めっちゃ観てた」「猫娘がすごくかわいい」「社会風刺強め」「全員観るべき」との声があがりました。

第6期にて鬼太郎役を務めた沢城みゆきさんは、以下のように受賞コメントを寄せています。

永富プロデューサーから受賞の連絡をいただいた直後は、…そんなことありうる???と、嬉しい、をはるかに通り越して目が点の状態でしたが、今やっとじんわり、これは凄いことが起きたと涙が出てきたところです。
出典:『アニメーション作品の特別賞受賞は史上初!アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期 第57回ギャラクシー賞 テレビ部門特別賞を受賞!』東映アニメーション株式会社プレスリリース 2020年6月12日

アニメ化50周年という節目の年に放送された『ゲゲゲの鬼太郎』第6期。本作がテレビ部門特別賞を受賞できたのは、時代に合わせて変化を取り入れつつも、水木先生が手がけた魅力的なキャラクターたちを大切に描いた制作スタッフや、演じたキャストのおかげだと言えるでしょう。いま一度、この記念すべき『ゲゲゲの鬼太郎』第6期に触れてみてはいかがでしょうか。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari