1. トップ
  2. 「開始10分で観るのやめた」“期待を裏切る脚本”に視聴者苦言…なのに【異例の大ヒット】 裏側にあった“業界タブーの戦法”とは?

「開始10分で観るのやめた」“期待を裏切る脚本”に視聴者苦言…なのに【異例の大ヒット】 裏側にあった“業界タブーの戦法”とは?

  • 2025.5.18

実写化作品は、原作との違いによって賛否両論が別れやすい作品であると言えます。しかし、多くの原作ファンを唸らせるほどの大ヒットを遂げた実写化作品も少なくありません。今回は、そんな“至高の実写化”作品5選をセレクトしました。

本記事で第4弾として、2006年公開の映画『DEATH NOTE デスノート』をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“至高の実写化”作品・映画『DEATH NOTE デスノート』

undefined
(C)SANKEI
  • 作品名:映画『DEATH NOTE デスノート
  • 公開日:2006年6月17日

あらすじ

原作者・大場つぐみさん、作画・小畑健さんの同名漫画を原作に、金子修介さん監督、大石哲也さん脚本で実写化されたサイコ・サスペンス作品。

警視庁の刑事部長・夜神総一郎(鹿賀丈史)を父に持つ月(藤原竜也)は、容姿端麗・頭脳明晰のエリート大学生。そんな月は、ある日「DEATH NOTE」と書かれた黒いノートを拾います。そのノートには、“名前を書かれた人間が死ぬ”という恐ろしい力がありました。

ノートの力に魅入られた月は、次々と悪人の名前をノートに書き込み制裁を下します。犯罪者のいない新しい世界の神となるため、キラと名乗って活動する月。そんなキラの横行を許すまいと、総一郎をはじめとした警察はキラの逮捕に動き出します。しかし、なかなか尻尾を掴ませないキラに頭を悩ませたICPOは、全世界の警察を動かすことのできる謎に包まれた名探偵・L(松山ケンイチ)に捜査を依頼するのでした――。

邦画史上初の前・後編2部作連続公開!映画『DEATH NOTE デスノート』の見どころは?

映画『DEATH NOTE デスノート』は、邦画史上初の半年以内に前・後編2部作連続公開となる『DEATH NOTE』シリーズの1作目。前編・後編合わせて約20億円の製作費に対し、興行収入は約80億円という大ヒットを記録しています。

そんな映画『DEATH NOTE デスノート』は、藤原竜也さんと松山ケンイチさんの演技合戦が見どころ。藤原さんは秀才で穏やかながらも冷酷な心を持った月を、松山さんは圧倒的な洞察力と推理力を持ちながらも個性的すぎる見た目や仕草が特徴的なLを見事に演じています。

原作改案や演出などの理由から「開始10分で観るのやめた」「原作に対してかなり端折りすぎ」という意見も一部見れらましたが、多くの視聴者を惹きつけたのは2人の演技力が大きな要因であることは間違いないでしょう。

また、原作とは異なるラストも好評。月とLの激しい頭脳戦の結末に対し、「映画版のデスノートはかなり上手くまとまったと思う」「デスノートの映画の結末、マジで美しいまでに華麗だよな」「間延びしすぎず複雑になりすぎず、キチッと整理された過不足ない場面展開で最後まで飽きずに観られる見事な構成とテンポ感」とSNSでは絶賛のコメントで溢れていました。

掟破りな手法で異例の大ヒット?!映画『DEATH NOTE デスノート』

2006年6月に前編となる映画『DEATH NOTE デスノート』の公開後、5か月後の11月に後編の映画『デスノート the Last name』が公開。前編の興行収入は28.5億円というなか、後編はほぼ倍の52.0億円という異例の大ヒットを記録しました。

そんなヒットの裏には、実は業界の掟を破るような宣伝手法が使われていたそうです。

映画業界には、「約半年後にDVDなどの販売・レンタル、約1年後にテレビ放送する」という「ウィンドウコントロール」と呼ばれるルールのようなものがあるのだとか。そんな常識を覆すように、前編を後編の公開前である10月末にテレビ放送したことで、より大きな話題を集めたそうです。この宣伝手法が大成功し、前編・後編ともに高い評価を得ました。

まだ映画『DEATH NOTE デスノート』を観たことがない方、また本記事を読んで映画『DEATH NOTE デスノート』に興味を持っていただけた方は、“キラ対Lの頭脳戦”をぜひ目撃してみてください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です