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工夫して10秒で計算してみて!「52×39」→暗算できる?

  • 2025.5.6
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今回は、二桁の掛け算を暗算できるかどうか試してみましょう。

この問題、頭の中で筆算をするよりも簡単に答えを出す方法があります。

さて、どのような工夫をすればよいのでしょうか。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
52×39

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「2028」です。

制限時間内に答えられたでしょうか?

次の「ポイント」では、どのような工夫をすればスピーディーに計算できるのかを解説します。

ポイント

今回の問題のポイントは、「分配法則を使うこと」です。

分配法則とは「二つの数を足してからある数を掛けること」と「二つの数にある数を掛けてから足すこと」は同じであるという法則です。

<分配法則>
〇×(▲+■)=〇×▲+〇×■
(▲+■)×〇=▲×〇+■×〇

この分配法則は、()の中が引き算の場合でも問題なく使えます。

<分配法則【引き算編】>
〇×(▲■)=〇×▲〇×■
(▲■)×〇=▲×〇■×〇

では、さっそく分配法則を使って今回の式を変形してみましょう。

52×39
=52×(40−1)
=52×40−52×1←分配法則を利用

式の意味は52×39と変わりませんが、52×40と52×1は52×39よりも暗算しやすくなります。

52×40は52×4=208を計算してから、答えの末尾に0を付ければOKです。二桁どうしの掛け算ではありますが、計算に掛ける労力は二桁×一桁の場合とほとんど変わりません。このように計算が楽な10の倍数との掛け算は、暗算をするときの工夫として非常によく使われます。

もう一つの52×1も1の倍数の掛け算ですから、すぐに答えの52が求められますね。

52×40−52×1
=2080−52

さらにこの引き算を簡単にします。2080のうち、引き算に関係する下二桁を分離してみましょう。

2080−52
=2000+80−52

80−52は繰り下がりのある計算です。計算しづらく感じる人は、52に何を足せば80になるかを考えてみてください。

80−52=?
⇔80=52+?
⇔?=28

あとはこの結果を2000と足すだけで、答えにたどり着けます。

2080−52
=2000+80−52
=2000+28
=2028

まとめ

今回は、二桁の掛け算を暗算する工夫について紹介しました。

問題を見たときに注目してほしいのが、掛ける数の39です。

あと少しで切りのよい数になるもの(39はあと1大きければ40になる数)が掛け算の中に含まれている場合は、分配法則による工夫が有効です。分配法則を使うと、式の意味を変えずに切りのよい数の掛け算を出現させられるからです。

引き続き、他の暗算問題にも挑戦して、切りのよい数への変形がうまくできるかどうか試してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。