フランス料理のメニュー名って、中華料理と違ってイメージで付けられたものが多いようです。志麻さんがNHK「きょうの料理」で披露していた“コルドンブルー“もまさにそのひとつ。というのもこのフランス語の意味は、「青いリボン」。青いリボン…!?実はその先に起こった事柄から、意外な意味が付与されて…、続きは本編にて。では鶏むね肉にハムとチーズを挟む揚げ物料理を、さっそく作ってみます!
志麻さんの「コルドンブルー」の材料と作り方
まず、「トマトのオーブン焼き」を作ります。
【材料】※3~4人分
トマト…2個(200g目安)
塩…適量
黒こしょう(粗びき)…適量
オリーブオイル…適量
ハーブ…適量(あれば好みのもの、今回はタイム)
トマトは横半分に切っておきます。
【作り方】※調理時間:25分
1. オーブンを200℃に温め、オーブンシートを敷いた天板にトマトを断面を上にして乗せ、塩と黒こしょうを振ります。
2. オリーブオイルをかけ、ハーブを乗せます。
3. 20分焼いて出来上がりです。
続いて、「コルドンブルー」を作ります。
【材料】※3~4人分
鶏むね肉 (大)…2枚(800g目安)
ロースハム (薄切り)…4枚
スライスチーズ (溶けるタイプ)…4枚
鶏むね肉は水気を拭いて皮を除き、半分に切り開いて広げ、ラップをかぶせて麺棒で叩いておきます。
卵…1個
小麦粉…大さじ3
水…大さじ3
パン粉…適量
ミックスリーフ…適量
塩…小さじ1弱(肉の重量の約1%)
黒こしょう(粗びき)…適量
小麦粉…適量
サラダ油…適量
卵と小麦粉を混ぜてバッター液を作っておきます。
【作り方】※調理時間:30分
1. ハム2枚を少し重ねて横に並べ、その上にチーズ2枚を同様に並べ、横半分にたたみます。
2. 鶏むね肉の上に折り目を外側にして乗せて半分にたたみ、塩、黒こしょうを振ります。
3. 小麦粉、バッター液、パン粉を順にまぶして油を約1cm入れたフライパンに入れ、弱火で約10分揚げ焼きにします。
4. 器に半分に切って乗せ、トマトのオーブン焼きとミックスリーフを添えて出来上がりです。
けっこう大きめな一切れですが、断面からは切った段階でチーズがトロリとしておいしさ間違いなしといった見た目です。かじるとカリッとしたパン粉の食感がして、すぐに柔らかい鶏肉とハムとチーズの味が押し寄せてきます。肉に肉を合わせるという一見意味のなさそうな作り方ですが、食感も味も違うのでより複雑な味わいが生まれるのですね。なんといってもチーズの溶け具合が最高ですし、オーブンで焼いたトマトは水分が抜けて旨味が凝縮されていて、肉に負けていないところがすごいです。確かにこれは高級なチキンカツで、間違いなくごちそうです。
中世のフランスには、騎士団という宗教関連の団体がありました。歴史の授業に出てくる十字軍の時代のことでテンプル騎士団やヨハネ騎士団といった有名な騎士団もありましたが、彼らが服につけていた青綬と呼ばれる勲章が青いリボン(コルドン・ブルー)でした。この青綬をつけた騎士達が作った飲食クラブに発想を得て料理雑誌が刊行され、やがて世界的に有名な料理学校「コルドン・ブルー」が創立されました。こうしたことから、コルドンブルーには名料理人という意味もあるのです。
肉の中にチーズが入っているレシピというとすぐにチーズインハンバーグを思い出してしまうのですが、お弁当に便利な冷凍食品の中には小さいけれど似たような商品がけっこうあります。お弁当に肉が入っているだけでもうれしいものですが、中にチーズが入っているとわかったときのうれしさはまた格別です。ほんのひと手間ですが、チーズが入っていることでおいしく感じられ、なんとなく豪華に感じるのですから不思議なものです。
すごく満足な一品が出来上がりますので、ぜひ作ってみてください!
参考WEB:
世界史の窓
https://www.y-history.net/appendix/wh0603_1-034_2.html