1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 「車道にスーパーボールをばらまいてしまった4歳娘。そこにダンプカーが止まり、いかつい運転手が降りてきて...」(京都府・60代女性)

「車道にスーパーボールをばらまいてしまった4歳娘。そこにダンプカーが止まり、いかつい運転手が降りてきて...」(京都府・60代女性)

  • 2025.3.23

京都府在住の60代女性・Rさんの娘が4歳くらいだったころのことだ。

2人で縁日に行った帰り道、スーパーボールすくいで掬ったたくさんのボールを道に散らしてしまった。

すると、その道を走っていたダンプカーの運転手が......。

スーパーボールをすくいの後で(画像はイメージ)

<Rさんからのおたより>

今から30年ほど前のことです。娘が4歳くらいの時、近くで縁日があったので、ふたりでバスに乗って行きました。

娘はスーパーボールすくいがとても気に入ったらしく、何回も嬉しそうにすくってビニール袋いっぱいに入れてもらい、帰りはそれをリュックサックに入れて、スキップをしながらバス停まで一緒に歩いていました。

道にスーパーボールが転がっていき...

途中、1個だけ手に持っていたスーパーボールを落としてしまって、拾おうとお辞儀の体勢をとったところ、リュックサックのカバーが開き、中に入れていたいっぱいのスーパーボールが、コロコロコロっと道路に転がっていってしまったのです。

道路には車が次々ときます。どうしようもなく、涙でぐしゃぐしゃになった娘と手を繋ぎながら、転がっていってしまったスーパーボールの行方を目で追っていました。

そこに1台のダンプカーが停まりました。運転手はイカつい顔をした大きな男性だった記憶があります。

娘と縁日に行った帰りに...(画像はイメージ)

その男性は後ろから来る車を停めて、スーパーボールを拾ってくれたのです。

手の中にいっぱいのスーパーボールを娘のリュックサックに入れてくれて、頭を撫で撫で。

満面の笑みで手を振って、後ろの車にも帽子を脱いでお辞儀をし、プッとクラクションを鳴らして去っていかれました。

「ありがとうございました」とお礼は言いましたが、本当はもっともっと、お礼をいっぱい言いたかった。

私と娘の中ではしばらくの間、ダンプカーのヒーローでした。

娘は今はもう忘れてしまったようですが、私の中では今でもヒーローです。

本当に、あの時はありがとうございました。

(※本コラムでは読者の皆さんに投稿していただいた体験談を紹介しています。プライバシー配慮などのために体験談中の場所や固有名詞等の情報を変更している場合がありますので、あらかじめご了承ください)

元記事で読む
の記事をもっとみる