兵庫県在住の40代女性・Kさんは、4人の娘のお母さんだ。
それはまだ末っ子が生まれる前のこと。Kさんは3人の娘を連れて、路線バスに乗っていた。
長女・次女を座らせ、三女を抱っこしたKさんは近くに立つことに。しかし、ブレーキのタイミングでハプニングが発生し......。
<Kさんからのおたより>
20年近く前のことになります。3人の娘を連れて、長女の習い事に路線バスで通っていました。
当時、長女は5歳。下に3歳と1歳になる妹がいて、預かってもらうあてもなく、いつも3人を連れて出かけていました。
降車時、運転手に謝ったら...
一番下の子を抱っこして私は立っていて、上2人が二人掛けの座席に座っていたのですが、通路側に座っていた娘が少し体を通路の方に出していたタイミングでバスのブレーキがかかり、椅子から落ちてしまいました。
運転手さんが「大丈夫ですか?」と席を立たれたり、下の子を抱っこしていたので通路に投げ出された娘を座らせるのに少し手間取ったりしたことで、長時間の停車になったように思います。
その場は周りの方に「すみません」と声をかけ、その後は、降りるバス停まで座席の真横に立って、乗り切りました。
そして、降りる時のことです。運転手さんから「気を付けてください」などのお叱りを受けると思い、恐る恐る「すみませんでした」と伝えると、お叱りどころか、「頑張ってくださいね」、と声をかけてくださったのです。
「子供に怪我をさせないように、周りに迷惑をかけないように」、と常に気を張っていたのにあんなことになって落ち込んでいたので、思いがけない言葉に、涙が出そうになりました。
たまたま乗り合わせたバスの運転手さんのあの一言で、その後の子育てを頑張れたと思っています。
その後、もう一人娘が生まれて、4姉妹の母になり、大騒ぎの楽しい日々が送れました。
本当に、ありがとうございました。
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