引き算の計算の中でも、「繰り下がり」があると計算ミスをしてしまう人もいるでしょう。
この記事では、繰り下がりのある引き算を簡単にするテクニックを紹介します。
やり方は簡単なので、ぜひ練習してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
764−398
「三桁−三桁」の計算です。繰り下がりに注意して計算しましょう。
まずは、自分自身で答えを出してみてくださいね!
解説
今回の問題の答えは「366」です。
ここでは、次のように工夫して計算をします。
(1)764から400を引く(764−400=364)
(2)364に2を足す(364+2=366)
元の計算は、「398を引く」という計算でしたが、「400を引く」「2を足す」という計算に分けて考えました。
同じ引き算でも「400」というキリのいい数にしたことで、暗算でも計算が可能です。
その後の「2を足す」というのは、本来398を引くところ、400を引いているので、引きすぎた2を戻しています。
このように、引く数が100の倍数のようにキリのいい数に近いとき、その数で引き、その後引きすぎた分を足して調整すれば、繰り下がりの計算をせずに、答えを求めることが可能です。
数学的な式変形
この計算の工夫は、数学的には次のような式変形を行なっていることになります。
764−398
=764−(400−2)
=764−400+2
=364+2
=366
まず、「398」を「400−2」と分解しています。
その後、カッコを外して「400を引き、2を足す」としました。
カッコを外す前は「−(400−2)」ですが、カッコを外したことによって「−400+2」と符号が変化していることに注意しましょう。
まとめ
繰り下がりのある引き算を工夫して計算する方法を紹介しました。
少しの工夫で暗算での計算も可能になります。
ぜひ日常生活でも活用してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」