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「コーチング」を子育てに応用! 朝起こさないと娘に宣言した結果…【杉浦さやかの「機嫌のいいママになりたい!」6】

  • 2024.7.5
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「コーチング」を子育てに応用! 朝起こさないと娘に宣言した結果…【杉浦さやかの「機嫌のいいママになりたい!」6】の画像1

人材育成で使われる“コーチング”を子育てに応用して、本の執筆や講演をされている菅原裕子さん。「コーチングにおける“しつけ”は、自分の心と行動のコントロール術を教え、子どもを自立させること。感情的に叱ることでは、自立は教えられません」。

本誌ではコーチングの入門編、子どもの反発に対し「止まる(黙る)」を実践することについて書きました。時々失敗しながらも確実にケンカが減って、次はいよいよ自立への第一歩、“子どもの仕事は子どもにまかせる”ミッションのスタートです。

まず取り組むのは、「朝、自分で起きる」こと。なぜ私は怒りながらも起こすのか? それは、娘が困らないため。「確かに今は困らないけど、お子さんの自発性を育てるためには重要なことなんです」と菅原さん。「寝坊して朝ごはん抜きで、遅刻して困っても、それは子どもの責任。先生に注意されて空腹で、居心地の悪い思いをしたあとは、 “明日は絶対に起きよう。そのために早く寝よう!” など、自分で考えて行動を変えることができます」 こういう体験を繰り返すことで、問題処理の能力が高まっていくそう。

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はじめてひと月ほど経ちましたが、一度大人の都合で夜更かしをさせた翌朝、もうだめだ、というところで、隣で寝ていた夫に声をかけてもらってしまい……アウト。修行が足りません。まだ寝坊する事態になっていませんが、そうなった時のシュミレーションも必要とのこと。確かに、娘の猛烈なパニックにつられて、怒ってしまいそう。声をかけてもおそらく耳には届かないので、その場ではなにも注意せずに、ただただ冷静に対応をしよう。

同じように、今まではたまに届けてしまっていた忘れ物も、届けないことを宣言しました。遅刻や忘れ物を極端に怖がる娘の、パニックを恐れてやっていたことだけど、それではいつまでも解決しない。自分で考えることや、ちょっとした忘れ物なら大したことにならない、と身をもって知る機会を私が奪っていたのだなぁ、と改めて思い知りました。

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「思春期対応こそ、ユーモアを!」と菅原さん。「子どもはいけないことはきちんとわかっているんです。わかっていて、つい強いことを言ってしまったり、やるべきことを忘れてしまったり。そこを責めても、改善しないばかりか反発を招くだけ。ユーモアで発信したり受け取ってあげると、子どもも笑いながら適切に振る舞えますよ」いつもはできなくても、心がけておくだけで心強い。

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毎晩寝るときになると、「私のこと好き?」と聞いて無茶苦茶甘えてきていた娘。「娘さんに好きって言っていますか?」と菅原さんに聞かれて、「聞かれたら言うけど、自分からはなかなか……」自分が親に言われたことがないので、愛情表現を口に出すのが苦手な私。自分なりに心がけていたつもりでも、足りないのかも。

「1日1回、寝る前でも朝でも、たった一言『大好きだよ』と言うことを習慣づけてみてください。これには大きなメリットがあって、子どもが受け取るのと同時に“私”が聞いていて、同じように『好き』という言葉が自分に入ってくるんです」。
同様に、ネガティブな言葉も入ってくる。「ダメじゃない、アンタ!」と言えば、「私はダメ」って。
「思春期で子どもをかわいいと思えない時こそ、言うといいですよ。子どもも自分も変わってくるはず」。

思春期の男子など「好き」がむずかしい場合は、その子が言われたい言葉を言ってあげるといいそう。「本当にあなた、よく知ってるねぇ」とか、「我が息子ながらかっこいいわね」とか。毎日自分から「大好き」と言うようにして、その前に「止まる」ことを心がけるようになって、夜のものすごい求愛タイムがどんどん減っていったのにはびっくり。

失敗する時もあるけれど、確実に関係が改善しているのがうれしい。「講座では、初回に“止まる” プラス“傾聴する”を課題にします。子どもの気持ちを傾聴すると、本当に1か月で関係は変わります」。
次は“傾聴”を続けていきたい!

菅原裕子
すがはらゆうこ/NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事。企業での人材育成と自身の育児の経験から、コーチングを子育てに応用。著書に「子どもの心のコーチング」(PHP文庫)など多数。

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