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「100%がんばることがいいとは限らない」シトウレイさんが40代の入口で気づいたこと|AGフレンズ リレー連載vol.5

  • 2026.11.7

「100%がんばることがいいとは限らない」フォトグラファー・シトウレイさんが、40代初めの仙骨骨折やピラティスとの出会いを経て気づいた「かっこいい大人」の条件とは? 完璧主義を手放し、自分の機嫌を取る習慣や大人のおしゃれ哲学を語ります。


自立していて自分の機嫌を自分で取れる人が「かっこいい大人」

実は20~30代のころは苦しくて、完璧じゃない自分を認められず、年を取ることに対してもネガティブに捉えていたんです。

そんな私に大きな変化をもたらしてくれたのが、42歳から始めたピラティスでした。立ち振る舞いまできれいになって、自分の体をありのまま受け入れられるようになったのです。

インストラクターの先生が、体の直したい部分を「伸びしろ」と表現してくださったことも、大きな発想の転換になりました。高すぎる理想ばかりを追うのではなく、今の自分自身と丁寧に向き合えるようになったことで、自分自身の性質を深く知り、人生観や日々のマインドまでポジティブに変わっていきました。

仙骨の骨折をきっかけに「80%の力で走る大切さ」に気づいた

以前はパリコレ(パリ・ファッションウィーク)などの海外コレクション取材に行くと、毎日100%の力を出し切らないと納得できませんでした。

しかし、40歳頃に仙骨を骨折してしまい、松葉づえをつきながらストリートに立った時、「100%がんばることだけがいいとは限らない」と身をもって気づいたんです。

それ以来、心身ともにボロボロにならずに最終日まで取材し続けることを第一優先に考え、エネルギーをあえて80%くらいの力にコントロールするようになりました。

「かっこいい大人」になるための実践習慣「いい人ごっこ」

私自身、まだまだ理想の大人の女性になるための修行中。そこで自己肯定感を上げるために、「いい人ごっこ」「器がデカいごっこ」を日常で実践しています。

たとえば、歩くときに道を譲る、後ろの人のためにドアを開けて待っておく、誰かにコーヒーをごちそうするなど、身近な人にちょっとした優しさを届ける行動です。

「なりたい自分」をまずは軽やかに演じていくことで、自然とその立ち振る舞いが板についていくのではないかと、遊び感覚でゆるく続けています。

自分を大切にするためのマイペースな「自分デート」

最近は「自分デート」もお気に入りの習慣です。 ひとりでふらりと美術館を訪れたり、お気に入りの喫茶店で気になっていた本を読了したり、美味しいチーズケーキを食べて帰る……それくらいのささやかな時間です。

周囲に合わせず、マイペースにやりたいことをやりたい分だけ楽しむ時間は、大人にとってすごく贅沢で、自分自身を丁寧に労わる大切なひとときになっています。

年齢を重ねても変わらないファッションポリシー「何を着るかではなく、どう着るか」

年齢を重ねる中で心境が変わっても、ファッションに対するポリシーだけは変わりません。私は「何を着るかではなく、どう着るか」が大切だと考えているため、あえて定期的に自分に似合わないとされるアイテムを着るようにしています。

「この苦手な服をどう攻略して着こなすか」を試行錯誤して考えるプロセスが、たまらなく楽しいんです。

40代を迎えると、年齢とともに似合わなくなる服が出てくる一方で、大人の深みが出たからこそ似合うようになる服も確実に増えていきます。そうしたポジティブな変化に目を向けながら、自分のスタイルを常に心地よく更新し続けていきたいですね。

年齢を重ねるほど、私の人生は確実にハッピーになっています。この先10年後の50代の自分に出会うのが、今から楽しみでなりません。

シトウレイ
日本を代表するストリートスタイルフォトグラファー/ジャーナリスト。世界各国のコレクション取材を行い、類まれなセンスで見極められた写真とコメントを発信中。メディア出演やファッションセミナー、執筆など多彩に活動。
Instagram:@reishito
YouTube:シトウレイ チャンネル NEW!!!

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