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「お前、他に男いるだろ」と送った俺→彼女から同じ一言が返ってくる前に、打って消していた質問

  • 2026.10.29
ハウコレ

彼女から返ってきたのは、俺が送ったのとまったく同じ文面でした。返事を書き始めると長くなり、読み返しては消すばかり。最後に残ったのは、短い謝罪の2行だけでした。

同期会の夜、俺はソファに座ったまま、彼女がタグ付けされた同期の投稿を、拡大しては戻していました。集合写真で、笑っている彼女の隣には、知らない男性が座っていました。先週その話を聞いたときは、「了解、楽しんできて」と返したはずでした。

送る前に消した質問

彼女からの返事は、同期会が始まって1時間ほどで途切れていました。「まだ終わらないの?」と送っても、未読のまま。

入力欄に最初に打ったのは「他に好きな人できた?」でした。もし「うん」と返ってきたらと考えると、送れずに消しました。

前の恋人と別れたときも、始まりは返事の間隔でした。返事が1時間遅れ、半日遅れになり、やがて前の恋人から別の相手の存在を告げられた。同じ順番をなぞっている気がしていたのです。

代わりに打ったのが「お前、他に男いるだろ」。質問にしなかったのは、傷つく側より責める側にいたかったからでした。彼女をお前と呼んだのは、それが初めてです。

一字も違わない一言

しばらくして、俺の送った2件に既読がつきました。少し間があって届いたのは、彼女からの一言。開くと、「お前、他に男いるだろ」。

俺が送った文面と、一字も違いませんでした。からかわれたのだと受け取り、言い返す文章を打ちかけたところで、画面を見直しました。

彼女のアイコンの横に並んだその一言は、自分が送ったときとは別の文に見えたのです。問いの形をしていないので、返しようがない。違うと言えば言い訳になり、黙れば認めたことになる。こんな文を、俺は彼女に送っていました。

言い訳を消して残った2行

返事を書き始めると、長くなりました。写真を見たこと、前の恋人のこと、返事を待つ間に考えていたこと。どれも本当なのに、読み返すと自分をかばう言葉ばかりで、全部消しました。書いては消すうちに、画面の上の時刻だけが進んでいきました。

結局送ったのは、「ごめん。送られて初めて、どんな文か分かった」と「明日、会えないかな。ちゃんと話したい」の2行だけ。「うん。駅前のカフェでいい?」と返ってきてから、ソファを立って、暗いままだった部屋の明かりをようやくつけました。

そして...

翌日、駅前のカフェに入ると、彼女は窓際の席に先に着いていました。俺は席に着くより先に、彼女の名前を呼びました。

「昨日は、ごめん」

頭を下げたまま、写真のことも前の恋人のことも、口にすれば言い訳になる気がしました。先に口を開いたのは彼女でした。

「次に不安になったら、そのまま聞いて」

「うん」とうなずきながら思い出していたのは、あの夜に消した「他に好きな人できた?」でした。彼女の言葉は、あの一言を指しているように聞こえました。頼んだコーヒーには、しばらく手をつけられないまま。

数日後、彼女から「同期とごはん行ってくる」と届きました。今度は責める言葉ではなく、「楽しんできて。ちょっと不安だから、帰ったら少し話せる?」と返しました。同じ一言が2つ並んだ画面は、今も消さずに残してあります。俺の言葉を、そのまま見せてくれた一言だからです。

(20代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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