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3年間「太った?」と聞き続けた彼。やめてと頼んだ日、体重計に乗ったのは私ではなかった

  • 2026.10.14
ハウコレ

「毎回それ言うの、やめてほしい」と伝えた私の前で、彼は返事をせずに洗面所へ向かいました。戻ってきた彼が手にしていたものを見て、私は量られる覚悟を決めました。

彼の部屋の玄関でコートのボタンを外していると、彼の視線がお腹のあたりで止まりました。付き合って3年、会うたびに見てきた仕草です。そのあとに続く言葉も、聞く前から分かっていました。

会うたびに聞かれる言葉

「太った?」

彼は笑いながら、私のコートの前を指さしました。

初めて言われたのは、付き合い始めて間もない頃です。それから数えきれないほど、同じ言葉を聞いてきました。カフェでも、この部屋でも、久しぶりに会えた日ほど必ず出てくる言葉でした。

笑って流せたのは、最初の半年くらいでした。そのうち、彼と会う前には鏡の前で横向きに立つのが習慣になっていきました。ぴったりしたニットは袖を通してすぐ脱ぎ、ゆったりしたワンピースばかりを選ぶように。クローゼットの手前には、いつの間にか体の線が出ない服だけが並んでいました。

彼の前でだけ開かないページ

彼と入るカフェでは、ケーキのページを開かなくなりました。友人と行くときは迷わず頼むのに、彼の前ではコーヒーだけです。彼はそれに気づく様子もなく、自分のチーズケーキを半分こちらへ押してきました。

「食べなよ」

差し出された皿を見るたび、言うこととやることが噛み合わない人だと感じていました。太ったかと聞く人が、どうしてケーキを分けてくるのか。悪気はないのかもしれません。だからこそ、行き場のない言葉でした。

やめてほしいと伝えた日

その日は、いつものように笑って流す気になれませんでした。ハンガーを持ったまま、彼のほうへ向き直りました。

「毎回それ言うの、やめてほしい」

彼の顔から笑みが消え、部屋にはエアコンの音だけが残りました。何か言い返されるのだと思っていたのに、彼は黙って洗面所へ。戻ってきた彼の手には、洗面台の下にしまってあった体重計がありました。

床に置かれたそれを見て、量れと言われるのだと身構えました。けれど、その上に乗ったのは彼のほうでした。

そして...

表示された数字を指さして、彼は言いました。

「俺、3年で6キロ増えた」

「それ、私に関係ある?」

気づけば、そう返していました。彼は体重計から降りて、「幸せ太りなんだよ」とだけ付け足しました。

何の話をされているのか、つかめませんでした。3年間聞かされてきた言葉の答えが、どうして彼の体重なのか。謝ってほしかった私の前に置かれたのは、知らない数字だけでした。

ハンガーからコートを外して、いつもより早く部屋を出ました。駅までの道で思い出していたのは、チーズケーキの皿を押してくるときの彼の顔です。「太った?」と聞くとき、彼は私の何を見ていたのでしょうか。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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