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「ドレッシングが空よ」サラダバーで補充を急かす女性客。だが、後ろを振り返って黙った理由

  • 2026.10.6

空の入れ物を指さした女性客

休日の昼、友人とサラダバーのあるレストランに入った。

店の中央にサラダバーの台があり、私たちの席はそのすぐそばだった。

隣のテーブルには、50代くらいの女性客と20代くらいの男性が向かい合って座っていた。

女性客は席に着くと、向かいの男性に大きな声で言った。

「ちゃんと食べなさいよ。高いんだから」

男性はうつむいたまま、何も答えなかった。

しばらくして、私と友人が皿を持ってサラダバーへ向かうと、先ほどの女性客がドレッシングの入れ物が並ぶ場所に立っていた。

皿にはすでにサラダがのっていたが、入れ物のひとつが空になっている。

女性客は、料理を運んでいた若い女性店員を呼び止めた。

「ちょっと、これ空よ。早く持ってきてくれる?」

「申し訳ございません。こちらのお料理をお届けしたら、すぐにお持ちします」

店員は両手の皿を奥のテーブルへ運んでいった。

「3分も待たせないで」と響いた声

ところが女性客は、その場を離れなかった。

腕を組んでサラダバーの前に立ったままで、私と友人はその後ろで足を止めることになった。

さらに後ろにも2人の客が並び、全部で4人が皿を持ったまま待っていた。

「すごい声だね」

友人が小さく言うので、私は「うん……」とだけ返した。

やがて先ほどの店員が戻ってくると、女性客は再び声をかけた。

「まだなの?さっきから待ってるんだけど」

「申し訳ございません。ただいま用意しておりますので、もう少々お待ちください」

店員が頭を下げて厨房へ向かうと、女性客は台のふちを手のひらでたたいた。

「3分も待たせないで」

店内に響くほどの声だった。

そこへ、40代くらいの男性店長が新しい入れ物を持って足早にやって来た。

空の入れ物を交換すると、女性客に向かって落ち着いた声で言った。

「お待たせいたしました。後ろのお客様もお待ちですので、少し通路を空けていただけますか」

女性客が振り返る。

そこで初めて気づいたように、皿を持って並んでいる私たちを見た。列のいちばん後ろにいた男性も腕時計に目をやり、小さくうなずいた。

女性客は何か言いかけたものの、そのまま口を閉じた。そして新しいドレッシングには手を伸ばさず、サラダをのせた皿を抱えて席へ戻っていった。

「大変お待たせいたしました。どうぞ」

店長に頭を下げられ、私たちはようやくサラダを取ることができた。

席に戻ると、隣の女性客は先ほどまでとは打って変わって黙り、自分の皿を見ていた。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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