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マヌルネコにサーバル、チーターの子ネコたちに悶絶…!『劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち』が捉えた野生ニャンコたちの“ネコ生”

  • 2026.10.6

一度ハマったら戻れない、魔力たっぷりのネコたちの姿を収めた必見のドキュメンタリー『劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち』(公開中)。タイトルからもわかる通り、本作はNHK放送の自然ドキュメンタリー番組の6度目の映画化である。つまり、時間をかけたドキュメンタリー力と圧倒的な映像美は折り紙付き。世界中のネコ科動物たちの“最強にしてかわいすぎる”生態を存分に紹介。一方で、かわいいだけでは終わらない、人生ならぬ“ネコ生”のほろ苦さも垣間見える。

【写真を見る】かわいい顔に似合わず猫パンチが強烈な大きな耳のサーバル

群れを作らないはずのチーターがチームに?

本編は2つの物語を軸に構成。まずはセレンゲティに暮らす5頭の若きオスのチーターたち。カメラは彼らを8年の歳月にわたって追った。丸みを帯びた顔に小さな耳と目、特徴的な目元から口にかけての黒い縦ライン(涙縞)と、スリムな体を埋める斑点。通常、チーターは群れを作らずに単独で生きるという。しかし、彼らは数を増やした天敵のライオンに対抗するため、チームとなって生きることを決めたのだ。

ライオンに対抗するため、チームを作ったチーターの若いオスたち [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会
ライオンに対抗するため、チームを作ったチーターの若いオスたち [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会

彼らには序列があり、リーダーも最下位もはっきりしている。強い指揮官として君臨するオルパダンと、狩りの失敗を繰り返し怒られてばかりのオルニョク。だが、その後オルニョクは急成長していく。一番年長のオルパダンが群れからはぐれた時、迎えに現れたのは、かつて邪険に扱われるも、いまや大きな優しさでチームを統率するオルニョクだった。8年間の記録には、かわいさだけでは語れない、命のドラマが詰まっている。

世界中のネコの魅力がいっぱい!もちろん子ネコも

世界のネコたちも続々登場。大きな耳のサーバルは、かわいい顔に似合わず猫パンチでヘビを仕留めてしまう。黄金色の毛と耳の先端の黒い房毛が目を引くカラカルは、3~4mも垂直に跳び、空中で鳥を捕らえる跳躍力の持ち主。ヒョウも得意の木登りを披露し、ロゼット模様の斑点がかっこいい。

【写真を見る】かわいい顔に似合わず猫パンチが強烈な大きな耳のサーバル [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会
【写真を見る】かわいい顔に似合わず猫パンチが強烈な大きな耳のサーバル [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会

アジア勢も見逃せない。毛がふさふさのマヌルネコは、尻尾を使った魔法のような“催眠術”で獲物を制する。対馬に暮らすツシマヤマネコは、民家をバックに野性味たっぷりに歩く姿が印象的。水嫌いのイメージに反し、湿地に暮らすスナドリネコは泳ぎの名手だ。

ツシマヤマネコの親子 [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会
ツシマヤマネコの親子 [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会

アメリカ大陸組も存在感抜群。トラ、ライオンに次ぐ体躯を誇るジャガーは、とにかく足が太い!牙が太い!ワニすら仕留める迫力だ。パタゴニアのピューマも、静かな佇まいでスクリーンに華を添える。

ひたすらかわいい子ネコたちの映像も。チーターの子ネコの背中は毛がふわっふわ。ツシマヤマネコやサーバルの子ネコたちは家に連れ帰りたくなるほどの愛らしさ。ユキヒョウは子どもの頃から断崖絶壁を歩いて見せるゾ。岩陰から現れたマヌルネコは、獲物を見つけて「カカカカカ!」とクラッキング。家ネコの仕草と変わらない。やっぱり同じネコ科である。

マヌルネコの兄弟 [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会
マヌルネコの兄弟 [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会

孤高の砂漠ライオンから伝わる深い愛

本編の大きなもう一つの軸として登場するのは、ナミブ砂漠に暮らす、ネコ科動物の代表格であるライオン。そこには70頭ほどが暮らしており、ほぼメスだ。カメラは幼い頃に母を亡くした孤高のメス、チャーリーを追う。途中、生き別れになった姉妹、ブラボーと再会。ネコは離ればなれになった親兄弟を認識できないと聞くが、チャーリーとブラボーはすぐに打ち解け、じゃれ合い、再会の喜びを体中で表現する。しかし、再会のあとにはせつない展開も…。

ライオン夫婦の絆が深い愛を感じさせる [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会
ライオン夫婦の絆が深い愛を感じさせる [c]劇場版ダーウィンが来た!世界のネコのなかまたち 製作委員会

彼女たちの住む砂漠に、25年ぶりの大雨が降り、一面が緑と花に覆われる。その美しい景色は、草食動物の分散を意味し、砂漠ライオンたちの飢えが続くこととイコールだった。やがて幻とも言われるオスが姿を見せる。たてがみをなびかせ、堂々と歩く姿が百獣の王の称号にふさわしい。そのオスはオッピー。チャーリーのパートナーだった。飢えで痩せていくチャーリーに寄り添うオッピー。そこには“愛”があるように見えてならない。

かわいらしさ、たくましさ、厳しさ、愛情深さと、様々な魅力を見せるネコ科の動物たち。長い時間をかけた密着からは、人間以上に心を感じさせる生き方までもが伝わってくる。キュン!もジーン!も詰まったドキュメンタリーだ。

文/望月ふみ

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