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B’zに続く“史上2組目”の快挙…5作連続“初週ミリオン”の『国民的9人組』 その強さを証明した“組み合わせの妙”

  • 2026.10.31
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写真:PhotoAC ※画像はイメージです

Snow Manが10月7日にリリースした6thアルバム『AMENITY』。架空のホテル「HOTEL ALL SUITE」を舞台に、メンバーがホテルマンとなってリスナーをもてなすというコンセプトの作品だ。10月13日発表の「オリコン週間アルバムランキング」では初週売上101.4万枚を記録して1位を獲得。5作連続での初週ミリオン達成は、B’zに続く史上2組目の快挙となった。

ファンクポップの「ALL SUITE」、R&Bの「マドラー」、ジャズポップの「show time…」など、異なるジャンルの楽曲が収められている。さらに通常盤には、向井康二、阿部亮平、佐久間大介による「あいがとう。」、岩本照、ラウール、宮舘涼太による「夜明けのララバイ」、深澤辰哉、渡辺翔太による「Be mine」という3曲のユニット曲も収録。今作は「オドロウゼ!」「BANG!!」を除く音源が目黒蓮を除いた8人によるものとなっているが、その8人による新たな組み合わせにも注目したい。

組み合わせによって広がるSnow Manの音楽表現

Snow Manは、これまでもアルバムごとにユニット曲を制作してきた。例えば2023年の『i DO ME』では、ラウールと佐久間大介が「Bass Bon」でダンスを追求する一方、向井康二と阿部亮平は「Gotcha!」で明るくポップな世界観を表現。2024年の『RAYS』では、岩本照とラウールによる「GLITCH」、渡辺翔太と向井康二による「星のうた」など、前作とはまた違う組み合わせが実現した。2025年の『音故知新』では、宮舘涼太と佐久間大介が「地球(あい)してるぜ」でユーモラスな世界観を打ち出し、岩本と深澤辰哉は「Symmetry」で長年の関係性を感じさせる歌声を聴かせている。過去のユニット曲を振り返ると、同じメンバーでも誰と組むかによって、歌い方やステージ上での役割が変わることがわかる。『AMENITY』の3曲も、そうした積み重ねの先に生まれた作品と言えそうだ。

向井×阿部×佐久間、親しみやすさが詰まった「あいがとう。」

まず「あいがとう。」は、3曲のなかでもとりわけ親しみやすい一曲だ。10月5日に公式YouTubeで公開されたユニット曲のMV鑑賞会で、阿部は最初に子ども向けというテーマがあったことを明かし、佐久間は「ありがとう」と「ごめんね」の大切さを伝えたいと説明している。MVにはエプロン姿の3人に加え、「ニッコリーナ」「ペッコリーノ」と名付けられたキャラクターも登場。色鮮やかなセットで歌い踊る姿は、子ども向け番組のような楽しさにあふれている。

向井と阿部は、先述した「Gotcha!」でも共演している。二人の明るい掛け合いに、今回は佐久間の豊かな表情やアニメーションを思わせる身振りが加わった。もともと3人は、バラエティ番組などでも周囲を巻き込みながら場を盛り上げる姿が印象的だが、「あいがとう。」ではその親しみやすさが、誰にでも伝わる言葉とメロディに結びついている。子どもを意識した楽曲でありながら、感謝や謝罪を素直に口にすることの大切さは、大人にも通じるものがある。難しい言葉を使わずにメッセージを届けるという方向性も、彼らの表現の幅を感じさせる。

岩本×ラウール×宮舘、サルサで際立つ三者三様のダンス

一方、「夜明けのララバイ」は、岩本、ラウール、宮舘の身体表現に目を奪われる楽曲だ。MVはスーツ姿の3人が電車に乗る場面から始まり、駅のホームや階段を舞台に踊る。ラウールはMV鑑賞会で「サルサの熱を感じてほしい」と語っており、楽曲からもラテンのリズムに乗る高揚感が伝わってくる。岩本も、踊ることを前提にしつつ、背筋を伸ばしたスタイルを取り入れたいと話している。ダイナミックな動きだけでなく、姿勢や足運びの美しさまで際立つ振付だ。

岩本とラウールは「GLITCH」で共演した経験があるが、今回はそこに宮舘が加わったことで、表現の方向も変わっている。岩本の緻密で力強いダンス、ラウールの長い手足を生かしたしなやかな動き、宮舘の優雅な所作。それぞれ異なる持ち味を持つ3人が、サルサのリズムに乗って一つのパフォーマンスを作り上げている。「GLITCH」で見せた鋭さとも、岩本、深澤、宮舘による「Vroom Vroom Vroom」の力強さとも違う。今回は激しい動きだけでなく、立ち姿や足運びといった細かな所作にも見どころがあり、3人のダンススキルの高さと表現の幅広さをあらためて感じさせる。

深澤×渡辺、「Be mine」で見せた意外な一面

そして深澤と渡辺の「Be mine」。二人は普段、トークやバラエティで息の合ったやり取りを見せることが多い。しかし今作で選んだのは、そのイメージを少し裏切るクールな表現だ。MVでは和風の庭園を背景にラップを披露。バックダンサーが踊る場面でも二人は大きく動かず、視線や表情で楽曲の雰囲気を作っている。鑑賞会では、なかなか踊らない二人にメンバーからツッコミが飛び、深澤と渡辺が「踊らないっていう踊り」と返す一幕もあった。

深澤と渡辺は、2022年の『Snow Labo. S2』に収録された「ガラライキュ!」でラウールとともにコミカルな楽曲を披露している。その印象を踏まえると、「Be mine」での変化はなおさら大きい。渡辺の芯のある歌声と、深澤の力の抜けた声のニュアンス。二人の異なる持ち味を生かしながら、あえて動きを抑えることで歌と表情へ視線を集めている。普段の関係性を知っているからこそ、真剣に格好つける姿にどこか照れくささも感じられるが、そのギャップもまた、この二人を組み合わせたからこそ生まれる面白さだ。

3曲を続けて聴くと、Snow Manの魅力は、メンバーそれぞれが持つ個性だけでなく、その組み合わせによっても変化することがわかる。5作連続で初週ミリオンを達成するほどの支持を集める理由は、こうした組み合わせの多彩さにもあるのだろう。9人で積み重ねてきた活動があるからこそ、少人数になったときにも新しい表情を見せられる。『AMENITY』のユニット曲は、これまでの経験を踏まえながら、今の彼らだからできる表現へと踏み出した3曲なのだ。


※記事は執筆時点の情報です。

ライター:川崎龍也
大学卒業後にフリーランスとして独立。現在はアイドル雑誌を中心に、取材・インタビュー/コラム執筆を主軸に活動している。主な執筆媒体は『BOMB』『MARQUEE』『EX大衆』『音楽ナタリー』『RealSound』など。
X(旧Twitter):@ryuya_s04

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