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通路にすのこを敷いて保管…博物館のスペースが足りない!「逃げられない問題」に解決策は

  • 2026.9.27

札幌市厚別区にある「北海道博物館」。

約2000点の資料が展示され、北海道の歴史や文化、自然を今に伝えています。

しかし、そのバックヤードに広がるのは、展示数をはるかに超える20万点以上の収蔵品なんです。

北海道博物館の学芸員が「収蔵スペースとしては、かなり限界に近づいてきている」と話す現状…貴重な資料を保管する収蔵庫が不足しています。

実は、この深刻な問題は地方の博物館でも起きています。

2015年に旧北海道開拓記念館などを統合して開設された北海道博物館では建物の建設から半世紀以上が経過し、収蔵スペースが足りていません。
通路にまで資料を置かざるを得ない状況が続いています。

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北海道博物館の三浦泰之 学芸部長は、「棚の手前にすのこを敷いて資料を傷めないよう最低限の工夫をしながら、なんとかスペースを確保している」と窮状を明かします。

「地域の大切な歴史・文化を未来に残すためには収集し続けなければなりませんが、モノが増えれば保管場所が足りなくなるというジレンマを抱えています」

全国の75%でひっ迫!博物館が抱える構造的課題

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この問題は北海道に限った話ではありません。

法政大学の金山喜昭名誉教授らの調査によると、収蔵庫に入り切らない資料がある博物館は3割を超え、使用率9割以上の博物館を合わせると全体の約75%で収蔵庫がひっ迫していることが判明しました。

金山名誉教授は日本の博物館の作りそのものに課題があると指摘します。

「日本の博物館は設計段階で展示室を大きく取り、収蔵スペースを狭く作る傾向があります。本来は逆でなければなりません。収蔵庫が不足すると、貴重な資料があっても受け入れを断念せざるを得ず、調査研究にも支障をきたす『負のスパイラル』に陥ってしまいます」

廃園になった保育園を活用!十勝・浦幌町の画期的なアイデア

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こうした事態を受け、独自のアイデアで解決を図る自治体も現れています。

十勝の浦幌町立博物館では、保管スペース不足を解消するため、2024年に使われなくなった保育園を「館外収蔵庫」として整備しました。

空調や除湿機を整えた上で資料を集約するだけでなく、さらに踏み込んだ対策も進めています。

浦幌町立博物館の持田誠学芸員は、次のように語ります。

「重複している生活用品や農具の一部は正式な登録から『除籍』とし、展示用ではなく触れて体験できる授業用教材として転用しています。これからも資料を集め続けるためには、収蔵庫問題から逃げることはできません。別の形で後世に残す方法を模索していく必要があります」

文部科学省の方針と現場の思い…未来へどうつなぐ?

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文部科学省は2026年3月、博物館運営の基準を改正し、資料のデータベース化推進とともに「資料の管理・廃棄も含めた検討」を明記しました。
ただし、これは「他の手段を尽くした上での慎重な対応」を条件としています。

この国の方針に対し、現場や専門家からは様々な意見が上がっています。

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北海道博物館(三浦学芸部長)は「廃棄は行わず、保管の工夫やバックヤードツアーで現状を市民に知ってもらうことが重要」と話します。

また浦幌町立博物館(持田学芸員)からは「除籍・廃棄の議論を始めつつ、近隣自治体との『広域での共同運営』などを模索すべき」との意見が出ました。

法政大学(金山名誉教授)は「『廃棄』という言葉を盛り込むのは時期尚早。自治体が安易に資料を捨てる口実になりかねない」と警鐘を鳴らしています。

私たちが博物館・資料館で普段目にしているその裏側にある、何倍、何十倍もの資料。各地の収蔵庫のひっ迫は、今も静かに進行しています。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2026年8月20日)の情報に基づきます。

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