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「お前、幅取りすぎなんだよ。もうちょっと詰めろよ」怒鳴られた僕。だが、隣の会社員が放った一言

  • 2026.9.23
「お前、幅取りすぎなんだよ。もうちょっと詰めろよ」怒鳴られた僕。だが、隣の会社員が放った一言

仕事帰りの3人がけ

平日の夕方、仕事を終えて乗った電車は、いつもどおり混み合っていた。

運よく3人がけの座席のまんなかが空いていて、僕は鞄を膝の上に乗せて腰を下ろした。

右隣には紺のスーツを着た会社員の男性、左隣には買い物袋を抱えた女性が座っていた。

3人とも肩が触れそうな距離だったので、僕も膝をそろえてできるだけ小さく座っていた。

次の駅でさらに人が乗ってきた。その中にいた50代くらいの男性が、僕たちの座席の前で足を止めた。

そして何も言わず、僕と左隣の女性のあいだへ体を押し込むように腰を下ろした。

突然肩を押され、僕が少し身を引くと、男性がこちらをにらんだ。

「お前、幅取りすぎなんだよ。もうちょっと詰めろよ」

「え…すみません」

反射的に謝り、僕は鞄を抱えるようにしてさらに体を縮めた。左隣の女性も、買い物袋を膝の上に抱え直していた。

それでも4人で座るには狭く、肩も腕も触れたままだった。

すると男性は、いら立った様子でもう一度言った。

「だから、お前、幅取りすぎなんだよ」

「これ以上は、ちょっと…」

そう答えたものの、大きな声で言われると、それ以上は何も返せなかった。

男性はその後も「もう少し詰められるだろ」などと不満を口にしていた。僕は言い返す気にもなれず、鞄を抱えたまま下を向いていた。

隣の会社員が静かに口を開いた

そのまま電車が何駅か進み、3駅目を過ぎたころだった。

右隣に座っていた会社員が、男性のほうを向いた。

「すみません。この人、最初から鞄も膝に乗せて、かなり詰めて座ってますよ。ここ、3人がけですし」

声を荒らげるでもなく、ただ見ていた状況を伝えるような言い方だった。

男性は一瞬、会社員の顔を見た。

「…でも、もう少しぐらい詰められるだろ」

会社員はそれ以上言い返さなかった。

左隣の女性も黙ったままで、車内には少し気まずい空気が流れた。

やがて次の駅に着くと、男性は何も言わずに立ち上がり、人のあいだを抜けて別の車両へ移っていった。

4人で押し合うように座っていた座席が、ようやく元の3人に戻った。

僕は隣の会社員に小さな声で言った。

「さっき、ありがとうございました」

会社員は僕のほうを見て、少しだけ表情を緩めた。

「いや、ずっと見てましたから。大丈夫でした?」

「はい。助かりました」

そう答えると、ようやく肩の力が抜けた。

男性にも、少しくらい詰めれば座れると思った理由があったのかもしれない。それでも、大きな声で責められると、こちらは何も言えなくなってしまう。

あのとき隣の人が感情的に言い返すのではなく、見えていたことだけを静かに伝えてくれたことが、今でも印象に残っている。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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