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【日曜日のネコ】猫に翻弄される毎日が、こんなに幸せだなんて。イギリスで出会った保護猫タオと暮らす

  • 2026.9.13

むちむちボディにおむずかりフェイス♡ イギリス在住のエディター関根麻貴さんが、ブリティッシュショートヘアの男の子「タオ」を迎えて3年。今回は、夫婦ふたりの生活から一変、猫に翻弄されながらも笑顔あふれる日常をお届けします。VITSOEのシステムシェルフやヴィンテージテーブルなど、タオもすっかりお気に入りの「美しい名作インテリア」の数々は必見です!


イギリスで猫の魅力にハマる!夫からのサプライズプレゼント

2019年生まれのブリティッシュショートヘア。今年7歳を迎えるタオは、むちむちボディにおむずかりフェイスがチャームポイントの男の子。4歳の時に我が家に迎え、3年とちょっと経ちました。

猫という存在が気になるようになったのは、イギリスに来てから。この国では飼い猫を外に出してあげるオーナーが多く、道すがらいろんな猫を見かける機会が増え、そのうち猫を見つけては立ち止まりニャーニャー話しかける怪しい女へと成長。「猫が飼えたらな」という願いを抱き始めるものの、当時住んでいたフラットはペット禁止、実現はまだまだ先のことと思っていました。

ところが、夫がある日言ったのです。「今年の君への誕生日プレゼントは……猫です!」と。どうやら猫好きが増していく私のために、水面下で大家さんに許可を得ていたらしく。予想もしなかったことにまず「???」と驚き、次第に夢が叶う嬉しさと、ひとつの命を預かることへの緊張を感じたことを覚えています。

迎えた初日は3時間ほど隠れていたものの、すぐに出てきてリビング中央でへそ天で寝ていました。

イギリス特有の里親事情。3代目のオーナーになるまで

迎えるにあたり最初は保護猫を考えていましたが、イギリスでは里親の条件に「外に出してあげられる環境であること」が入っていることがほとんど。(完全室内飼い推奨の日本と違い、外に出ていた猫には新居でも同じ環境が望ましいと考えるようです。)我が家は2階なので、残念ながら条件に見合う子はほぼなし。そこで見つけたのが個人の間での譲渡サイト。事情があって飼えなくなった人、引退した繁殖猫を抱えるブリーダーなどから引き取ることができます。私たちはここで「完全室内飼い」の条件で探しました。

実は最初、別の子を引き取ることになっていたんですが、土壇場で飼い主が音信不通になるという(イギリスあるある)、がっかりする出来事が。その後もなかなかピンとくる子に出会えず、焦らずゆっくり探そうかな……と思ったところで、スクロール画面に二重顎のむちむちボーイが現れます。それが旧名ホッパーくん、現在のタオでした。

当時の飼い主 Wくんは2代目のオーナーで、タオを譲り受けまだ2か月とのこと。ところが好奇心旺盛なタオには自分の生活環境が不十分だと気づき、彼がより快適に暮らせるよう、譲渡を決めたそうです。ちなみに初代の飼い主は、新しく迎えた猫と相性が悪かったためにタオを手放したという、ちょっと切ない話も聞きました。不憫に思う私たちをよそに、ビデオ通話画面の向こうのタオはWくんの手にガブガブ戯れていました。

そして今度こそ無事に引き取りの日を迎え、晴れてのご対面。部屋の奥から現れたタオにそっと指を差し出すと、 なんと、ペロッと舐めたではありませんか! ちなみにこの時以来、舐められたことはほとんどなし。思い出すと今でもニヤニヤしてしまう、運命を感じたエピソードです。

つかず離れずの距離感が好き

独立心が強く、スキンシップを嫌がる子も多いと言われるブリティッシュショートヘア。タオも例に漏れずこのタイプで、抱っこできるのはせいぜい15秒。膝に乗ってくるなど夢のまた夢の話ですが、人の周りにいるのは好きなようで、長時間留守にして帰ると「どこ行ってたんだー!」とばかりの長ーい雄叫びで迎えられます。人見知りもほとんどしない社交性の持ち主で、来客のたび自ら近寄ってはスンスン匂い調査

また去年くらいからぐっとお喋りになって、「かわいそうな僕」「怒ってる僕」「かわいい僕」を巧みな声色とトーンで表現し、私たちを操るように。渾身のショルダーアタックで構ってアピールすることもしばしば。たまにベッドの足元で一緒に寝たり、私の手を枕にして眠ったり。まれに寝ているときに体の上を歩かれるのがたまりません。

朝方、枕元でじっと私の顔を見つめては、目を覚ますと去っていくのが謎。起きるのが遅いと起こしにきます。

【タオのお気に入り】猫と共存するこだわりの名作家具3選

その1:ひんやり質感が心地よい「VITSOEのシステムシェルフ」

昨年、引っ越すにあたり憧れだったVITSOEのシステムシェルフを購入。暮らしの満足度がだいぶ上がったうえ、この夏は思いもしない役立ち方をしました。例年以上の暑さが続く日々、メタルのひんやりした質感が心地いいのか、すっかりタオのくつろぎスペースに。

ときには最上段で昼寝をし、ときには悠々とリビングを俯瞰し、さらにはキャットウォークよろしく歩きまわったり、インテリアの一部と化しています。私にとっては猫と家具をともに愛でる、至福の時間ができました。

その2:窓際の特等席「ヴィンテージのダイニングテーブル」

夫と一緒に暮らし始めたときに購入したヴィンテージのバタフライテーブル。5年使ってそろそろ天板のメンテナンスが必要ですが、マホガニー材の質感が気に入っています。

このテーブルもタオのお気に入りの一つ。窓際にあるのでここから外を眺めたり、昼寝をしたり。作業スペースを占拠され困ることもありますが、傍でくつろぐ姿を見ると何もできません。体重5キロ超えのビッグボーイなせいか、テーブルから床に着地するとき「プキュッ」と声が漏れるのが可愛い。

その3:秋冬の定位置「Swyftの2シーターソファ」

ウール地のコンパクトな2シーターソファ、こちらは主に秋冬のお気に入り。たいがい真ん中を陣取って寝ていますが、アームに寄りかかってみたり、背もたれの一部になってみたり、クリエイティブに使っています。不満があるとたまにバリバリっとされますが、幸いあまりダメージは受けていません。

「タオが来る前、何してたっけ?」猫が暮らしの真ん中に来て変わったこと

疲れていても嫌なことがあっても、この姿を見ると大概のことはどうでもよくなる。

名付けにあたりいくつか候補を考えたなか、彼には「タオ」がいちばんしっくりきました。由来は中国哲学の「Tao (道)」で、自然の理や生き方を意味する言葉。まあるい音の響きもいいし、ありのままでいて、その姿が人を幸せにする、猫のありようを体現している気がします。

ダンボールの梱包材とヒモで遊ぶのが大好き。ラガーマンなみに激しく体当たりするので一代目は壊れてしまい、夫が二代目を製作しましたがそろそろ三代目が必要そう。

最近よく夫と話すのは「タオが来る前、どんな風に過ごしてたっけ?」ということ。そのくらい猫が暮らしの一部になっています。私のためにとタオをお迎えした夫ですが、今では私以上にお世話をするし、観察しているし、一度体調を崩した際には、ポーカーフェイスなイギリス人がかつてないくらい不安な表情を見ました。カーペットはボロボロ、早朝に起こされ、仕事を邪魔されたりするけれど、毎日それ以上に笑わされ癒され、猫のパワーを実感している私たち。夫婦二人の気ままな生活もよかったけれど、今では猫に翻弄される日々に大きな幸せを感じています

text:maki sekine


【猫と暮らす人】 関根 麻貴 せきね・まき

エディター・ライター。2019年「ロンドンに住みたい!」と勢いでイギリスに渡り、2021年に正式移住。イギリス人の夫と2022年に結婚。現在はファッション、アート、ライフスタイルを中心に執筆を行うほか、絵を描いたり、日本語を教えたり。肩書きがよくわからなくなっています。


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