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『Tシャツが乾くまで』妻(蒼井優)と夫(松山ケンイチ)はそれぞれ相手の知らなかった"顔"に驚くも......そもそも人間は"多面性"があるのが当たり前というマインドセット

  • 2026.9.5

こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。

今回はTVerの配信再生数で「金曜ドラマ」枠の歴代記録を更新し続け、大ヒットしている蒼井優さん主演の金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』(TBS系)について、考えていきたいと思います。

夫は「失踪癖」、妻は「飽き性」という一面

『Tシャツが乾くまで』は、喫茶店の店主をしている夫・瀬尾充(松山ケンイチさん)と、仲睦まじく2人暮らしをしていた瀬尾咲子(蒼井優さん)を中心とした物語。

しかし、第1話中盤で東京から長野に向かう高速バスの転落事故が発生。バスに乗車していた充は行方不明に。充は途中のサービスエリアで高速バスを一人で降りていたため、事故に巻き込まれずにすんでいたことが判明し、そんな夫が約1年後となっていた第5話のラストで帰宅。

実は充には昔から失踪癖があったことが明かされていましたが、第8話では、今度は咲子が家を飛び出して行方不明となってしまいます。

必死に咲子を探していた充は、咲子の会社の先輩であり仲のいい友人・大井田千鶴(臼田あさ美さん)から、「飽き性で新しい物好き、切り替えが早い」という咲子像を聞かされることに。充は自分が知らなかった咲子の一面があることが気に掛かるのでした。

夫婦それぞれの“多面性”が明らかになる

要するに、妻には夫の知らなかった一面があり、夫にも妻の知らなかった一面があったという、夫婦それぞれの“多面性”が明らかになったわけです。

この『Tシャツが乾くまで』のストーリーを観て、結婚を前提に交際しているパートナーがいる読者のみなさんのなかにも、心がモヤモヤしてしまったという人がいるかもしれません。

たしかに世の中の風潮としては、【誰に対しても態度が変わらないこと】や【裏表がないこと】が、人物を評するときの良い特徴とされています。逆に言うと多面性を持っていることは、あまり良くないことというふうに捉えられがちでしょう。

ですから、それぞれの多面性が明らかになった咲子・充夫婦を自分とパートナーにも当てはめ、不安を覚えたみなさんがいても不思議ではありません。


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“一面しかない人”なんてほとんどいない?

しかし、筆者はこう思うのです。

【誰に対しても態度が変わらないこと】や【裏表がないこと】が良い特徴とされている風潮自体が、間違っているのではないか、と。

というか、そもそも誰の前でも一切変わらない“一面しかない人”なんてほとんどおらず、世の中の大半の人は多面性を持っているものではないでしょうか?

ここでみなさんも、下記の関係性の人たちに対してご自身がどんな顔(態度・言動)を見せているか、思い出してみてください。
●パートナー(恋人)に見せる顔
●親友に見せる顔
●友達に見せる顔
●知人に見せる顔
●職場の同期に見せる顔
●上司・先輩に見せる顔
●部下・後輩に見せる顔
●母に見せる顔
●父に見せる顔
●祖父母に見せる顔
●兄弟・姉妹に見せる顔

こういった多様な関係性の誰に対してもまったく同じ顔を見せている人なんて、ほぼいないと思いませんか?


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“多面性”自体は過剰に不安がる必要はない

つまり、相手との関係性によって態度・言動を変えるなんて、多くの人に当てはまるごくごく自然なことですから、「多面性があること」自体を即座にネガティブに捉えたり、過剰に不安がったりする必要はないでしょう。

もちろん、劇中の夫・充のような失踪癖といった一面を隠されていたのであれば、信頼関係が揺らいでしまってもおかしくはありません。それ以外にも、たとえばパートナーが自分以外の人の前では横柄な態度を取っていたり、自分の知らないところで他者に不誠実な言動をしていたりすることが発覚した場合は、ネガティブに捉えるのは仕方ないでしょう。

ただ基本的には、ほかにもパートナーに自分の知らない一面があったとしても、それはある種、当たり前のことなので、過剰に不安に思ったり悲しんだり、ましてや騙されたと感じる必要はないと思うのです。

たとえば、いつも落ち着いていて穏やかな気質だったパートナーが、地元の親友の前ではノリノリにはしゃいでいる顔を見せていたとしても、それをネガティブに捉えず、パートナーの新たな一面を知ることができたと楽しめればいいのではないでしょうか。

“多面性”を前向きに捉えるマインドセット

長年連れ添った夫婦にもまだパートナーの知らない一面があってもおかしくないし、決してそれが悪いことでもないと思います。

逆に考えれば、必ずしもパートナーの全てを知る必要はないし、自分自身もパートナーに全てを見せなくてはいけないわけでもない――そう言えるのではないでしょうか。

パートナーの自分に対する言動に不誠実なウソがあったとか、パートナーが自分以外の他者への態度が非情でひどかったとか、そういった“顔”が明るみになったのであれば問題視したほうがいいでしょうが、そうでない場合は過剰に気にする必要はないでしょう。

みなさんもパートナーの見たことのない顔が明らかになったとしても、「まだ自分の知らない一面があるんだ」とポジティブに楽しめるぐらいのマインドセットを持てるようになると、いいのではないでしょうか?


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