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「明日までに100万円を用意しないと」結婚を考えていた彼女にお金を頼まれた彼氏。3年後、財布に残っているものとは

  • 2026.9.6
「明日までに100万円を用意しないと」結婚を考えていた彼女にお金を頼まれた彼氏。3年後、財布に残っているものとは

結婚の話をしていた人から、夜に電話が来た

三年と少し前のことです。

当時、付き合っていた人がいました。

「結婚したらどのあたりに住もうか」

「式をするなら小さいほうがいいね」

休みの日にはそんな話もしていました。

彼女との幸せな日々

まだ具体的に何かを決めていたわけではありませんが、私はこの人と結婚するのだろうと思っていました。

ある日の夜、その人から電話がかかってきました。

声がいつもと違いました。

息が浅く、言葉も途切れがちです。

家族のことで急にお金が必要になった、と言いました。

「ごめんなさい、こんな時間に」

そう言ったあと、少し間がありました。

「明日までに100万円を用意しないと、家族が困るんです」

普段はそんな話し方をしない人なのに、なぜか敬語になっていました。

彼女からの電話

何があったのか聞こうとすると、先に「事情は、あとで話します」と言われました。

私は携帯を持ったまま、しばらく台所の壁にもたれていました。

100万円は、簡単に渡せる金額ではありません。

それでも、断ろうとはあまり思いませんでした。

結婚するつもりでいた相手です。いずれ二人のために使うお金なら、今この人が本当に困っているときに使ってもいい。そんなふうに考えていました。

「わかった。明日の朝、用意するよ」

そう答えて電話を切り、通帳を出しました。

翌朝、銀行の窓口で100万円を下ろしました。

金額の大きさに身構えていたせいか、実際に受け取った札束は思っていたより薄く感じました。

そのまま持ち歩くのが落ち着かず、窓口でもらった銀行の封筒に入れました。

「必ず返します」と言われた100万円

その日、駅の近くで彼女と会いました。

改札の脇には、彼女が先に立っていました。

目が少し赤く見えましたが、私は何も聞きませんでした。

鞄から封筒を出し、手渡す前に口の部分を一度だけ折り直しました。

隠そうとしたわけではなく、緊張して手の置き場がなかったのだと思います。

「ありがとう。必ず返します」

「急がなくていいから」

そのときは、本当にそう思っていました。

返してもらえるのかと疑う気持ちすら、ほとんどありませんでした。

お金を渡した

しばらくは、それまでと変わらず会っていました。

しかし一か月ほどすると、少しずつ連絡が減っていきました。

次の季節には、ほとんど会わなくなっていました。

そして、そのまま別れることになりました。理由については、ここには書きません。

100万円も、結局返ってくることはありませんでした。

それから三年ほど経ちました。

今は別の人と結婚し、子どもも生まれています。

それでも財布の中には、あの日100万円を下ろした金額が印字された古い明細が残っています。

何度か捨てようと思いましたが、そのたびに手が止まりました。

(渡したのは間違いではないよな)

あの100万円が今あったら、と思うことはあります。

明細を見る彼氏

けれど、当時の自分を全部間違いだったとも思いたくありません。

結婚を考えていた相手が困っていると聞いて、助けたいと思った。

その気持ちまで否定してしまうと、あのころの自分まで嫌いになりそうだからです。

もう返ってくるとは思っていません。

それでも、あの日の明細だけは、まだ財布から出せずにいます。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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