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「果たして社会復帰できるのかなと思いつつ」【榮倉奈々インタビュー】今一番始めたいことって?

  • 2026.9.5

12年ぶりとなる連続ドラマ主演。それでも榮倉奈々さんから気負いは感じられなかった。目の前の作品に誠実でありながら、自分を肩書で定義しない軽やかさ。仕事も、家族も、新しい挑戦も、その時々の自分に正直に選び取っていく。
 
ファッション感度の高さにも定評のある榮倉奈々さんのハイエンドな日常着の着こなしとともにインタビューをお送りします。

今の私には何が見えるのか? ちょっと冒険に出たくなった

撮影期間中は、家族の協力もあり、仕事に向き合える環境を整えて現場に入る。その潔さが、かえって榮倉さんのしなやかさを際立たせる。とはいえ、心の葛藤が消えたわけではない。
 
「自分のためだけに仕事はできなくなりました。現場では子どものことが頭をよぎるけれど、なるべく考えないように気をつけています。常にせめぎ合いですね。子どもが赤ちゃんから幼児へと変わっていく、かけがえのない時間を一緒に過ごしたい気持ちも、仕事に向き合いたいという思いも、どちらも偽りのない本音です。その間で揺れながら、自分なりの最適解を探し続けています」

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そのせめぎ合いの中で、今回、背中を押したのは、今の自分だからこそ見えるであろう景色への好奇心だ。
 
「今の自分がどんな感じか試してみたい、という気持ちも少しあります。果たして社会復帰できるのかなと思いつつ(笑)。同じ場所に戻っても、見えている世界はきっと違うんだろうなという期待も込めつつ、ちょっと冒険に出たくなりました」
 
また、仕事に限らず、榮倉さんの興味はいつも新しいほうへ向いている。休みの日はジムやマッサージでからだを整えて、子どもと休みが重なれば公園へ出かける。健やかな日々の中で、今一番始めたいと思っているのは、弦楽器の琵琶。
 
「子どものころから三味線を習っていたので、日本の弦楽器に親しみがあるんです。琵琶を教えてくださる先生とのご縁もあって、『ぜひ』というところまでは進んだのですが……。実際に始めるところまではいけなかったので、よきタイミングでできたらいいなと思っています」

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俳優として活躍を続けながら、2023年にはアパレルブランド「newnow」を立ち上げ、CEOにも就任。現在は二児の母でもある。肩書を挙げようと思えばいくつもある。それでも、本人はそれらをひとつひとつ数えることに、あまり興味はないようだ。
 
「肩書……。あまり好きではないかもしれないです。俳優と言われても『そうなのかな?』と思いますし、社長と言われても『そうなのかな?』と戸惑いがあります。私は私ですというのが一番気が楽ですし、心地がよい。ラベリングはしなくていいと思うんです。何にでもなれると思うから、誰だって」
 
最後に、この先も大切にしていきたいことを尋ねてみた。返ってきたのは、シンプルだけど揺るぎない言葉。
 
「目の前のことに、感動していたいですね。その感動はいつか忘れてしまうかもしれないけれど、その瞬間の手触りや心の動きみたいなものを大切にできる人でありたいです」

Profile_榮倉奈々(えいくら・なな)/1988年生まれ、鹿児島県出身。2002年、ファッション誌『SEVENTEEN』の専属モデルとして芸能界入りし、2004年に俳優デビュー。主な出演作に、映画『余命1ヶ月の花嫁』『図書館戦争』シリーズ、ドラマ『Nのために』『東京タラレバ娘』など。2023年にアパレルブランド「newnow(ニューナウ)」を立ち上げ、CEOに就任。10月より、主演を務めるサタデードラマ10『あにいもうと』(テレビ朝日系、毎週土曜夜10:00~10:54)が放送予定。

photograph:YUSUKE YAMATANI[ende] styling:MEGUMI YOSHIDA hair:TOMOKO SATO
make-up:YUMI ENDO[eight peace] model:NANA EIKURA
text:HAZUKI NAGAMINE

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