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観覧休止の3週間は、飼育員にとっても「絶好の機会」 市川市動植物園のサル山工事

  • 2026.9.3
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パンチくんが群れ入れを目指して奮闘するサル山。いまは工事で見ることができなくなっている=千葉県の市川市動植物園(撮影:ゆんち)

パンチくんで人気の千葉県にある市川市動植物園では、9月1日から9月18日まで、サル山の観覧が休止されています。ファンにとっては「会えない期間」ですが、この期間は動植物園にとってどのような意味を持つのでしょうか。同園の安永崇課長に話を聞きました。

来園者の目がないからこそ、できること

安永課長によれば、サル山は工事期間中は周辺をフェンスで囲むため、来園者からはサル山頂上部を除き、見えなくなっています。また、サル山内の撮影も禁止だそうです。市川市動植物園のサル山は、今年2月に世界的に有名になり、それ以降も絶えずたくさんの来園者が取り囲む状態が続いていました。

安永課長:「注目されることはありがたいことではありますが、パンチの群れ入れやサル山のサルたち全員の飼育をするうえで、やりたいことがなかなかできなかったのも事実です。飼育員にとっては、久しぶりに本来の業務がはかどるとともに、さまざまなことを試せる期間になると考えています」

具体的にはどのようなことなのでしょうか。

安永課長:「日々の観察や給餌はもちろんですが、個体ごとの情報を整理したり、10月ごろから始まるニホンザルの繁殖期に備えた作業をしたり、各個体の今後の飼育計画を考えたり...休園日だけでは落ち着いてできなかったことにじっくり取り組んで欲しいですね」

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パンチくんが群れ入れを目指して奮闘するサル山。同じくらいの年齢のサルたちで楽しそうに遊んでいる=千葉県の市川市動植物園(撮影:ゆんち)

SNSでの発信は「正直、なにも考えていません」

観覧できない期間、SNSには「パンチくんに会えないなんて寂しい」「公式Xからの配信があればいいのに」といった声もありますが…。それに関しては、「正直、なにも考えていません」とのこと。

安永課長:「多くの方が当園からの動画投稿や情報提供を期待しているのは承知しています。しかし飼育員にとっては、これまでやりたくてもできなかった業務を集中して進める絶好の機会なんですよね。だから私としては、彼らに公式X投稿用の動画を撮らせ、編集させたりといった負担をこれ以上かけたくありませんので、しばらくは業務を見てから考えようと思います」

ただし、ファンにはおなじみの、公式Xの「中の人」こと安永課長の鉄板ネタ「パンチをさがせ」については、話が別のようです。サル山全体を写した写真の中からパンチくんを探す、この投稿はもともと安永課長自身が担当しているため、飼育員に新たな負担をかけずに実施できる可能性があるといいます。

安永課長:「パンチをさがせ、だったら飼育員の手を煩わさずに私だけでもできるので、投稿するかもしれませんが…。とは言え、私とて期間中は様々な業務が待ち構えています。お約束はできませんが、淡いご期待程度でお待ちいただければ…(笑)」

ファンがパンチくんに会えない3週間は、動植物園や飼育員にとっては「本来の業務」を取り戻す貴重な時間でもあるようです。

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パンチくんが群れ入れを目指して奮闘しているサル山では、たくさんのサルが暮らしている=千葉県の市川市動植物園(撮影:ゆんち)

■市川市動植物園:公式サイト

ライターコメント

観覧休止と聞くと、どうしても「見られない期間」というマイナスの面ばかりに目が向いてしまいますが、その裏で、今のうちにやっておきたい対応が進められているのだと知り、少し見方が変わりました。これまでに撮りためたパンチくんの写真を見ながら、次に会える日を待ちたいと思います。

<ライタープロフィル>ゆんち

2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。

現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。

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