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Travel Diary feat. Yumie Kazama72 Hours in Yakushima今、話題の屋久島へ。

  • 2026.9.2

情報に溢れる現代だからこそ、審美眼を持つ人の言葉が知りたい。センスのいいあの人のリアルな滞在ダイアリーを紹介するオトナミューズトラベル。今回はおしゃれ業界で注目の旅先としてプチブームが巻き起こっている世界自然遺産・屋久島へ。一緒に旅をしたのはスタイリスト・植物療法士として活躍する風間ゆみえさん。30カ国以上を訪れた経験があり、食いしん坊で滞在先へのこだわりが強い彼女は、オススメスポットや過ごし方を聞きたい人。さて、どんな2泊3日だったでしょう。

DAY 1

そもそも、どうやって行くのよ、屋久島

「屋久島に行く」というと「そもそもどうやって行くの?」と聞かれることがあまりに多いので、そこからご説明しましょう。屋久島は鹿児島市から南へ約130㎞の位置にある離島。2026年8月現在、東京から行くには陸海空どのルートでも直行便はないため、乗り換えが少なく最短時間で行ける飛行機がベストな選択肢。目一杯楽しみたい我らは着いたらすぐにトレッキングできる恰好で、羽田空港6:25発の便に乗り鹿児島へ。約2時間程度のフライトで鹿児島空港着。小型機に乗り換え40分ほどで屋久島に9:25到着の予定が、鹿児島は土砂降りの雨。

雨霧で視界不良だと着陸できずに鹿児島空港に引き返すか、福岡空港に向かう可能性ありとアナウンス。周囲がザワッとするなか「まぁ、こういう運いいから大丈夫」「お腹空いたね~」なんて話をしていたら、ちょっと遅れつつも無事に屋久島空港に到着。迎えにきてくれた方が「よかったですね~!ホッとしました。昨日は欠航続きで帰れない人もいたし、今日も悪天候で、この後どうなるか分からないんですよ」と駆け寄ってきてくれて、そこで初めて「本当にラッキーだったのね……」と顔を見合わせたのでした。
 
一年を通じて雨が多い(=濃霧が出る)気候の屋久島。自然現象や交通網の乱れはコントロールできないから、無事に着くと島に歓迎されている気持ちになる。なるほど、屋久島が“呼ばれて行く島”といわれるのはそういうことかと納得。ちなみに屋久島観光協会HPの屋久島への行き方が分かりやすいのでチェックしてみて。

なぜ「縄文杉」じゃなくて「ヤクスギランド」?

ホテルチェックインは15時くらいのところが多いので、その時間まではアクティビティを楽しみたいもの。空港でトレッキングガイドさんと待ち合わせし、車で向かったのは「ヤクスギランド」。屋久島といったら「縄文杉」もしくは、“もののけの森”と称される原生林「白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)」を思い浮かべる人も多いはず。でも今回は、がっつり登山目的というよりは、気になっていた素敵なホテルでの滞在も屋久島の大自然も両方満喫したいという欲張り旅。
 
そうなると早朝6時ごろには出発し、長いトロッコ道や山道を往復約10~11時間、戻ってくるとディナータイムという「縄文杉」はハード過ぎる。「白谷雲水峡」も8時ごろにはホテルを出て太鼓岩まで往復約7、8時間と、まぁまぁ1日がかり。そこで浮上するのが、タイパよく屋久島の自然を満喫できる森林渓谷「ヤクスギランド」。

“ランド”という単語から子ども向けの場所なのかなと想像していたら、「白谷雲水峡」よりも標高が高く1,000~1,300m(つまり「縄文杉」と同じくらい)としっかり森。樹齢1,000年以上の杉のことをヤクスギと言いますが、こちらではしっかり樹齢数千年の巨樹たちに出会えます。しかも、標高610mくらいから自力で歩く他の場所と違って、標高1,000mの出発地点まで車で行ける! 整備された遊歩道があるので、山散歩初心者でも歩きやすく、ハードなトレッキングは無理だけど、屋久島の森は満喫したい欲張りさんには最適な場所なのです。

「ヤクスギランド」入口にある案内図。コースは30分~210分の5つ。体力や滞在スケジュールのプライオリティによって、無理なく楽しめる。森林環境整備推進協力金として、高校生以上1人800円、団体20人以上1人600円を支払い入場。

他の観光地なら雨にしょんぼりするところですが、屋久島の森においてはそうではありません。ガイドさんも「多少雨のほうが味わい深いし、苔も美しいんですよ」と話すように、水を得た植物たちの生き生きしたエナジーに満ちた森はとても神秘的。ぼーっと木々の上を眺めたり、ゴーゴーと音をたてて流れる渓流に圧倒されたり、水滴が水晶のように輝く苔を撮影したり、1時間半くらいのトレッキングで自分たちもエネルギーチャージしたかのような満ち足りた気分に。

美容液みたいな温泉と絶景!「サマナ ホテル 屋久島」

1日目の宿は、屋久島の最南端にある岬の上に建つ「サマナ ホテル 屋久島」。2024年にリニューアルオープンしたこのホテルは、目の前に雄大な太平洋、背後には迫力ある世界自然遺産エリアの山々がそびえ立ち、海と山両方の絶景が堪能できるパーフェクトな立地。
 

しかし、このホテルはそれだけではないのです。ここには「温泉宿ホテル総選挙2024」美肌部門全国2位、九州・沖縄エリア1位を受賞したこともある屋久島温泉が!
 
泉質はpH値9.5のアルカリ性単純泉。肌に優しく美容液のようなとろみがあり、ゆみえさんが「お風呂あがりに保湿しなくてもいいって思ったの人生初かも」というレベルでしっとりツルツルに。大浴場もいいけれど、大人は源泉かけ流し展望風呂を備えた「温泉スイート」に宿泊がオススメ。

海を眺めながら、ゆったり源泉かけ流し展望風呂に浸かるゆみえさん。

広々とした部屋にはワイドスクリーンのような大きな窓。私たちが宿泊したのは海側だったので、その向こうに広がるのは遮るもののないオーシャンビュー。24時間好きなときに、のんびり天然温泉を独り占め。晴れていれば種子島が望めたり、12 ~4月はクジラを観察できたりもするんだとか。

雨のトレッキングの疲れを温泉で吹き飛ばした後はディナー。“ビュッフェ”という言葉から連想するイメージを飛び越えて、ライブキッチンで作る生パスタやピザは「東京で食べるイタリアンと同じくらい美味しい」とゆみえさんが喜ぶレベル。地元の海で獲れた魚のお刺身、寿司の握り、アルコールもメジャーなものから鹿児島の地酒まで種類がいろいろあってお酒好きの方もかなり楽しいんじゃないかしら。軽く食べようかって話していたのに、気づけばライブキッチンを全制覇する勢いで楽しんだのでした。

景色がよくて、温泉が最高で、食も酒も美味しい、1泊の料金も手が届く贅沢な価格、全てのバランスがとてもいい。「屋久島でどのホテルに泊まったらいい?」と聞かれたら、親子でも夫婦でも女子旅でも、オススメしたくなるねと、すっかりお気に入りの宿に。

samana hotel Yakushima
住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町尾之間136-2 ☎0997-47-2011
1泊2食付き 2名1室1名料金¥32,000~(税サ込)/IN15時、OUT11時/全43室

DAY 2

映え動画スポット、“屋久島の特等席”でのんびり

雨&濃霧からの曇天だった昨日とは一変、眩しいくらいの海と空の青さで目が覚めた二日目。美味しい朝食ビュッフェ(できたての卵料理、自家製スムージー、鹿児島郷土料理の鶏飯、自分で作る海鮮丼など、朝も楽しい!)を満喫した後は、ホテル1階にある展望が素晴らしいと噂の-The 360° Terrace-へ。

切り立つ崖の上に設置されていて、その名の通り360°見渡せるテラスからの景観は見事の一言で、“屋久島の特等席”と謳われるのも納得。寝転んで流れていく雲を眺めていると、いつも忙しない脳内が空っぽになっていく感覚を味わえます。

2泊目は、噂の最高峰ホテル「サンカラ ホテル&スパ 屋久島」へ

鹿や猿に出会える道でドライブを楽しんだ後は、緑深い森に佇む「サンカラ ホテル&スパ 屋久島」へ。屋久島におけるラグジュアリーステイの代名詞であるこのホテルは定宿にしている業界人も多く、撮影現場で「屋久島」というと「サンカラ(に泊まるの)?」と、合言葉のように返ってくるほど有名。私たち2人がぜひ泊まってみたかった場所。

本館を出ると、ホテルの敷地内には一棟貸しのヴィラスイートが点在。豊かな植物が植えられた小道は、バリ島などアジアの高級リゾートを思わせる異国情緒漂う雰囲気。

滞在してみて感じたのは、このホテルが提供しているのは単なる宿泊ではなく、時を忘れて島を感じる極上のエスケープだということ。だからできれば2泊以上、予定を詰め込むのではなく、余白のある滞在がベスト。

心地よい風が抜ける高台に建つ本館には、山中にいながら海に溶け込むような感覚に浸れるインフィニティプールが。プールサイドでシャンパンを飲みながらゆったり読書や昼寝、夕暮れ時ならファイヤーピットで食前酒、地元の杉を使ったサウナで心身を整えるのもいい。
 
もちろん、お部屋で過ごす時間もたっぷり取りたいところ。オススメは今年4月に全面リニューアルし、リビングとバスルーム、どちらからも海を臨める誂えになった「サンカラ ジュニアスイート」。

心地いい風が吹く夕方の「サンカラ ジュニアスイート」。屋久杉のモニュメントなど、随所に島の自然を感じる心地いい雰囲気のお部屋。

寝湯を楽しめるゆったりとした浴室は、屋久島温泉を運び湯したエニィタイムバス(24時間ろ過循環式)を新設。このホテルで屋久島温泉を楽しめるのはこのお部屋だけ!

家族や親しい友人たちと、もっとプライベートで上質な滞在を楽しみたいなら一棟貸しの「サンカラ ヴィラスイート」。2ベッドルーム仕様で最大6名まで宿泊可能なこのスイートも、今年5月にリニューアルされたばかり。

「サンカラ ヴィラスイート」のテラスから望む景色。斜面にあるので見晴らしが最高!

海を臨むバルコニーには、新設されたプライベートサウナとアウトドアバス、シャワーブースが。

デイナーはホテル内にあるガストロノミック・フレンチレストラン「okas(オーカス)」で新たな美食体験を。屋久島ならではの海の幸や山の幸、全国の厳選食材を使い腕を振るうのは、フランス2つ星・3つ星レストランで研修、箱根宮ノ下富士屋ホテル「メインダイニングルーム ザ・フジヤ」で研鑽を積んだシェフ、鈴木章夫氏。
 
少しドレスアップして訪れたい店内には、ステージのように照らされたオープンキッチンがあり、そこでシェフやソムリエと会話をするのも楽しい。お酒だけでなくティーペアリングなんてものもあって、より一層味に広がりを持たせてくれます。
 

sankara hotel & spa 屋久島
住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町 麦生字萩野上553 ☎0997-47-3488
1泊2食付き 2名1室1名料金¥55,500~(税サ込)/IN15時、OUT11時/全29室

DAY 3

疲れたからだを癒すアーユルヴェーダスパで爆睡

最終日はホテル内にあるスパ「Sankara Sana(サンカラ サナ)」で、日頃の凝り固まった筋肉や屋久島のアクティビティで疲れたからだをチューニング。屋久島の自然素材と伝統的なアーユルヴェーダの技術を融合した施術が受けられると聞いて、植物療法士でもあるゆみえさんは興味深々。

私たちが受けたのは、屋久島の自然の循環と人の「氣・血・水」の巡りに着目したオリジナルアロマトリートメント。まずはカウンセリングで、「SUI」「YOU」「RIN」という3つのエネルギーのどれが今のからだに合うのかをチェック。そこで選ばれたオリジナルのエッセンスオイルを使って施術をしてもらいます。
 
印象的だったのがトリートメントルームで施術前に自分で炊くヤクスギ。ぱっと燃え上がる炎は邪気を払う神聖な儀式のようで、意識が自分の内側にフォーカス。東洋医学をベースにした経絡の流れに沿う手技、心地よいプレッシャーのマッサージでとろけていると、隣からゆみえさんの気持ちよさそうな寝息が(笑)! 

最終便に駆け込む前にリバーカヤック&寿司!

午後はゆみえさんリクエストのリバーカヤックへ。川底が見えるほどの透明度に驚く安房川は、漕ぎ進めるほどに両岸に広がる照葉樹林の谷が近くなり、森林浴しているような気分に。途中、漕ぐ手をとめて川を渡る風に吹かれるががままたゆたうゆみえさん。真似っ子して、日差しを浴びながら目を閉じると、カヤックと一体化してゆらゆら、まるで水面の落ち葉のよう。その穏やかな時間がとても心地いいのです。
 

眩しい午後の太陽の光を浴びて、キラキラと輝く安房川。

カヤック後は空港へ向かうはずが、お腹を空かせたゆみえさんがご飯食べたいと探し出した「地魚料理 海の恵み」に寄り道。これが大正解! 活気のある居酒屋さんで、地魚の刺身や飛魚姿揚げ、握りもとっても美味しい(お支払いが現金のみだったので、最新情報をチェックしてそこだけご注意を)。大満足の屋久島ごはんで〆て屋久島空港へ。19:00発の最終便(鹿児島空港で乗り換えて、羽田着は22時半ごろ)だと、ぎりぎりまで島を満喫できます。

MATOME

【まとめ】ゆみえ的、屋久島旅の3カ条

「まずは日程。今回は2泊の旅だったけれど、屋久島は悪天候や遅延に伴うリスクがあるので、本当は3泊4日くらいの気持ちで行ったほうがいいと思う。実は私たちも旅前日の大雨による増水で危険だからと、初日に予約していたリバーカヤックがキャンセルに。幸い天気が持ち直したので、最終日に体験することができたけれど、2泊だと楽しみにしていたアクティビティができないことも。前後のスケジュールには余裕を持っておくことをオススメします。

2つめは服装。屋久島は雨が多い。傘やレインコートを持って動くのは面倒だから、急な雨でも気にせずそのまま行動できるテック系ジャケットや、トレッキングや滝、川遊びで濡れても大丈夫だったりグリップがしっかりしている靴も必須。私のクローゼットにはそういう機能性のあるアイテムがなかったので、今回の旅の前にTHE NORTH FACEにお買い物に行っていろいろ揃えたのですが、本当に役立ちました。

最後が食べ物。特に食いしん坊の人は注意(笑)! 絶対におやつを持って行ったほうがいい。美味しいお店はあっても、季節や天候でお休みな場合もあるし、アクティビティを優先しがちだから、お腹が空いてからご飯と思っても既に営業時間外ってことも多い。私たちと同じように早朝の便で行く場合、羽田空港のごはん処は営業時間前だし、屋久島に着いてもすぐそばに便利な場所は見当たらないので、ナッツやおにぎりなど、なにかしら準備しておくと安心です」

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