1. トップ
  2. 暮らし
  3. エンジンを守っているのは、わずか5/10000mmの油膜だ!

エンジンを守っているのは、わずか5/10000mmの油膜だ!

  • 2026.8.28

誰もが認識しているであろう、重要な消耗品であるエンジンオイルだが、その理由を本当に理解しているだろうか? エンジンオイルの役割は、広く深く重いマシンのコンディションだけでなく、エンジンそのものの寿命にも関わっているのだから

エンジンオイルの「流体潤滑メカニズム」

エンジンにとって、エンジンオイルが重要な要素であることは、ライダーであれば誰もが知っているだろう。だが、なぜ重要なのかを、正しく理解しているだろうか?

エンジンオイルには、大きく分けて5つの役割を持つ。部品同士の摩擦を低減する「潤滑」、ピストンとシリンダーの密閉性を高め性能を引き出す「密封」、エンジンを冷やす「冷却」、エンジン内部の汚れを取り込む「洗浄」、サビの発生を防ぐ「防錆」が五大作用と呼ばれる。

一つとして欠けてはならないエンジンオイルの五大作用なのだが、失われると最もシリアスな事態を招くのが「潤滑」だ。「密封」が悪くなってもパワーが落ちるだけ、「冷却」も本来は水や空気が担うもの。「洗浄」と「防錆」も、機能が衰えても大きなトラブルには繋がりにくい。

だが、「潤滑」は別だ。エンジンオイルが何らかの理由で劣化し潤滑性能が落ちると、まずエンジン内部のフリクションが増大する。パワーダウンを起こし、レスポンスやシフトフィーリングが悪化。やがてエンジンノイズが大きくなり、最悪の場合はエンジンブローだ。エンジン内部では、金属の部品が高速で回転、または往復運動を繰り返している。しかも強い負荷がかかった状態の中でだ。エンジンオイルによる潤滑作用がなければ、あっという間に金属部品の摩擦によって、焼き付きや破断してしまう。中でも深刻なのが、カムシャフトとクランクシャフトの焼き付き。

エンジン内部の回転する部品は、ほとんどがボールベアリングといった「転がり軸受」で支持され、摩擦が低減されている。だがクランクシャフトは、軸受け部分にメタルベアリングと呼ばれる部品が配されているが、これは軸の径に合わせて曲げた鉄板。カムシャフトに至っては、シリンダーヘッドの軸受け部にダイレクトで載せられた状態だ。

なぜ、それでクランクシャフトもカムシャフトも、焼きつかないのか?それはエンジンオイルが作用しているからだ。エンジンオイルはクランクシャフトとクランクケースの軸受け、カムシャフトとシリンダーヘッドの軸受けの間にあるごくわずかな隙間に入り込み、流体圧力を発生させることで、シャフトの軸を浮かした状態で回転させるのだ。これを流体潤滑と呼ぶ。

流体潤滑は、エンジンオイルが形成する〝油膜〞によって実現する。実際の油膜は1万分の5〜6㎜とミクロン単位の薄さ。だが、この油膜があるとないとでは大違い。油膜が切れると、エンジンは簡単にブローする。事実、オイルトラブルが理由でエンジンが壊れる時は、ほとんどの場合クランクシャフトの焼き付きが原因となる。

油膜を切らさないために重要なのが、エンジンオイルの粘度。粘度が高いオイルは、厚い油膜を形成できる。エンジンを守りたいのなら、高温時でも粘度を保てるオイルを選ぶことが重要。どんなオイルでも低温時は粘度が高く、高温になるに従い粘度は落ちる。だがそこで、高性能オイルは粘度の低下率が低い。オイル選びの際には、粘度低下率に注目してみるのも良いだろう。製品に自信のあるオイルメーカーであれば、データを公表している場合もある。本当に高性能なオイルを選べば、走りの安心感が高まる。思い切り、エンジンを回し切れるのだ。

左は、直四エンジンのシリンダーヘッドからカバーを外したもの。オイルでの潤滑が重要なパーツのひとつである、カムシャフトがどのように取り付けられているかがわかる。右は、カムシャフトとシリンダーヘッドが組み合わさる部分のアップ。見ての通り、カムシャフトとシリンダーヘッドのクリアランスは極めて小さい。オイルによる潤滑がなければ、即座に焼き付いてしまう

このグラフはストライベック曲線とよばれるもので、二つの物体間における摩擦係数の変化を示す。境界潤滑とは油膜が薄く物体が擦れ合う状態。流体潤滑とは十分な油膜が形成され、摩擦係数が低い状態。混合潤滑とは、前記した二つが混在している状態。エンジンにとっては、摩擦係数の低い流体潤滑が望ましい。横軸をエンジン始動時から、回転が上がった状態と考えるとイメージしやすい。オイルが回っていない、始動時には摩擦係数が高く、回転上昇と共にオイルポンプが働き、オイルを圧送。オイルが回り油膜を形成すると摩擦係数が下がるのだ

カムシャフトとクランクシャフトはオイルに浮いた状態で回っている

この図は、カムシャフトのシリンダーヘッドへの取り付け部の模式図。シリンダーヘッドにカムシャフトを乗せ、カムホルダーで挟み込みボルトで固定する。カムシャフトとシリンダーヘッドのクリアランスは、一般的に 0.03 ㎜〜0.05 ㎜程度。その隙間に0.05 ㎜程度。その隙間に入り込んだオイルが油膜を形成、回転するカムシャフトを浮かす形で焼きつきを防ぐ。油膜の厚さは、わずか1万分の5〜6㎜。粘度が保てないオイルでは油膜が切れてしまう

粘度低下を極限まで抑えるA.S.H.はエンジンを守るオイル

エンジンオイルの基となるのがベースオイル。ベースオイルに添加剤を加えることで、エンジンオイルは作られている。添加剤の役割は大きく、粘度を上げたり耐久性を向上させたりと様々な効果を持つ。エンジンオイルの性能は、まずベースオイルの質。そして、添加剤によって決まると考えていい。エンジンオイルの性能のひとつに粘度の保持がある。粘度を上げるために多用される添加剤がポリマー、安価で効果が高く普及価格帯のエンジンオイルに多用される。だが、このポリマーが曲者。及価格帯のエンジンオイルに多用される。だが、このポリマーが曲者。ポリマーは一度高熱にさらされると、機能を失ってしまう。つまり、ポリマーを添加したオイルは一度高温になると、高温時の粘度が回復しないのだ。十分な油膜を形成できず、最悪の場合エンジンブローを招く。A.S.H.のバイク用エンジンオイルは、全てのグレードでポリマーを一切使用していない。だから、性能低下が極めて少なく、長期間にわたり本来の高い性能を維持できる。高性能かつ長寿命、それがA.S.H.のエンジンオイルなのだ。

FSE MOTO-SPEC

優れた低フリクション性能を有する、植物油系エステルをベースオイルに100%使用。本格レーシングスペックエンジンオイル

FS MOTO-SPEC

粘度指数が高く、低温流動性にも優れ る PAO をベースに、エステルを配合。耐熱性と油膜強度に優れる。モータースポーツ対応オイル

VSEMOTO-SPEC

粘度指数の高いVHVIをベースに、PAO とエステル化学合成油をリッチに配合。コストパフォーマンスが高くエンジン性能を引き出す

PSEMOTO-SPEC

A.S.H.のスタンダードグレード。鉱物油にエステルを配合した部分合成油。リーズナブルなプライスで、A.S.H. の高性能を味わえる

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ