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「もう地上波では作れない」放送から26年、ドラマ史に刻まれる【伝説級の一作】「ぶっちぎりの面白さ」続く“大絶賛”

  • 2026.9.13
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阿部寛 (C)SANKEI

社会の価値観やコンプライアンス基準が大きく様変わりした今、改めて観ると強烈なギャップに驚かされる名作たち。「令和の現在では一発アウト」と言われても過言ではない過激な台詞や大胆な描写の数々は、時代の移り変わりを浮き彫りにすると同時に、当時の表現の奔放さを鮮烈に物語っています。

今回は、そんな“時代の変化を感じる名作ドラマ”5作品をセレクト。本記事では第3弾として、インチキ霊能力者たちのトリックを暴くコミカルかつ不気味な世界観で一世を風靡した名作ミステリーをご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

時代の変化を感じる名作ドラマ

  • 作品名(放送局):ドラマ『TRICK』(テレビ朝日系)
  • 放送期間:2000年7月7日~9月15日

あらすじ

山田奈緒子(仲間由紀恵)と上田次郎(阿部寛)は、空中浮遊や読心術を操る教祖・霧島澄子(故・菅井きん)が率いる新興宗教「母之泉」の騒動を契機に知り合います。これを皮切りに2人は、物質を跡形もなく消失させる男や、特殊な能力を用いて遠隔地から人の命を奪う女性、千里眼を自称する人物など、奇怪な能力者たちと対峙していくことに。芽の出ない奇術師である奈緒子と、プライドばかりが高い物理学者である上田の凸凹コンビが、因習の残る寒村や不審な宗教団体を巡り、超常現象に見せかけた巧妙なペテンの仕掛けを次々と暴いていきます―。

ブラックジョーク飛び交う台詞とシュールな笑いが人気を集めた一作※ネタバレあり

小ネタやパロディをふんだんに盛り込んだシュールな笑いと、その裏に潜む恐ろしい因習や悲哀に満ちた結末との鮮烈なコントラストで、深夜ドラマの枠を超えた大ヒットを記録したドラマ『TRICK』。仲間由紀恵さん演じる自称・天才マジシャンの山田奈緒子と、阿部寛さん演じるプライドばかりが高い天才物理学者・上田次郎が繰り広げる、テンポ抜群の口ゲンカ。それに加え、生瀬勝久さんや故・野際陽子さんら強烈な共演陣による好演、そして堤幸彦監督が仕掛ける独特の間や遊び心あふれる演出が、唯一無二の世界観を構築しました。

その高いクオリティにより、本作は「第26回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」監督賞を受賞※。さらには、連続ドラマ3シリーズ、スペシャルドラマ3作、劇場版4作が制作される国民的人気シリーズへと発展。SNS上でも「最高傑作」「色あせない」「独特な世界観が好き」「ぶっちぎりの面白さ」など、今なお熱狂的な支持を集めています。

そんな他のドラマとは一線を画す名作として愛される一方で、令和の視点から振り返ると、現代の放送基準との隔たりに時代の移り変わりを痛感させられます。劇中では、登場人物たちの体型や容姿などの身体的特徴を徹底的にからかう掛け合いや、きわどい下ネタ、ブラックジョークが日常茶飯事のように飛び交っていました。

ルッキズムやコンプライアンスの意識が高まった現在のテレビ界では考えられないような描写に対し、SNSでは「もう地上波では作れない」「令和の時代には難しいだろうな」といった声が続出。表現規制が緩やかだった平成の深夜帯という土壌があったからこそ生まれた、剥き出しの毒気と尖った魅力が詰まった作品として、改めてその特異な存在感が際立っています。

※堤幸彦さん、保母浩章さん、大根仁さん、木村ひさしさん、山田光広さんの5名が共同受賞

自称・天才マジシャンを好演した仲間由紀恵の鮮烈な芝居

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ヒロミチ・ナカノ2001年春夏 東京コレクションで初めてモデルを体験した仲間由紀恵 (C)SANKEI

ドラマ『TRICK』において、それまでの清純派美少女というパブリックイメージを鮮やかに脱ぎ捨て、女優としての評価を決定づけたのが、主人公・山田奈緒子を演じた仲間由紀恵さんです。奈緒子は、稀代のマジシャンだった亡き父の技を受け継ぎ腕前こそ超一流なものの、要領の悪さと愛想のなさから舞台をクビになり続け、アパートの家賃滞納に追われる極貧生活を送る女性。生活費や懸賞金目当てで上田と共に怪奇現象の調査へ乗り出しては、マジックの知識と鋭い観察眼でインチキ霊能力者たちのタネを暴いていきます。

仲間さんは、整った美貌とは裏腹に、甲高く不気味な笑い声や生気の無い目つきで奈緒子を体現。上田との掛け合いで見せるボケとツッコミの独特なリズムなど、抜群のコメディセンスを発揮して強烈なダメ人間っぷりをユーモラスに演じ切りました。端正なたたずまいと振り切った演技とのギャップは視聴者の心をわしづかみにし、SNS上でも「超絶美人すぎてビックリ」「演技がたまらなく好き」「ギャップが最高にチャーミングだった」といった絶賛が続出。仲間さんの女優としての殻を大きく破った代表作として、今も色あせない輝きを放っています。

売れない奇術師とプライドの高い物理学者の凸凹コンビが、因習深き村や怪しげな宗教団体で巻き起こるインチキ超常現象のトリックを暴いていく姿を描いたドラマ『TRICK』。本作を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、ぜひ視聴してみてください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です

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