1. トップ
  2. エピソード
  3. 「気が利かないわね!」親切に手伝った店員を責める客。だが、店長が毅然と対応した結果

「気が利かないわね!」親切に手伝った店員を責める客。だが、店長が毅然と対応した結果

  • 2026.8.25
「気が利かないわね!」親切に手伝った店員を責める客。だが、店長が毅然と対応した結果

セルフレジで困っていた女性客

平日の昼下がり、私は近所のドラッグストアで買い物を済ませ、セルフレジへ向かいました。

隣では、六十代くらいの女性客が画面の前で手を止めています。操作がよく分からないのか、何度か画面を触っては困ったように首をかしげていました。

そこへ、二十代くらいの女性店員が気づいて近づいてきました。

「大丈夫ですか?分かりにくいところ、一緒にやりますね」

女性客は少しほっとした顔をして、「あら、助かるわ。こういうの苦手でね」と笑いました。

店員は急かすこともなく、「ここを押していただいて……はい、それで大丈夫です」と、ひとつずつ説明していきます。

女性客も「これでいいの?」「そうです、そのままで大丈夫ですよ」と言葉を交わしながら、順調に会計を進めていました。

ところが、合計金額が表示されたところで、女性客が急にバッグの中を探り始めました。

「あっ、ちょっと待って。クーポン持ってたわ」

取り出した紙を見たあと、女性客の表情が険しくなります。

「もう。こういうの持ってないか、先に聞いてくれればいいじゃない。気が利かないわね!」

さっきまでの穏やかな声とは違い、周囲にも聞こえる大きさでした。

店員は一瞬驚いた顔をしましたが、すぐに画面へ目を戻します。

「クーポン、お持ちだったんですね。少し確認しますので、お待ちください」

しかし女性客は納得できないようでした。

「最初からあなたが横にいたでしょう?ひと言聞いてくれれば済んだ話じゃない」

「申し訳ありません。使えるように確認しますね」

店員はそう答えましたが、声には少し緊張がにじんでいました。

声を聞いて店長がやってきた

女性客の声が大きくなったためか、奥から店長らしき人が出てきました。

「どうされましたか?」

すると女性客は、待っていたように店長へ向き直ります。

「このクーポンを持っていたのに、何も聞いてくれなかったのよ。ずっと横で手伝ってたんだから、普通は気づくでしょう?」

店長は女性客の話を聞いてから、店員にも短く状況を確認しました。

そしてクーポンに目を落とし、落ち着いた声で答えます。

「お待たせして申し訳ありません。こちらのクーポンは、お会計前にお客様からご提示いただくものなんです」

女性客は少し眉を寄せました。

「でも、持ってるかどうかくらい聞けるでしょう?」

店長は声を強めることなく続けました。

「そうですね。ご案内できれば、より分かりやすかったかもしれません。ただ、このスタッフは操作でお困りなのを見て、お手伝いに入っていました。クーポンをお持ちかどうかまでは、こちらでは分からないんです」

その言葉に、女性客はしばらく黙っていました。

先ほどまで何度も言い返していたのに、今度はクーポンと画面を交互に見ています。

「……じゃあ、これ、今から使えるの?」

「はい。こちらで確認しますね」

店長と店員が対応し、女性客は改めて会計を済ませました。

帰り際、女性客は店員のほうをちらりと見ましたが、それ以上責めることはありませんでした。「どうも」と小さく言って、そのまま店を出ていきます。

女性客がいなくなったあと、店長は店員に「大丈夫?」と声をかけました。

「はい……ちょっとびっくりしました」

店員が困ったように笑うと、店長も「ちゃんと対応できてたよ」と短く返しました。

最初から最後まで親切に手伝っていた店員が、一方的に責められたままにならなかったことに、そばで見ていた私も少しほっとしました。

店長が誰かを言い負かしたわけではありません。ただ、その場で何が起きていたのかを確認し、店員に落ち度があるように決めつけず説明した。その姿が、とても印象に残った出来事です。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ