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覆面画家・Rockin’ Jelly Beanのスパイダーマンイラストを独占公開!自身のスタイルの根源、アメコミカルチャーとの出会いを明かす

  • 2026.8.15

全世界規模で大ヒットを記録し、快進撃を続けるトム・ホランドが演じるスパイダーマンシリーズの最新作『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』(公開中)。アメコミヒーローのなかでも飛び抜けた人気を誇り、そのキャラクターとしての存在感は多くのクリエイターにも影響を与えてきた。

【写真を見る】Rockin’ Jelly Beanワールド全開!スパイダースーツを纏った魅惑的な女の子を描きおろして頂いた

国内外で活躍する覆面画家、Rockin’ Jelly Bean
国内外で活躍する覆面画家、Rockin’ Jelly Bean

スパイダーマンを愛するクリエイターとして、海外アーティストのような写実的なタッチとセクシーなアプローチ、そしてセピアがかった懐かしさのあるイラスト表現を得意とする覆面画家Rockin’ Jelly Bean(以下、RJB)は、公開に向けた連載企画「スパイダーマン通信」にてファンアートを発表。本稿ではさらに、別バージョンのファンアートを独占公開し、「スパイダーマン通信」に掲載しきれなかった、スパイダーマンとの出会いから、デザイン、ヒーローとしての魅力など思う存分語ってもらったインタビューの完全版をお届けする。

「自分にとってほかのアメコミヒーローとは別格の魅力があった」

アメコミ系のアーティストのような筆致が目を引くRJBとスパイダーマンの出会いは、映像ではなく、原作のコミックスからだった。幼少期に触れた翻訳版のスパイダーマンのコミックスは、それまで触れていた日本のマンガとは異なる衝撃があり、アーティストとしても大きな影響を受けたという。

コミックスの表紙を再現したことでも話題となったアクションシーンのひとつ [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL
コミックスの表紙を再現したことでも話題となったアクションシーンのひとつ [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL

「スパイダーマンを初めて知ったのは、本当に子どものころ。昔、光文社から発売されていたマーベル・コミックスの翻訳版ってのがあって、当時自分が住んでいた京都の片田舎の本屋さんにもその翻訳コミックスが少しだけ置いてあったんだよね。その時に初めてスパイダーマンに触れたんだ。当時は日本のマンガももちろん大好きだったけど、子どものころから人と違うものが好きだった自分は、そのタッチを見て『アメコミがかっこいいぞ!』って夢中になったんだ。いま思い起こせば当時はちょっとしたアメコミブームがあって、翻訳コミックスのほかにもアメコミヒーローの食玩グッズなんかも売っていたりしていて結構集めたりしてたよ。そのアメコミブームの中で、スパイダーマンは東映が作った実写版があったり、池上遼一さんのコミックが出てたりして、ローカライズされたものも目にしていたから、自分にとってほかのアメコミヒーローとは別格の魅力があったんだ。

『ブランド・ニュー・デイ』にも忍者集団が登場!大迫力の戦いを繰り広げる [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL
『ブランド・ニュー・デイ』にも忍者集団が登場!大迫力の戦いを繰り広げる [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL

特に、東映版スパイダーマンを観た時の衝撃はすごくて、そのアクションは忍者と当時流行ってたカンフーを混ぜたみたいなイメージ?みんなでスパイダーマンごっこもよくしてたな。あの東映版の印象も含めて、スパイダーマンのキャラクター性はいま自分が被っているマスクにも繋がっているんじゃないかな。もちろん、その後にサム・ライミが監督するハリウッド映画が公開された時は興奮して観に行ったのを覚えてるよ」。

「いまの自分の覆面のスタイルは間違い無く影響を受けているね」

スパイダーマンの特徴と言えば、赤と青で塗り分けられ、クモの巣の模様が入ったスーツ。その姿は、一度見たら忘れられないインパクトと親しみやすさが同居しており、アメコミヒーローのひとつのアイコンとして強い存在感を持っている。これまで多くのイラストを手掛けてきたRJBは、そんなスパイダーマンのデザインに関して、気に入っている部分があるという。

Rockin’ Jelly Beanもスパイダーマンの覆面スタイルに影響を受けたという [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL
Rockin’ Jelly Beanもスパイダーマンの覆面スタイルに影響を受けたという [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL

「スパイダーマンは自分にとってのアメコミヒーローの原体験でもあるので、あのデザインはすごく印象に残っているよ。なかでもあの目とクモの巣の模様がいい。正義の味方なんだけど、なんかちょっと悪そうな感じもあって惹かれる部分があってさ。アメコミヒーローのクモとかコウモリのモチーフはいいよね。目に関しては、コミックスだと感情に合わせて形が変わっていろんな表情が出るという表現も好きで。ほかの『ファンタスティック・フォー』とか『マイティ・ソー』とかのマーベル・ヒーローは素顔で戦っているけど、顔を隠したマスクマンである感じに惹かれるよね。正体を隠しているということがある種の憧れでもあるから。いまの自分の覆面のスタイルは間違い無く影響を受けているね」。

スパイダーマンだからこその躍動感ある動きは、思わず真似したくなってしまう [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL
スパイダーマンだからこその躍動感ある動きは、思わず真似したくなってしまう [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL

RJBにとって、スパイダーマンに関して魅力的だと思うのは、デザインだけではなく、ほかのヒーローでは表現されない「動き」も大切な要素だという。「スパイダーマンはあのポーズや壁や床に張り付くアクションにも大きな魅力があるよね。あの独特の動きは、つい真似をしたくなる。アメコミヒーローをカッコよく描こうとすると、ほとんどは力強く立つとか、武器を振り上げるみたいな感じだけど、スパイダーマンだけはいろんなポーズを取っていて、その躍動感が気持ちいい。ウェブを発射する時の手の動きも印象的だし。あの動きを絵で表現してみたくて、昔はいろいろと頑張って真似して描いたりしていたよ」。

「いまのようなスタイルで絵を描くのは、アメコミ体験の影響が深く関係していると思う」

スパイダーマンに出会ったことでより深く触れることになったアメリカンコミックスの表現は、その後のRJBの作風にも大きな影響を与えていくことになった。「アメコミに対する憧れは本当に強かった。あのタッチやダイナミックさ、すべてのシーンにパースというか奥行きを感じるんだよね。受けてる日差しの量が違うからだと思うんだけど影の付け方が日本のマンガとは全然違うんだよね。そこは大きく影響を受けているよ。いま思えばアメコミは自分のアメリカンカルチャーに対する憧れの入口だったのかもね。服や乗り物、音楽をはじめとしたカルチャー的な部分でも当時70年代のアメリカ的な感覚にその後どんどん興味を持っていったんだ。

最新作では見えない敵と戦うことになるピーター [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL
最新作では見えない敵と戦うことになるピーター [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL

そういう感覚を持っていたから、絵を描くにしても、アメコミっぽく描いてみたいと思っていて。どうやったらこんな感じに仕上がるのかはいろいろと絵を描いてたくさん試していた。さっきも言ったけどアメコミの絵には、奥行きがすごくあって、ポーズの決め方も含めて遠近感を感じるんだ。影の付け方で人物の立体感も変わるから、日本のマンガのようなフラットでないところにも惹かれて。いまのようなスタイルで絵を描くのは、スパイダーマンから始まったアメコミ体験の影響が加わったことは深く関係していると思うよ」。

「初期のアメコミ原作版スパイダーマンの雰囲気を入れているんだ」

そうしたスパイダーマンへの想いを踏まえて、RJBは2枚のスパイダーマンのファンアートを描いている。ひとつは、最新作『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』をリスペクトした正統派なイラスト。予告編からインスパイアされたファンアートにはどんな想いを込めているのだろうか?

Rockin’ Jelly Beanによる、大ヒット中の『ブランド・ニュー・デイ』からインスパイアされたイラスト! イラスト/Rockin’ Jelly Bean
Rockin’ Jelly Beanによる、大ヒット中の『ブランド・ニュー・デイ』からインスパイアされたイラスト! イラスト/Rockin’ Jelly Bean

「スパイダーマンは、子どものころはよく描いていたんだけど、実は絵の仕事を始めてからはちゃんと描いたことがなくてね。だから、今回はまずはきちんと描いてみようと思った。もちろん、今回の映画のイメージをベースに描いてはいるんだけど、そこに自分のなかにある初期のアメコミ原作版スパイダーマンの雰囲気を入れているんだ。それは、あの外国っぽさを感じさせるニューヨークの街並と躍動感溢れるかたちで街を飛び回るスパイダーマンを描きたいというのがあったから。スパイダーマンのポーズに関しては、どうしようかというのを考える前に自然に描いてみたらこのポーズだったので、それを活かすように背景やほかのキャラクターも描いていった感じだね」。

スパイダーマンとパニッシャーのコンビにも注目! [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL
スパイダーマンとパニッシャーのコンビにも注目! [c] 2026 CPII. All Rights Reserved. [c] & TM 2026 MARVEL

イラストでは、メインのスパイダーマン以外にもハルクやパニッシャーなども配置され、見所の多い1枚となっている。「今回のスパイダーマンの予告を見てみると、ハルクやパニッシャーも出てくる。それを交えて描いてみたいという想いがあったんだ。パニッシャーに関しては、予告編を観る限りだとスパイダーマンとは仲良く戦うというよりもちょっと物騒な関係に見えたので、なんか後ろから狙っているようにも見える配置にしてみた。ハルクは描いていて楽しかった。スパイダーマンもいいけど、予告を見たら筋肉ムキムキでマッチョなハルクも絵の中に入れてみたらおもしろいかもって思ってさ。子どものころから、永井豪、石川賢先生の絵をよく模写していたのでね、普段あまり描く機会がないけどカッコいい筋肉男性像を描いてみたいと思っていたので。今回はハルクも描いて大丈夫と言われていたから、喜んで描かせてもらったよ」。

「自分のスタイルとして、スパイダーマンの女性版を描いてみたかった」

【写真を見る】Rockin’ Jelly Beanワールド全開!スパイダースーツを纏った魅惑的な女の子を描きおろして頂いた イラスト/Rockin’ Jelly Bean
【写真を見る】Rockin’ Jelly Beanワールド全開!スパイダースーツを纏った魅惑的な女の子を描きおろして頂いた イラスト/Rockin’ Jelly Bean

そして、MOVIE WALKER PRESS用に描き下ろしてもらったもう1枚のイラストは、RJBお得意のテイストが盛り込まれた、スパイダーマンの衣装をまとったセクシーな女性をメインにしたものとなっている。「自分のスタイルとして、スパイダーマンの女性版を描いてみたかったというのがあったんだ。アメコミ原作のほうにはスパイダーガールというキャラクターもいるし、これまでもスパイダーマンの衣装を着た女性というのは、前にも何度か描いてみたりしたことがあったんだけど。今回は、自分が描きたいスパイダーマンの絵を描いていいということで、スパイダーガールとはちょっと違う、スパイディーファンの女の子が今時のコスプレをしている感覚でスパイダースーツを着ているというイメージで描いてみたんだ。それを、本物のスパイダーマンが『こんなことをしている子もいるのか』と驚きつつ見ているようなシチュエーションはおもしろいなって。構図はもう1枚のイラストと同じような感じで、ほかのキャラクターたちも女の子が気になって、ちょっと覗いているような感じにしてみたんだ」。

RJBは今回のスパイダーマンのファンアートに限らず、これまでもいくつかの映画のポスターなどのコラボレートを手掛けてきた。どことなく懐かしさを感じる、ポスターアート風のイラストのスタイルは、どのような影響のもとに培われていきたのだろうか?「もともとの自分のタッチや絵の構図は、古い映画のポスターなどから影響を受けていて。そこから勉強していまのスタイルになったんだよね。だから、イラストの仕上がりは映画のポスター的になったりすることが多いんだけど、それは自分が一番やりたかったスタイルだから、それが仕事になっているのはうれしいね」。

Rockin’ Jelly Beanのベスト映画『サタデー・ナイト・フィーバー』(77) [c]Everett Collection/AFLO
Rockin’ Jelly Beanのベスト映画『サタデー・ナイト・フィーバー』(77) [c]Everett Collection/AFLO

そんなRJBに好きな映画についても語ってもらった。「ちなみに映画だと、『サタデー・ナイト・フィーバー』が一番好きで、音楽がイカしてて、歌って踊れるカッコいい主人公が出て来て、ロマンスがあって、最後成功するというのがわかりやすくて好きだね。あとは、60年代のアメリカンニューシネマ的な、終わり方がハッピーエンドではないけど、観終わったあとに少し考えてしまうような映画も好きだったりするね。ジャンル的には、わりとクラシックなオールドスクールなところを好んでいるかな」。

「皆もぜひ映画館で見て楽しもうぜ」

最後に、スパイダーマンを愛するRJBに、予告編のみを観た段階で最新作である『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』に対して期待しているポイントも聞いてみた。「今回新作は、本当に楽しみで仕方がないね。これまでのトム・ホランド演じるスパイダーマンは、アイアンマンとの絆なんかがメインだったけど、今回はひとりで活躍するみたいなところもおもしろそう。敵キャラもスコーピオンが出てきたり、さっきも言ったけどパニッシャーやハルクも出てくる。それを実写で観ることができるというのは、古いアメコミ版を知っているファン的には期待値が上がるし、謎の忍者軍団との対決も破天荒でおもしろそうだね。そういう意味では内容はかなり盛り沢山なんだろうね。

一方で、今回のスパイダーマンはヒーローだからこそ持っている影の部分、みんなに存在は知られているけど孤独に戦っているという姿が描かれているようなので、そこは自分がすごく好きな要素が拾われているんだと思う。個人的には、スパイダーマンは隠密に戦っていて、みんな平和になるから頑張る。そういうヒーロー像が好きだし、それがどれくらい表現されているのか期待しちゃうね。自分は映画のスパイダーマンを全部は追いきれていないんだけど、この映画からスパイダーマンに触れるという人でも楽しめそうな雰囲気がある作品だと思うので、見逃せないよね。だから、皆もぜひ映画館で見て楽しもうぜ」。

取材・文/石井 誠

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