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お金は人を変える……!!「机上の評価額」を盾に200万を要求する兄との泥沼エピソード

  • 2026.8.12

親が遺してくれた実家の相続は、一見ありがたいもののように思えますが、時にきょうだい間の絆を完全に引き裂く泥沼の争いへと発展することがあります。神奈川県に住む58歳の女性は、実母が亡くなった際、地方にある実家の相続を巡って実の兄と激しく対立することになってしまいました。過疎地にあり買い手がつかない「負動産」であるにもかかわらず、一方的な金銭要求を突きつけ、管理費用は一切拒否する兄。実家の維持管理に追われ、老後資金を持ち出す羽目になったという女性の悲痛な体験と、そこから得た重い教訓を紹介します。

回答者のプロフィール

ママテナ編集部マネーチームは2026年7月、インターネット上で「お金にまつわるトラブル」について、エピソードを募集するアンケートを実施しました。今回エピソードを紹介する58歳女性は、そのアンケートの回答者。女性のプロフィールは以下の通りです。

  • 回答者本人:女性(58歳)
  • 居住地:神奈川県
  • 家族構成:私(58歳)、夫(61歳)、長女(29歳)
  • 回答者の職業:パート・アルバイト(レジ)
  • 配偶者の職業:会社員(正社員)
  • 現在の世帯年収:約650万円(夫の給与530万+私のパート代120万)
  • 個人の年収:120万円
  • 住居形態:マンション(分譲)
  • 現在の金融資産状況:約1800万円(預貯金、積立保険、夫の退職金の一部など)

買い手がつかない地方の「負動産」。兄が突きつけた「机上の評価額」200万円の理不尽な要求

神奈川県の分譲マンションで夫と子どもの3人で暮らす58歳の女性。現在はパートとして働いています。世帯年収は650万円ほど。トラブルのきっかけは、3年前に実母が亡くなったことでした。

「実家は父が先に他界しており、母が一人で守ってきましたが、母の死後に残されたのは古い家屋とわずかな預金だけでした」と振り返る女性。女性は古い実家を処分して、きれいに分け合うのが一番現実的だと考えていました。

しかし、実の兄の主張は、妹である女性の想定をはるかに超える理不尽なものでした。固定資産税の評価額ベースで、現金で今すぐ取り分をよこせと主張……。

実家があるのは、地方の過疎地。実際に売りに出そうとしても、簡単には買い手がつかないような土地でした。「売りに出しても買い手がつかない負動産の状態だったにもかかわらず、兄は机上の評価額を盾に200万円の支払いを要求してきました」と、市場価値を無視した強硬な姿勢を崩さなかったそうです。

年間15万円の維持管理費は全て妹負担。「老後資金」からの持ち出しと焦燥感

「結局、売れるまでの間の固定資産税や庭の剪定費用などはすべて近隣に住む私が負担することになり、兄は一切の管理費用を拒否」

実家が売れるまでの間、固定資産税や周囲に迷惑をかけないための庭の手入れなどの雑務や費用は、すべて実家に近い場所に住んでいた女性一人に押しつけられてしまいました。

「一番困ったのは、出口の見えない持ち出し費用です。売却活動をしても数年決まらず、その間の税金や維持費で年間15万円ほどが消えていきました。自分たちの老後資金として貯めていた大切なお金が、住んでもいない家の維持に消えていく焦燥感は凄まじかったです」と、終わりの見えない出費と、大切なお金が目減りしていく精神的な苦痛を綴る女性。

さらに、「兄との信頼関係が完全に壊れ、親戚の集まりにも一切行けなくなってしまったことも大きな損失でした」

当時の心境について、「どうして身内同士で、こんなに泥沼にならなければいけないのかと、悲しみと怒りが入り混じった複雑な心境でした。仲が良いと思っていた兄が、お金が絡んだ途端にこちらの生活を一切顧みない冷酷な態度に変わったことが何よりショックでした。夜も眠れない日が多くなり、夫にも申し訳ない気持ちでいっぱいで、毎日がどんよりと暗い霧の中にいるようでした」と、誰も信じられなくなるほどの深い絶望と、夫への強い罪悪感に苛まれていたことを打ち明けてくれました。

司法書士の介入と「客観的な事実」の提示。泥沼からの脱出

このままでは、夫婦の老後のための貯金がすべて実家に吸い取られてしまう。危機感を覚えた女性は、ついに動き出します。

「自治体の無料法律相談へ行き、弁護士さんに相談しました。その後、正式に司法書士の方にも入ってもらい、不動産の現実的な売却予想価格をプロの視点から算定してもらいました」

感情的な話し合いから一歩引き、プロの算定した客観的な書面を突きつける作戦を取りました。

「その書類を兄に提示し、これ以上無理な要求を続けるなら調停も辞さないという姿勢を明確に示しました。第三者が入ることで、感情論だった兄も少し冷静になったようです」。専門家を介したことで、ようやく事態は進展へと向かいました。

「最終的に、実家を相場よりかなり安く買い取ってくれる業者を見つけることができました。兄にはその売却価格をすべて見せ、諸経費を差し引いた残額を正確に折半することで合意させました。当初兄が要求していた額には及びませんでしたが、これ以上管理費を負担しなくて済むという解放感の方が大きかったです」と女性。お金は大きく失いましたが、それ以上の重荷とプレッシャーからようやく解放されたそうです。

「お金は人を変える」仲の良いきょうだいでも文書でルール化を

もし当時の自分に戻れるなら、「親が元気なうちに、多少嫌がられてももしもの時の実家の処分について、家族会議をして文書に残しておくべきだったと痛感しています。また、最初から感情的に話し合うのではなく、すぐに専門家を間に挟んで客観的な事実に基づいて交渉を進めるべきでした。情に流されたのが、トラブルを長引かせた最大の原因だと思います」と、親の生前に対策をしておくと回答。

さらに「お金は人を変えるという悲しい教訓を得ました。どんなに仲の良い兄弟でも、相続という場面では欲が出るものです。だからこそ、自分の子供には同じ思いをさせないよう、今から公正証書遺言を作成し、資産を整理しておくことにしました。目に見える形でルールを決めておくことが、最後には家族を守る優しさになるのだと学びました」と、実の兄との泥沼の争いを経て得た、誰もが肝に銘じるべき教訓を教えてくれました。


(文:ママテナ編集部マネーチーム) 
※この記事は、ママテナ編集部マネーチームが2026年7月、「お金にまつわるトラブル」をテーマに実施したアンケート(インターネット回答)に寄せられたエピソードを元に作成しています。 
※写真はイメージで本文とは関係ありません。

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