1. トップ
  2. エピソード
  3. 「そっちは子どもはまだなのか」従姉妹の祝いの席で孫を急かした義父。続けざまに信じられない言葉をぶつける義父に返した夫の正論

「そっちは子どもはまだなのか」従姉妹の祝いの席で孫を急かした義父。続けざまに信じられない言葉をぶつける義父に返した夫の正論

  • 2026.8.4

お祝いの席で向けられた質問

結婚して四年になる夏のことです。

夫の従姉妹が結婚したため、義実家には親戚が十五人ほど集まっていました。

食卓には料理が並び、久しぶりに顔を合わせた親戚たちの会話も弾んでいます。

従姉妹は真新しい指輪を見せながら、照れくさそうに笑っていました。

私も夫の隣に座り、幸せそうな姿をほほえましく眺めていたのです。

ところが食事の途中、向かい側に座っていた義父が、突然私に話を振ってきました。

「ところで、そっちは子どもはまだなのか」

周囲の話し声が、少しだけ静かになりました。

私は返事に困り、手元の料理へ視線を落とします。

すると夫が、すぐに口を挟みました。

「その話は、ここですることじゃないだろ」

しかし義父は、深刻に受け止めていない様子です。

「別に変なことは聞いてないだろ。結婚してもう四年なんだから」

さらに義父は、私に向かって言葉を続けました。

「歳を重ねると産むのも大変になるぞ。考えるなら早いほうがいい」

悪意のない口調だったからこそ、私はどう返せばよいのか分かりませんでした。

親戚の中には気まずそうに目をそらす人もいれば、聞こえなかったふりをして料理を取り分ける人もいます。

「私たちのことなので……」

なんとかそう答えましたが、義父はまだ話を終えるつもりがないようでした。

「わしらだって、いつまでも元気じゃないからな。孫の顔くらい見たいだろ」

夫が義父に伝えたこと

そのとき、夫が箸を置きました。

「父さん、もうやめて」

先ほどまでよりも、はっきりとした声でした。

義父は驚いたように夫を見ます。

「何をそんなに怒ってるんだ。心配して言ってるだけだろ」

「心配でも、みんなの前で聞いていいことじゃない。子どもを持つかどうかも、いつにするかも、俺たちが決めることだから」

夫は続けて、私の事情を勝手に尋ねないでほしいと伝えました。

「これからも同じことを言うなら、しばらく集まりには来ない」

食卓は静まり返りました。

義父は不満そうな表情を浮かべましたが、それ以上、子どもの話を続けることはありませんでした。

その後、夫は従姉妹に向き直ります。

「ごめん。せっかくのお祝いなのに、話を止めちゃって」

従姉妹は少し困ったように笑いながら、首を横に振りました。

「ううん。私もどうしようかと思ってたから」

話題は再び結婚生活や新居の話へ戻り、宴席には少しずつ笑い声が戻ってきました。

悪気がなくても、聞いてはいけないこと

帰りの車の中で、夫は私に謝りました。

「最初に言われたとき、もっと強く止めればよかった。嫌な思いをさせてごめん」

私は、あの場で味方になってくれたことがありがたかったと伝えました。

義父には、私を傷つけようという気持ちはなかったのかもしれません。

しかし、悪気がなければ何を聞いてもよいわけではありません。

子どもを望んでいても、思うようにいかない夫婦もいます。そもそも、子どもを持たない選択をする夫婦もいるでしょう。

夫婦の事情は、外から見ただけでは分かりません。

その後、義父が私たちの前で孫を急かすことはなくなりました。

夫が一度きちんと線を引いてくれたことで、以前よりも落ち着いて義実家へ行けるようになったのです。

親しい家族であっても、踏み込んではいけない話があります。

あの日の出来事を思い出すたびに、相手を思っているつもりの言葉ほど、口にする前に立ち止まる必要があるのだと感じています。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ