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「あずきあらい」や「うみぼうず」――妖怪だけどちゃんと猫!「ねこようかい」たちがたまらない、猫好き必見の癒やし系コミック第11弾【書評】

  • 2026.8.2

【漫画】本編を読む

『ねこようかい』(ぱんだにあ/竹書房)は、猫のようで妖怪のような不思議な生き物「ねこようかい」と人間たちの暮らしを描いたフルカラーコミック。SNSや連載で人気を集める本シリーズは、かわいさと奇想天外さ、そしてじんわり沁みるやさしさが同居する作品だ。猫好きにも、妖怪好きにもたまらない独自の世界観が広がっている。

本作に登場するねこようかいたちは、見た目や習性こそ不思議だが、中身は猫そのもの。気まぐれで、甘えん坊で、自由奔放。人間を驚かせる謎の力を持っていても、結局はマイペースに過ごしていたり、なでられればご機嫌になったりするのだ。その絶妙な「猫らしさ」が、妖怪という設定と見事に混ざり合い、怖いはずの妖怪がただただ愛おしい存在に変わってしまうのだ。

2026年2月に10周年を迎えたシリーズで、第11巻となる『ねこようかい イイコイイコ』ではその魅力がさらに円熟味を増し、ねこようかいたちのかわいさや不思議さはますますパワーアップしている。「ショキショキ」と小気味良い音をさせてひたすらあずきを洗う「あずきあらい」や、海に住み世界中を移動する「うみぼうず」など、タイトルどおり「イイコイイコ」となでたくなるようなねこようかいのエピソードがたっぷり詰まっている。

また、愛らしい絵柄がフルカラーのやわらかな色彩で描かれているのも、もうひとつの本作の大きな魅力だ。猫の持つ自由さと妖怪の不思議さが見事に同居しており、シュールな世界から幸福感を得ることができるだろう。また、長く続いているものの、どの巻から手にとってもしっかり楽しめるのもポイントだ。

本作は読むたびに心がゆるみ、気づけば笑顔になっている、そんな癒やしに満ちたシリーズである。

文=Y・イノウエ

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