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「友達の結婚式が続いて、今月だけ足りないの」お金を借りた妹。だが、SNSで流れてきた写真に思わず絶句

  • 2026.8.1

最初の相談は、たしかに切実だった

妹とは月に一度は電話をする仲でした。用がなくても近況を話すくらいには、距離が近かったと思います。

その夜の声だけは、いつもと違いました。

「友達の結婚式が続いて、今月だけ足りないの」

「重なるときは、重なるもんね」

足りない額を聞くと10万円でした。翌月の給料日に返すという約束で、私はその日のうちに指定された口座へ振り込みます。

疑う気持ちはありませんでした。家族に貸せる範囲の額でしたし、頼ってもらえたことに少し安心してもいたのです。何年も連絡だけは切らさずにきた相手が、いよいよ困ったときにこちらを選んでくれた。そのくらいの気持ちでいました。

2度目からは、理由が先に来た

約束の月に連絡はなく、こちらから尋ねました。

「今月も厳しい、10万円は待って」

言い方が申し訳なさそうで、責める気にはなれません。あと3ヶ月と言われて、私は分かったとだけ返しました。

その3ヶ月が過ぎると、また連絡が来ます。今度は理由のほうが先に来るようになりました。出費が重なった、思ったより残らなかった、来月こそ。返済の話は、その理由のうしろに小さく付いてきます。

「無理な月は言ってね」

「うん、ごめん。ほんとにごめん」

謝られてしまうと、それ以上は聞けなくなりました。催促というより、こちらが責めているような形になってしまうからです。

写真が流れてくるたびに

そのころから、妹の投稿が目に入るようになりました。ほとんど毎月です。旅先の海、誕生日のケーキ、友人と並んだ写真。

どれも楽しそうで、実際に楽しかったのだと思います。

(このぶんは、どこから出ているんだろう)

そう思ってしまう自分のほうが嫌でした。写真の一枚ずつに値段を貼りつけるようなことを、以前の私はしていません。

妹の暮らしぶりを勘定する姉になっている。それが一番こたえます。

3年が過ぎ、10万円は1円も戻っていません。それでも私は、返してと打ちかけた文を何度も消してきました。文字にすると、貸したときの気持ちまで嘘になる気がするのです。

送信を押せないまま画面を閉じた夜が、もう何回あったか分かりません。

親には話していません。妹が悪者になる場面を、わざわざ作りたくないからです。

先週も電話で普通に笑いました。切ったあとに残るものだけが、少しずつ増えていきます。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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