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「もう似合わないかも」若い頃と比べ、おしゃれを諦めてしまいたくなる気持ちをどう受け止める? 3人のマダムに教わる、今の自分を楽しむおしゃれ【書評】

  • 2026.7.30

【漫画】本編を読む

おしゃれをしたい気持ちはあるのに、「もう自分には似合わないかも」と思ってしまうことがある。若い頃とは違ってしまった手、増えたシミやしわ。そんな変化を前にすると、好きだったものから少し距離を置いてしまうこともあるだろう。けれど、本当にそれは諦める理由になるのだろうか。

『マダムたちのルームシェア』(seko koseko/KADOKAWA)は、年齢を重ねたマダム3人が、互いを認め合いながら暮らすコミックエッセイ。栞、沙苗、晴子の会話には、相手の迷いや不安をそっと受け止めてくれるやさしさがある。おしゃれをする楽しさだけでなく、今の自分をそのまま受け入れるきっかけまでくれるのだ。

たとえば、栞は素敵な色のマニキュアをしている。一方で、そんな彼女の爪を褒めた晴子は、マニキュアなんて数十年は塗ってない。栞に「晴子も塗ってみる?」と薦められるが、晴子は躊躇してしまう。だって、自分の手は荒れているし、シミもある。この手に塗るのはもったいない。ついそう遠慮してしまう晴子の姿に、思わず胸がキュッと締め付けられる。だけど、栞にはそんな晴子の気持ちはお見通しだ。「自分の手ぇ見てやめたでしょ」「晴子の手はとっても素敵」「チャーミングな晴子にはこの色が似合うと思うわ」——そうやって背中を押してくれる栞はなんてやさしいのだろう。

完成したネイルはもちろん可愛く、そして、晴子にとっては何よりも栞の言葉が嬉しかった。こんなに友人にそこまでまっすぐ肯定されたら、どれほど心強いことか。おしゃれは年齢を重ねたってできる。やりたいことはやればいい。おしゃれは今の自分を楽しむためにあるのだと、マダムたちがそっと教えてくれる一作だ。

文=アサトーミナミ

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