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加齢による見た目の変化が受け入れられない… 悩める50代女性に猫マスターが提供した“粋な料理”とは?【書評】

  • 2026.7.29

【漫画】本編を読む

猫が真夜中に開く不思議な喫茶店を舞台にした『深夜3時のくろねこ喫茶2』(ねこまき(ミューズワーク)/スターツ出版)は、悩める人間に猫がマイペースなアドバイスを贈るオムニバスストーリー。登場人物が抱える葛藤はどれも身近で、共感できるものが多い。

ある日、店にやってきた50代の女性・綾子は歳を重ねるにつれ、自分の外見が変化していく現実にショックを受けていた。若い頃とは違って肌のハリは失われ、髪は細くなっていくばかり。些細なことでカっとなったり、泣きたくなったりする更年期障害の症状も苦しい。

年齢を受け入れられない。そんな綾子の悩みを聞き、喫茶店のマスター猫である「くろ」が提供したのは、ドイツの焼き菓子であるシュトレンをアレンジした料理。シュトレンは、焼き立てよりも数週間置いたほうがおいしいお菓子だ。くろはそんなシュトレンの特性に人間を重ね合わせ、「歳を重ねたからこそ滲み出る味がある」との言葉で、今の自分が受け入れられない綾子を優しく包み込んだ。

年齢による外見の変化には、「劣化」という心ない言葉が向けられることがある。だが、自然の摂理に従っているその変化は劣化と呼ぶほど、悪いことなのだろうか。SNSで簡単に自分と他人を比較できる時代だからこそ、目には見えない自分の“人間としての成熟度”を大切にしながら歳を重ねていきたい。

文=古川諭香

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